チュエボーなチューボーのクラシック中ブログ

人生の半分を過去に生きることがクラシック音楽好きのサダメなんでしょうか?

遠山一行氏「かけがえのない百曲」(芸術新潮、1962年)

2015-01-01 22:42:28 | 名曲選

先月、平成26年12月10日に92歳でお亡くなりになった、音楽評論家の遠山一行(とおやまかずゆき)さんの「かけがえのない百曲」という気合の入った記事が昭和30年代の『芸術新潮』に何年かにわたって連載されていました。
その最終回・昭和37年12月号で、まとめとして100曲のリストが掲載されました。(今回は「春の祭典」がちゃんと入っている!)

1.モーツァルト「ディヴェルティメント第17番ニ長調K.334」
2.同「交響曲第40番」
3.同「交響曲第41番・ジュピター」
4.同「弦楽五重奏曲第4番ト短調」
5.同「ピアノ協奏曲第20番ニ短調」
6.同「レクイエムニ短調」
7.ショパン「エチュードop.10とop.25」
8.同「ピアノ協奏曲第2番」
9.同「スケルツォ第4番」
10.同「マズルカ全曲」
11.同「舟歌op.60」
12.同「幻想曲op.49」
13.バッハ「平均律クラヴィーア曲集」
14.同「フランス組曲第6番」
15.同「半音階的幻想曲とフーガ」
16.同「オルガン小曲集」
17.同「トッカータとフーガニ短調」
18.同「カンタータ第4番・キリストは死の絆につかせたもう」
19.同「マタイ受難曲」
20.同「マニニフィカトニ長調BWV243」
21.同「ブランデンブルク協奏曲第3番」
22.同「無伴奏チェロ組曲第5番」
23.同「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータニ短調BWV1004」
24.同「フーガの技法」
25.ヘンデル「12の合奏協奏曲」
26.同「メサイア」
27.ハイドン「交響曲第104番」
28.同「四季」
29.ベートーヴェン「交響曲第3番英雄」
30.同「ピアノ・ソナタ第32番」
31.同「弦楽四重奏曲第14番」
32.シューベルト「白鳥の歌」
33.同「冬の旅」
34.同「糸を紡ぐグレートヒェン、野ばら、音楽に寄せて、湖上にて、若い尼」
35.同「未完成交響曲」
36.ベルリオーズ「幻想交響曲」
37.シューマン「クライスレリアーナ」
38.同「詩人の恋」
39.同「ピアノ四重奏曲」
40.ブラームス「四つの厳粛な歌」
41.同「クラリネット五重奏曲」
42.メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」
43.ブルックナー「交響曲第7番」
44.マーラー「大地の歌」
45.チャイコフスキー「交響曲第6番悲愴」
46.シベリウス「交響曲第4番」
47.ヴォルフ「メーリケ歌曲集」
48.R.シュトラウス「歌曲(夜、万霊節、きみの黒髪でぼくを包んでくれ、あした、たそがれの夢、子守歌)」
49.同「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
50.フォーレ「やさしき歌op.61」
51.同「レクイエム」
52.デュパルク「歌曲」
53.ムソルグスキー「展覧会の絵」
54.同「死の歌と踊り」
55.ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」
56.同「ビリティスの歌」
57.同「前奏曲集第1巻、第2巻」
58.同「海」
59.同「聖セバスティアンの殉教」
60.同「3つのソナタ」
61.ルーセル「交響曲第3番」
62.ラヴェル「ダフニスとクロエ」
63.同「夜のガスパール」
64.同「ピアノ協奏曲ト長調」
65.同「マダガスカル島民の歌」
66.プロコフィエフ「ヴァイオリン・ソナタ第1番」
67.ストラヴィンスキー「春の祭典」
68.バルトーク「弦楽器と打楽器とチェレスタのための音楽」
69.同「弦楽四重奏曲第4番」
70.シェーンベルク「架空庭園の書」
71.同「モノドラマ・期待」
72.同「月に憑かれたピエロ」
73.ベルク「抒情組曲」
74.同「ヴァイオリン協奏曲」
75.ウェーベルン「ピアノのための変奏曲op.27」
(以下オペラ)
76.モーツァルト「フィガロの結婚」
77.同「ドン・ジョヴァンニ」
78.同「魔笛」
79.グルック「オルフェオとエウリディーチェ」
80.ロッシーニ「セヴィリアの理髪師」
81.ヴェルディ「オテロ」
82.同「ファルスタッフ」
83.同「アイーダ」
84.プッチーニ「ラ・ボエーム」
85.ウェーバー「魔弾の射手」
86.ビゼー「カルメン」
87.ムソルグスキー「ボリス・ゴドゥノフ」
88.ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」
89.同「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
90.同「パルジファル」
91.ドビュッシー「ペレアスとメリザンド」
92.R.シュトラウス「ばらの騎士」
93.同「エレクトラ」
94.ベルク「ヴォツェック」
95.ストラヴィンスキー「兵士の物語」
96.ラヴェル「子供と魔法」
97.オネゲル「火刑台上のジャンヌ・ダルク」
98.ガーシュウィン「ポーギーとベス」
99.シェーンベルク「モーゼとアロン」
100.ラモー「優雅なインドの国々」


↑ 同号の裏表紙より。こういう時代。



。。。遠山氏はプロテスタントだけあって(?)100曲中バッハが12曲を占めていますが、順当な選曲だと思いました(逆に、あんまり「変な曲」が入ってなくて残念)。

今年は、この100曲のうち聴いたことがなかったり、適当に聞き飛ばしていた音楽をあらためて深く聴いていきたいです。