不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Gioventu' Bruciata

2005-11-02 00:52:14 | 日記・エッセイ・コラム
イタリアは低年齢層の労働者が多いらしい。
それは経済的な理由で、
仕方なく働かなくてはいけない状況にある子供が
先進国の中でも非常に多いからだというのだけれど
それとは別に「学校への興味が薄い」子供が多いのも事実。

日本だって学校嫌いの子供はいるけれど
嫌いでもなんとなく学校には行くものと思っているから
たいていは義務教育くらいは何とかこなしているだろうし
それさえも拒絶している子供はごく一握りだろうと思う。

イタリアは日々の生活に追われて
子供の教育にまで気を配れない両親や
自分たちも学校教育になじめなかったために
子供に通学を強要しない親がかなりの数で存在する。
そして子供は子供で、学校で無駄な時間を過ごすよりは
社会に出て稼いだほうがいいと考える。
それが家計のためであろうと
自分の物欲を満たす資金稼ぎであろうと。

その結果、
だんだん教育の場から離れてしまい、
15歳以下でも就労している子供がいて
そして、そういう諸々の結果、
イタリア人の「読み書きそろばん」能力普及は低くなる。
優秀な人はものすごく優秀だけれど、
対比的にそうでない人もたくさんいる
というのがイタリアの現状。

2,000,000人のイタリア人が完全に読み書きができるとして
15,000,000人は半識字、読めたり読めなかったり。
そして更に15,000,000はイタリアレベルの先進国にあって
社会生活に支障をきたす程度の識字能力といわれる。
実に66%のイタリア人が
「読み書きそろばん」能力不十分なのだそう。
びっくりだ。

そんなこともあって
すべての映画がイタリア語吹き替えなんだなぁと改めて納得。

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