不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Alberi monumentali

2005-11-09 06:57:02 | うんちく・小ネタ
芸術作品を傷つけたり損壊した場合には
もちろん懲戒罰が待っている。
一方、数世紀にもわたって
生きながらえている木を傷つけても
実際には少額の罰金刑で済んでしまう。

こういう矛盾・不条理を正すために
現在イタリアでは新法の施行が進められている。
歴史的意味合いのある草木を傷つけたら懲戒罰。

20年以上にわたって
Corpo Forestale(森林監視隊)はイタリア全土を巡って
こうした長齢の木々を調査し22000本をリストアップ
そのうちの150本を要保護樹木と指定。

なかにはCaprino Veroneseにある
630年の樹齢のプラタナスの木も含まれている。
この木の木陰で1937年に狙撃隊員(Bersaglieri)が
しばしの休息を取ったとも伝えられていて
歴史の生き証人でもあるのです。

イタリア国内の最古木は
サルデーニャ島のサッサリ(Sassari)の
San Baltolu di Lurasのオリーブの木。
これは2000年の命をつむいでいる木で
ということは、ローマ帝国が全盛の時代、
イエスキリストの教えが
パレスティナ辺りから普及し始めた頃から
ずっとサルデーニャの過酷な気候に耐えてきているのですよ。
感服。

最も胴回りの太い樹木は
シチリアのカターニャ(Catania)の
Sant'Alfioの栗の木。
20メートルの胴回りって想像もつきませんが…。

ちょっと見に行きたいなぁ。


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