ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2012.9.5 ハーセプチン160回目(3倍量23回目)中止、ゾメタ75回目

2012-09-05 21:42:35 | 治療日記
 早朝、息子の学校からのメールで、いつも利用している私鉄が全面ストップであることを知る。息子は、お友達のお父様が別の私鉄の駅まで車で送って下さるという電話を頂き、それに甘えてしまった。ほっとしたのも束の間、はて、私も今日は電車に乗らないといけないではないか。慌てて支度をして、タクシーを呼んでJR駅まで向かう。さすがに考えることは皆同じのようで、目指す駅前は渋滞。いつもの倍近くかかってしまった。が、何とか予定したJRの電車に乗り込み、途中で座ることも出来た。プチ虹のサロンのSさんから、今日が検査の結果が分かる日ということで、お気遣いのメールを頂いた。

 朝から暑い。病院の最寄駅に降り立つと、強い陽射しにムッとする照り返しだ。自動再来受付機経由で腫瘍内科受付へ。今日はレントゲンも採血もないので、そのまま診察待ちだ。月初めの保険証のチェックの後、自動血圧測定機へ。113-67、脈は93。私としては朝なのに高い。

 中待合に入れたのが小一時間後、その後30分ほどして診察室に入った。
 まずは3週間のご報告から。「概ね元気でしたが、先週は久しぶりに1週間、いつもの胸部の鈍痛、圧痛が続き、3日間ロキソニンを飲みました。今はもう落ち着いていて大丈夫です。」とお話しする。診察室での体温は36.9℃。
 「先月22日に撮影したCTですが・・・」と先生が、PC上に5月と8月の画像を並べて説明してくださる。自分の輪切りの画像を見るのも随分慣れてきた。左肺の引き攣れたような影が濃く大きくなり、これまで目立たなかった影もはっきり主張している。また、右肺には5月になかった丸い影があり、ずっと消えないでいる腫瘍茎も太く大きくなっていた。先生がおっしゃるには、「うんと早いスピードではないが、5月から8月の間に大きくなっている。フェアストンを飲んで約3か月経ったので、効果測定をしてよいと思う。他の部位に新しいものは見当たらない。骨にも変化なし。マーカーは下がってきてはいたが、画像を見ると、そろそろ薬を変える時期である。アンスラサイクリン系のEC(エピルビシンとエンドキサン)を最低でも4クール、目標6クールやって、その後しばらくお休みにしたい。吐き気が強く出るので、今考えられる最強の組み合わせとしてイメンド(内服)とアロキシ(点滴)でいきます。」とのこと。

 もう逃げられないな、と5月の段階で8月からスタートを覚悟していたはずなのに、この3か月すっかり楽なホルモン治療に慣れてしまい、もしかしたらこのまま引っ張れるかも・・・と甘いことを考えていたので、やっぱりだめか、とショックではある。
 先生に「おかげさまでいい夏が過ごせました。」と言うと、「来年またいい夏を過ごすため、ここらで一度ガツンとやっておきましょう。そうこうしているうちに新しい良い薬がどんどん出てきます。」と言って下さる。有難いことだ。そう、来年またいい夏を過ごせるために、と心の中で反芻する。

 アンスラサイクリン系の薬剤は心毒性があるので、同じ心毒性のハーセプチンとの併用が出来ない。4年前の7月から始めたハーセプチンも159回で一旦終了の指示。「今日はハーセプチン中止、ゾメタのみで、次回からの薬の量を決めるために身長・体重を計ってから化学療法室へ入ってください。次回投与前に飲むイメンドだけ処方しておきます。」と言われる。5月31日から飲み始めたフェアストンはあと1日分残っているが、もう飲まなくてよいとのこと。結局、今朝までに合計98日飲んだことになる。明日からはまた薬のない1週間だ。
 次回は、診察前採血とレントゲンで肺の様子をチェックしてから投与開始となる。エピルビシンのパンフレットを頂き、診察室を出る。
 身長、体重は165.5㎝、48㎏。前回ナベルビン前に計った点滴指示書にある数字より-0.5㎝、+1.5㎏だった。

 化学療法室へ移動。ほどなくして席に案内され、窓際の通路よりの椅子を確保した。今日はゾメタのみで、ハーセプチンと最後の生理食塩水は返品。看護師のOkさんがすぐに針刺をしてくださる。今日はちょっと押されただけで殆ど痛みなくOK。血圧は106-59、脈は67。ゾメタと生理食塩水2本だけだと1時間弱で終了。終了時の血圧は111-68。抜針はHさん。ちょっとだけ衝撃があっただけで痛みはなく、これまたほっとした。その間KrさんやKwさんとも点滴の合間にお話をしたり、夫や心配してくれている患者仲間にメール報告しているうちに終わってしまい、今日は薄い本1冊しか読めなかった。
 それにしても、ゾメタと生理食塩水だけというのは再発治療が始まってまもなくの4年半前に5か月間経験して以来のこと。お昼前に終わってしまうなんて、本当に有難い。次回からはそうはいかないのだけれど。

 化学療法室を出た後、会計が思いのほか混んでいて、計算が出来上がるまでに腫瘍内科前で30分ほど待った。自動支払機で支払を終えて、薬局へ向かう。外は相変わらずの強い陽射しで、日傘がないと歩けないくらいだ。
 薬局も案の定混雑しており、椅子に座れない状態。「1時間くらい待ちますか。」と訊くとそれほどではない、とのこと。結局40分ほどでイメンド125mg1錠を頂き、駅ビルへ向かった。

 心配してくれていた友人が、今日は仕事がお休みということで、なんと病院最寄駅のレストラン街でランチをご一緒出来ることになった。せっかくのお休みの日にわざわざ出てきて頂くなんて、こんなに甘えていいのかしら、と思いつつもやはり顔を見て話せて何よりほっとして、素直に嬉しかった。
 食欲旺盛で食べられるうちに美味しいものを、と昼から奮発してイタリアンのコースに舌鼓。どれも美味しく頂き、沢山お喋りもして、また頑張ろうという気持ちになれた。
 次々とメールの返事が来て、皆の暖かい励ましの言葉が胸に沁みる。本当に有難いことだ。

 お腹いっぱいで電車に乗り込み、帰宅の途へ。
 久しぶりにお花が届いていた。今日のお花はピンクのオリエンタルリリー2本と淡いクリーム色のハイブリッドスターチス2本、ロベヤシ2本だった。花言葉はそれぞれ「高貴」「いたずらな心」「勝利」だという。
 そして写真館から先日撮った遺影(!)が出来上がったという留守電も入っていた。

 明日出勤したら、上司やら関係者に病状を報告して、治療に立ち向かう環境整備をしなくては。
コメント (3)
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