不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Essendo amici

2006-09-06 23:34:36 | 日記・エッセイ・コラム

先日久々に車を運転して友人と出かけたその帰り道。
すっかり日も落ちたフィレンツェの街に
南から入って環状線を走っているとき、赤信号で停車。
隣に停まった車のほうを何気なく見やると
男性二人でこちらを見ている。
まぁイタリアでは頻繁にあることなので、
それくらいのことではぜんぜん驚かないけど。
特にこちらは4人女性が乗っていたので
彼らにしてみれば
ちょっと声かけてみようと思ったんだろうけど。

しかし、運転席に見知った顔。
私はすぐに彼を認識したけれど
彼はどうも私が誰だかすぐにわからなかったらしい。
確かに、めったに車運転しないし、
たぶん彼は私が車を運転するなんてことも知らないだろうし。

どうしようかと思ったけれど
窓を開けて反応を見ることに。

案の定嬉しそうに二人揃って投げキッスとかウィンクとか。
まぁ、典型的なイタリア人のおじさん二人組みだ。

私だって一向に気づかずに一生懸命な友人を見て
なんだか痛々しくなり
「私だよ、わからないの?」と言ってみた。
そしたらはっとした顔して
「何だよ、おまえかぁ。わかんなかったよ。」
といった顔にはありありと
「あぁ、損した」っていう色が浮かんでました。
まぁね、私や私の友人に色気出しても得はないよね…。

しかし、停車中のわずかな時間も惜しまない
こうしたイタリア人のナンパ加減には頭が下がります。
しかし、実際若い男の子は
イタリア人の女の子には
こうして同じように声をかけるかもしれないけれど
外国人には、特にアジア人には
あまり団体で声かけたりしないかも。
我々アジア人に声かけてくるのは
比較的年いったおじさまたちが多い気がするのは私だけ?

logo_albero4 banner_01