ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2012.9.20  EC投与7日後、親離れ、子離れに想うこと

2012-09-20 19:25:24 | 日記
 昨日の朝日新聞の天声人語に気になる記事を見つけたので、以下転載させて頂く。

 ※  ※  ※(転載開始)

親離れと子離れ、どちらがむずかしいのだろう。今年2月の本紙歌壇に一首があった。〈どれだけの覚悟で言ったことなのか君は知らない「好きにしなさい」〉今村こず枝。「なかなか怖い歌。一語に籠(こ)めた母親の覚悟」は選者の永田和宏さんの評だ▼事情は想像するしかないが、へその緒を再び切るような思いの一時(いっとき)が、母親にはあるのかも知れない。作家の森崎和江さんが「母性とは、抱く強さと同じ強さで放つもの」と書いていたのを思い出す。抱くことだけに一途(いちず)では駄目らしい▼とはいえ、昨今は親がかりの期間が延びるばかりのようだ。ベネッセ教育研究開発センターが大学生の保護者に聞いたら、4年生の親の約4割が就職活動を助けていた。ネットや雑誌で情報を集めるなど、父親より母親の方が熱心だという▼調査の結果、就活だけでなく大学受験も含めて「高学歴の母親が自分で情報を集め、子の進路決定に関わっている姿」が浮かび上がるそうだ。ありがたい親心か、自立を妨げる干渉かは、その母、その子によるだろう▼何年か前、アメリカから「ヘリコプター・ペアレント」という言葉が入ってきた。頭上を旋回するヘリのように子を見守り、すぐ降りてきては指示や助け舟を出す親、という揶揄(やゆ)だ。日本の大学生の親にも多いらしい▼履修登録についてくる、授業の欠席連絡を親がよこす――など珍しくもないと聞く。となれば「へその緒」つきの社会人も結構いるのだろう。叱り方ひとつにも注意がいる。

(転載終了)※  ※  ※

 親離れ、子離れは一人娘の私にとっては結構深刻な問題だった。
 ずっと親の言うことを聞く良い娘(!)であったから、 “逆らう”などというのは親にとって辞書には出ていなかったことに違いない。

 そのため巣立ちの時にはとても大変な苦労をし、お互いかなり痛い目にあった。
 自分が子どもを持つなら決して一人っ子にしたくない、とは思っていたが、結局息子1人を授かっただけであった。

 だから、息子に最初のプレゼントとしての名前を付ける時、「親のことは気にせず、どうぞ自分でやりたいことを、やりたいように自由にやってほしい」という思いを込めた名前にした。それについてはいつかもこのブログに書いたが、手作りの絵本にして、息子にもちゃんと伝えてある。

 さて、その息子。
 現在、部長として明日、明後日の文化祭の展示準備に大わらわである。朝から晩までひたすら模型と格闘中といったところか。下級生はなかなか思い通りには動いてくれず、ぼやくことしきり。けれど、君も中学生の時はきっとそうだったのよ、と言いたい。

 折しも絶不調な中で、息子の面倒を見るのも最低限でしかない。が、それがいい方に転がって、今回の治療期間を乗り切った頃には、息子はまた少し親離れをしてくれるかもしれない。そして私も子離れが出来るのかもしれない、と思っている。
 もちろん危なっかしいことこの上ないし、心配であることには違いない。けれど、誰のものでもない、息子の人生だ。母としてやるに事欠いて就活の情報収集まで先回りして、へその緒つきの社会人にしてしまう、などということは避けたいと思う。

 さて、体調。早くもEC初回投与から1週間が経過した。
 やはりまだ本調子ではない。座っていてもすぐに横になりたくなってしまうだるさが相変わらずだ。けれど、食欲はすっかり戻って、やたらとお腹がすく。体重は先週比1.5㎏の減。この後しっかり食べられるようになれば、あっという間に盛り返すと思う。

 とにかく、初回投与は副作用の出方が未知である。投与後、どんな経過を辿り、どんなダメージが出るかわからない中、決して無理してはいけないのだ。昨日友人からメールを頂き、改めて自分に言い聞かせた。ご自身も大変な状況の中、案じて頂けることが本当に有難い。
 次回、次々回と投与を続ければ、だんだん副作用の出方のパターンも判ってきて、どのタイミングから動き出せるのか、どのくらいから楽になるか、うまくコントロール出来るようになるだろう。だから、焦らない。それまでは、ひたすら無理をしないことだ。

 今日は本来、午後から都心で行われる会議に出席する予定だった。けれど、往復4時間以上の道程を無事帰ってくる自信がなく、やむなく欠席することにした。情けないが、これも仕方ない。実際、足慣らしにお昼休み、駅前まで行ってみたが、暑さにやられてクラクラし、息切れしてしまった。
 これでまた体調を崩して、復調するのに長引いては元も子もない。一方、白血球は間違いなく低下の一途を辿っている時期でもある。 次回の治療が予定通り出来るように、一日も早く普通の生活に戻れるように、大過なく過ごしたい。
 
 あと1日頑張れば、明日、明後日は待ちに待った休日だ。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする