超人日記・俳句

自作俳句を中心に、自作短歌や読書やクラシックの感想も書いています。

短歌で綴る三月半ば

2023-03-16 06:07:34 | 自作短歌
柔らかい文の弾んだお礼あり少しエールを受けた感覚
取り寄せた踊りのための映像をお宝箱に秘蔵して閉じ
達筆な魚博士の絵葉書が青春時代の秘話を打ち明け
ニューウェーブパンクロックの二枚組繰り返し聞き暮らし脈打つ

片づけを張り切りすぎた翌日は飲む点滴の甘酒が効く
春物の靴をようやく取り出して地表を踏んでパンカフェに着く
震災の演奏会のプログラム「海辺の祈り」人を鎮める
五時間も途切れず眠る幸せを朝噛み締める年に至りて
バイロイト祝祭管の本体のバンベルク響の低音が鳴る

源吉兆庵のあんとろりお伊勢参りの赤福に似る
日本版マロンケーキと言えそうな「竹取物語」ただ感じ入る
マスク取り歩く人影ちらほらと解禁後には目に入る町
札幌の都心の本屋駆けつけて目立たずに立つ本をみつける

マーラーのアダージェットを聞きながら夢も多々ある町思い出す

コメント (2)
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