不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Il suo calvario

2007-04-14 12:35:42 | Billy,Layla e Ciccino

Il sto calvario
通院から2週間。すっかり元気になってきたビリー。
しかし、彼の苦難はまだ続いております。

今朝は散歩の途中ででかい犬に噛み付かれて
顔の右半分に負傷。
幸い軽症で済んだけど、
相手がシェパードだけに一瞬ひやりとさせられました。
まだ小さい頃にシェパードに襲われたことのあるビリー、
トラウマでシェパードが大嫌いなのに、また嫌いになったね。

ビリーも相当気が強くて、噛み付き癖があるので、
散歩の時には細心の注意を払って
他のワンコと接触するようにしているのですが、
今日のようにビリーが地面の臭いをくんくんしていて
私がそのビリーを振り返るような形で見ているときは
自分の背後から近寄ってくるワンコに気づかなかったりします。
今回も太陽の下で一生懸命くんくんしているビリーが
変なものを食べないか、舐めたりしないかとチェックする私は
通行人に背中を向けていました。
私の左側を誰かが通り過ぎ
気がついたときにはビリーの顔半分がシェパードの口の中。

あわててシェパードの口元に手を近づけて
ビリーの顔を抜き出したものの
ビリーも私も相当動転。
シェパードと飼い主に向かって吼えまくるくらいだったので、
たいした怪我でないことはすぐにわかったものの
血と涎まみれのビリーの顔を見て、私は我を失っていて
近所の人に
「お前がしっかりしろ。
ビリーの首元ちゃんとチェックしろ」といわれて初めて
首や目に損傷がないかどうかを確認。

耳と頬に若干の傷があるだけで
首にも目にも問題はないということが確認できたところで
でも念のためにやっぱり獣医さんには行くべきだし、
相手のワンコを知らなかったので
そのシェパードの飼い主に
「一緒に獣医さんへ行ってくれ」とお願いしました。
すると、この飼い主のイタリア人女性は一言。
「このバカ娘。私から金をむしりとろうっていうわけ。
行くわけないじゃない。」と。
「それなら連絡先だけでも教えて。」というと
「バカなこといわないでよ、何で連絡先教えなくちゃいけないの?」

ビリーも噛み付き癖があるし、
こういうのは日常的にワンコ同士ではありうる事故。
でも飼い主の態度があまりにも誠意がないので腹が立ちました。

ワンコ同士のことで、しかも軽症ですんでいて
別に損害賠償を請求するつもりはまったくない。
ただ純粋に知らないワンコだったから
ワクチン注射のことや他の病気のことなど
聞いておかなくちゃいけないと思ったから
一緒に獣医さんへ行ってくれといっただけなのに。

周辺にいた知り合いも口を揃えて
「一緒に獣医へいってやれ」といっているのに、
この飼い主は断固として否定。
挙句には「そっちの犬が先に噛んだ」と言い出し
それならそれでお互いにワンコの状態を診てもらうためにも
一緒に獣医さんへ行くべきだと思うのですが
彼女の言い分では
ビリーが先に噛んだので(そんな事実はないけど)
お互い様だから、一切治療費を払う義務はないと。
治療費を払うか払わないかは別問題で
今は二匹の容態のチェックが問題なのだといっても
一向に理解されず。
それにもし本当にビリーが先に噛みついて、
それに対しての正当防衛でシェパードがビリーに噛み付いたなら
彼女にもシェパードにもまったく非はないわけで
だったらなおさら一緒に獣医に行っても問題ないと思うのです。
そして周囲の人も同じことを言っているのに。
明らかに彼女は自分のほうが不利だから
連絡先も教えないし、獣医にも一緒に行かないと
言っているとしか思えない。

飼い主としてあるまじき態度。
その態度にあまりに腹が立ったので
それなら警察に通告に行きますといったら、
「頭がおかしいバカ娘」扱いされました。
どっちがおかしいのか冷静に考えるべきだと思うけど。

もちろん警察には行きましたが、そこで事情を説明。
相手の名前もわかっていないし、
そもそも訴えるつもりがあるわけではなく、
それよりもまず獣医さんに行って診察してもらいたいので
アドバイスがほしいと事情を話すと
カラビニエーリのお兄さんたちも
「こんなに小さいから何かあっては大変。
急いで獣医に行って診断書を持ってもう一度おいで。
事故にあってから90日間はいつでも申告できるから。
相手が誰かわからなくても
今回のケースなら近くにいた人が証言してくれるだろうから。」
ということで終了。
「最近こういうケースが増えているから
飼い主が逃げようとするような時には気をつけて。」と助言もされ。

かかりつけの獣医さんに行って治療してもらい、
大事をとって抗生物質を1週間服用、
月曜日には改めて傷のチェックということで完了。
血まみれになった私とビリーはすっかり疲れてしまいました。
獣医さんに状況を説明すると
相手のシェパードは
たぶん彼女のところで治療を受けている犬だろうから
ワクチン注射もきちんとしているので、
心配ないということでちょっと安心。
耳の傷からの出血が多いのでみんなびっくりしたけれど
傷口は耳のものも頬のものも浅いみたい。
自然に治るけれど
念のために消毒と傷縫合クリームで手当てすればOK。

ビリー、厄年?
それとも私が厄年?