不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Tutti a tavola

2010-04-13 12:58:57 | アート・文化

今年もミラノのサローネ
(国際家具見本市)の季節がやってきました。
毎年世界各地から多くの人が訪れる
インテリアデザインの見本市ですが
今年はそれに関連して
ちょっと趣向の変わった展覧会がミラノ市内で同時進行中。

テーブルを囲んで家族の団欒や客人のもてなしというのは
いかにもイタリア的なシーンのひとつですが、
最後の晩餐も含め宗教絵画でも
こうした食事の場面をテーマにしているものは数多くあります。
古代ローマの時代からこうした食と祭りというのは繰り返され
芸術作品にも大きく影響を与えてきました。

芸術作品における宴をテーマに
Villa Reale、Pinacoteca di Breraでの特別展示となります。
特に現代美術館が置かれるVilla Realeでは
今回の展示で一般初公開となる
キッチン&ディスペンサーは必見。

またサローネとの関連性ということもあり
宗教画などのクラシック芸術作品と
最先端の技術とデザインのコラボレーションなど、
様々な趣向が凝らされていて
名作もまた違った目線で
見ることができるのではないかと思います。

Veronese_lenozzedicana
パリのルーブルに収蔵されている
Veronese(ヴェロネーゼ)作の
Le nozze di Cana(カナの結婚)の複製を利用して
映画監督Greenawayが製作した作品は
光と音をふんだんに使い、
来賓であるイエスキリストとマリアを囲む
賑やかで豪勢な饗宴を再現しています。
こちらの作品はブレラ美術館に展示されます。

14 aprile ? 9 maggio 2010
会場:Villa Reale (Galleria d’Arte Moderna)  Via Palestro 16
    Pinacoteca di Brera  Via Brera 28
会期:2010年4月14日から2010年5月9日まで