不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Gallo di S.Pietro

2005-02-25 12:40:43 | 旅行記
Nominato per ricordare il rinnegamento
immagine23.jpg

「はっきり言っておくが、ペテロ、
あなたは、今日朝日が昇る前、
時を告げる鶏が二度鳴く前に、
あなたは三度私のことを知らないと言うだろう。」

イエス・キリストは何でもお見通し。
最愛の弟子であり、信仰の深かったペテロ(Pietro)でさえ
窮地に陥れば「裏切り」を犯す、と諭しているのです。
その言葉の通り、
ペテロはイエスが捕まって拷問に遭うその日の朝
「イエスという人を知らない」と否認するのです。

その否認を記念して(?)作られた「ペテロの鶏」像。
ボローニャのサント・ステファノ教会(Chiesa di S.Stefano)内の
Cortile di Pilato(ピラトの中庭)に置かれています。
*ピラトはイエスキリストを処刑にかけたユダヤ総督


ローマ法王が再入院。
手術を終えて現在は状態は落ち着いているとか。
在位期間の長い法王だけに
多くの人にとって「ローマ法王=ジョヴァンイ・パオロ二世」。
つらく苦しい姿になっても、
カトリック世界の長としてある彼の強さに
信者でなくても、彼のために祈りたい気持ちです。



Lo studio di Morandi

2005-02-24 08:44:25 | 旅行記
Nel Museo Morandi
immagine22.jpg

ボローニャの市庁舎の中に
「現代美術館」の一部が独立して
ボローニャ出身の「Giorgio Morandi」の
作品を集めた美術館が開館したのは1993年。

その美術館の中に
アーティストのアトリエを復元してあります。

抱いていたイメージとは異なる
モランディのエピソードを収集中。
楽しい!




Palagio di parte Guelfa

2005-02-22 22:26:24 | まち歩き
1800年代、共和国広場周辺の
大規模な取り壊し、再整備が行われましたが、
目と鼻の先にありながら、
ぽつんと残された「中世」の趣を残す場所。
Palazzo dei Capitani di Parte Guelfa周辺。
かつてギベリン派(皇帝派)と対立した
グエルファ(教皇派)の本拠地であった場所。
そのため建物の天辺にはグエルファ派を示す狭間が。
parte_guelfa_02
正式名があるにもかかわらず、
フィレンツェ人にはこの建物を
なぜかPalagio di Parte Guelfaと呼ぶ人が多い。
正面に堂々とつけられた外階段は
中世の雰囲気を醸し出してはいるものの
実は19世紀に取り付けられたもの。

内部は現在「Calcio Storico(古式サッカー)」の
こまごまとしたものを展示してあったり。
一番奥の大広間が「ブルネッレスキの間」と呼ばれていて
最近はよく展示会場として使われています。
*「古式サッカー」の本拠地は
この建物に向かって右手にあるPalazzo Canacci。


2月28日まで
「ネコを題材にした現代芸術作品」の展示会。
conf_gatto
本日は特別に「講演会」があったので覗いてきました。

ボッティチェッリの「Primavera(春)」を題材にして
三美神の下に三匹のネコを描いた
Silvana Lonardiの作品が気に入りました。

猫って「絵になる」のですよねぇ。どんな形でも。

この建物自体あまり見向きもされないのですが(笑)
建物の裏手に当たるVia Capaccioはもっと寂れています。
しかし、そこには貴重なものがあります。
元々この通りはラテン語でcaput aquaeと呼ばれた場所で
古代ローマ時代の水路が引かれていた場所。
由緒正しき市民生活の起点です。(爆)
で、この通りに面した壁面に
突然一部だけ突出したLoggiato(空中開廊)があります。
parte_guerfa_loggiato_01
これは、かのVasari(ヴァザーリ)の手になるもので
その開廊の中に納まるようにして
Giambologna(ジャンボローニャ)作の
メディチ家の紋章なんかもこっそりついています。

そうそう
グエルファ派だったフィレンツェには
「角ばったシンプルな」狭間が多く、
ギベリン派の「ツバメの尾」の形の狭間は少ないのです(皆無)。
因みにボローニャはギベリン派ということで
こんな感じ。↓
bologna_merlo



banner_01



Spiegami il mondo

2005-02-21 14:59:18 | 本と雑誌
8804537671_smallオリジナルのタイトルは
「Kinder fragen,
Nobelpreistrager antworten」
というくらいだから
ドイツで出版されたものなのでしょう。
これがイタリア語訳されて
(訳者Lucia Taddeo:ルチア・タッデオ)
Mondadori(モンダドーリ)社から
発売されています。

イタリア語のタイトルは
「Spiegami il mondo」
世界のこと教えてよ!って感じです。
子供たちが疑問に思っている素朴な(?)質問に
ノーベル受賞者たちが答えるというもの。
(163ページ、7,80ユーロ)

Dalai Lamaは
「愛ってなぁに」という質問に
「愛とは他人の気持ちになること、
思いやること、相手を尊重すること」
という普遍的な事実を非常にわかりやすい言葉で説明しています。
子供でなくても、時に「愛とは何ぞや」と迷うことがあるもの。
ダライ・ラマの言葉で改めてはっとしましたよ。
さすがですね。
Dalai Lama:1989年ノーベル平和賞受賞

Richard J Robertsは
「どうしてポテトチップスだけで生きられないの?」という質問に
医学的な面からきちんと説明していますが
これがまた難しくなくていいのです。
私もポテチマニアなので
できればポテトチップスだけで暮らしたいものですが(爆)
これを読んで気持ちを改めました(笑)。
ビタミンが足りなくなって視力が落ちるよぉ、
カルシウム不足で骨が弱くなるよぉ、
ナトリウム過剰で高血圧になるよぉ。
良くわかるでしょ。???
Richard J Roberts:1993年ノーベル医学賞受賞

他にも「誰が劇場発明したの?」
(お答えは1997年ノーベル文学賞受賞者の
Dario Fo:ダリオ・フォー)
「どうしたらノーベル賞ってもらえるの?」
(お答えは1990年ノーベル平和賞受賞者の
Michail Gorbaciov:ミヒャイル・ゴルバチョフ)
など、結構読んだら面白そうなことばっかり。
子供の疑問って
そのまま我々の疑問でもあるってことも実感。

Amazon.co.jpで探してみましたが、
まだ日本語訳は出ていないのかな?
見つけられませんでした。
ご存知でしたら教えてください。

コメントやメールで「どこで購入できますか」
という質問が相次ぎましたので。
「イタリアごろごろ猫記」
Le librerie on-line オンライン書店~にトラックバック
イタリアのオンラインブックショップについて
説明してくれていますので、参照してください。



banner_01