不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

アプローチのいろいろ

2019-08-03 23:43:00 | 日記
随分前から吉川さんは
三国志のエピソードをあちこちで話題にしていて
それを見聞きするたびに
三国志を読まねばと思い
チャレンジすること数知れず。
しかし、もともとまったく中国史に興味がないこともあって
いくら吉川さんのお薦めでも
これが全然読破できないまま時が過ぎ。

今回も三国志展の音声ガイドを吉川さんが担当するというから、
三国志演義を読もうと思ったのだけれど、
きっとまた挫折する自信もあったし
そもそも読む速度が遅い私が
展覧会開催期間中に読み切れるはずもないと踏んで
三国志演義の解説書を読むことに。
自分のものになった気はまったくしないものの
なんとか最初から最後まで一読したので
いざ三国志展へ!




上野公園は10:30というのに
太陽が照りつけてじりじり熱い。
でも博物館内は快適だし、
思ったほど混雑もしていなくてすんなり入場。


今回は音声ガイド2種類。
通常版が吉川さん。
通常版を借りている人が比較的多かったので、
なんかほっとしたり、不思議なきもち。

展示物は全て写真撮影可。
説明パネルは多言語対応で、
大きくて、遠くからでも読みやすい。
ちょっと混雑していても
説明文だけは読める。

すぐに音声ガイドをスタートさせて
その渋い低音の心地よい声に、ひとり唸る。
人気の展示物周辺で混んでいて
前に進めないときは
無駄に何度も同じ項目を繰り返して聴いて
時間を潰すという楽しみもある。



ポスターにも使われている関羽像。
握り締めた右の拳が力強くて、
しばらく見惚れてみる。



後漢時代の騎象俑。
埋葬品の馬がなかなかイカしてる。



三国の武器を集める展示室のプレゼンテーションがなかなかインパクトあって
私は結構気に入って、
この部屋ぐるぐる何周もしちゃった。
赤壁の戦いでの諸葛亮の10万本の矢のエピソードも
こういう展示と音声ガイドで補うと
実感できるかなぁ。

結局2時間ちょっとで見終わった。
時間が許せばもう一巡したいところだけれど、
別件の予定があったので断念。
もうちょっと吉川さんの声を聴いていたかっただけだが。

三国志の様々なエピソードについて
もっと詳しい紹介があるのかと
勝手に思い込んでいたので、
ちょっと肩透かしをくらった気分。
展示物も絵画や彫刻といった美術品よりも
考古学的価値の高いものが多かったので、
個人的には苦手なタイプの展示ではある。
吉川さんが音声ガイドを担当しなかったら、
わざわざ足を運ばなかったかもしれない。
でもそのアプローチがあったから
訪れることになって
結果的に学ぶところが多かったのだから
ありがたい。