折々スケッチ

小さなスケッチブックやハガキに水彩と鉛筆ペン等で描いた絵を中心に、感じたこと等日記代わりに添えています。

夫の古い本

2019年06月18日 | 身のまわりの物



毎月一回学区の廃品回収があります。
新聞紙、段ボール、送られてくるパンフレット類などを出しています。
その日が来ると気になるのが夫の本棚に並ぶ古い本。少しばかりの小説類は既に売ってしまったので
残るは辞書の類です。夫の現役の頃から買い集めた辞書。大きくて重くてずっと開かれていないまま
古いものは函がタバコのヤニに染まって埃をかぶっています。
よく見るとほとんどが「新・・・辞典」とあり何十年か前の改訂版なのでしょう。

私も子供たちも興味はないし「ネットで売れば」と言われてもとても売れるとは思えない。
その手間に見合う金額になるとも思えない。小説の場合は全部で千円にもならなかったし。
そこで擦り切れて手垢と想い出が残る辞書は残してかなり廃品回収に出しました。
かなりと言うのはまだ汚れもない大判の本はいくら何でもと思えたし、とりあえず私が使いたい棚を
空けるだけの処分だから、まだまだ・・・
何かの記念で買ったENCYCLOPEDIA AMERICANA 30巻も棚の飾り代わりに残しました。
百科事典はパソコンにとって代わってしまったし英文のこの事典は私には重しの代わりにしか
なりません。

新しい辞書を買うと頁を繰りながら「このにおいが好きなんだな~」と言っていた夫。
若い時は辞書を手に入れるのも大変な苦学生だった夫にとって辞書は憧れでもあったようです。
こんなに沢山の辞書を使ったのかしらとは思うものの買った時の嬉しそうな顔を思い出すと自由に
辞書を買える喜びもあったのかもと思います。

その辞書を処分するなんて・・・川の向こうでどんな顔しているでしょう。
川を渡ってもうすぐ4年、好きにしてくれと言っているような気がしています。

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