チュエボーなチューボーのクラシック中ブログ

人生の半分を過去に生きることがクラシック音楽好きのサダメなんでしょうか?

第一回大阪国際フェスティバルのオープニングとレニングラード・フィル(1958年)

2015-01-17 00:08:35 | 来日した演奏家

大阪国際フェスティバルの記念すべき第一回目は「大阪国際芸術祭」という名前でした。


1958年4月10日(木)午後7時、朝比奈隆指揮、ABC交響楽団と関西交響楽団演奏の「君が代」で開幕。新築の新朝日ビル・フェスティバル・ホールには内外の3000人が詰め掛けたということです。

↑ 全員起立で君が代。

 

↑ 君が代に続くオープニング・コンサートでは近衛秀麿指揮で「マイスタージンガー序曲」が、朝比奈隆指揮で「皇帝円舞曲」が演奏されました。

オープニング・コンサートに続いて、ニューヨーク・シティ・バレエ団による「檻」(The Cage)上演。音楽はストラヴィンスキーの「弦楽のための協奏曲」。


↑ わーぉ。主演はメリッサ・ヘイドン(Melissa Hayden, 1923-2006)。


↑ メリッサらは再三のアンコールに挨拶しました。大成功!



さて第一回フェスティバルの最大の呼びものはレニングラード・フィルハーモニー交響楽団の演奏会。4月15日(月)夜、フェスティバル・ホールにてアレクサンドル・ガウク(Aleksandr Gauk, 1893-1963)の指揮でグリンカ「ルスランとリュドミラ序曲」、チャイコフスキーの交響曲第4番等が演奏されました。

↑ ↓ ガウクの指揮。



↑ 第4交響曲が終わって鳴り止まない拍手にチャイコフスキーの「雪姫」、「白鳥の湖」よりアンコール曲が演奏されたということですが、当時のソ連のオーケストラにはアンコール演奏の習慣はなく、異例なことだったようです。

なお、このときの演奏がCD化されたようです。ちょっと高いけど聴いてみようかな?

 

↑ 辻久子さんから花束を受け取ったコンサート・マスターのシュピールベルク。

朝比奈隆さんの感想:「従来のスラブ民族の大陸的なノンビリした感じでなく、むしろ西欧的、近代的な厳しさを感じた」。



↑ 朝日ジュニア・オーケストラの演奏する日ソ両国国歌に迎えられる、ソ連のジェット機2機で来日したレニングラード・フィル。

◎印左からアルヴィド・ヤンソンス、ガウク、団長ポノマリョフ、ロストロポーヴィチ。ガウクの右のクルト・ザンデルリング(ですよね?)が何故か無印。。

 

。。。第一回目のフェスティバル、なんかすごく熱気がありましたね!(以上『アサヒグラフ』1958年4月27日号より)