ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2022.11.24 採血後腫瘍内科診察、エンハーツ35クール目 さらに6割に減量31回目無事終了

2022-11-24 20:47:17 | 治療日記
 昨夜は、岩盤浴と温泉浴で程よく疲れたのか、ベッドに入ってドラマを視始めたものの、ほどなくしてあっけなく寝落ち。
 早く寝過ぎたせいか、何やらもうたっぷり眠ったような気がしてお手洗いに起きたらまだ2時前だった。再び寝直して目覚ましで目覚め、時間差で鳴ったスマホアラームを消す。

 浴槽足湯を済ませ、身支度を整えて階下のレストランへ。昨日の冷たい雨が嘘のように外はいいお天気だ。窓が大きいので、日差しが眩しい。先月と同じ奥の二人席を確保して、和洋折衷のブッフェから気になった小皿をいくつか控えめに頂く。
 部屋に戻ってステンレスのミニマグにダージリン紅茶を淹れる。そして、母にご機嫌伺いのMeet通話を。これから朝食を摂り、デイサービスに向かうとのこと。今夜はおそらく連絡出来ないだろうと伝えて、朝ドラを視てからチェックアウト。
 荷物を預け、最低限の手提げだけで身軽に出発した。いいお天気だ。昨日の雨傘が日傘になる。
 
 病院に到着し、受付のIDカード機を通す。採血受付へ移動し、ピンク色の受付番号表を取って電子掲示板を見ると、15名が待っており13分待ちとあった。コートをエコバッグに入れ、態勢を立て直してから昨日の読書の続きを始め、中に入れるまで待つ。
 今日の採血担当は、前回と同じ白髪の男性だったが、相変わらずお名前は分からず。刺す時も抜く時も、ちょっと痛んだが、無事5本の採血が終了した。お礼を言って席を立つ。

 止血をしながら向かいの腫瘍内科に移動する。待合い椅子は混んでいない。定位置を確保してから、受付に並ぶ。問診票を頂き、息切れ以外全て「ない」に〇をして、息切れの「ある」の前に“たまに”を追加して提出する。

 待つこと1時間ほどで「中待合へどうぞ」と自分の番号が出る。慌てて、血圧測定。110-67、脈拍が93。
 昨日読みかけの「孤独の意味も、女であることの味わいも」を読み続ける。今なお三浦さんの傷口から血が滴りおちそうな件も各所にあり、胸を衝かれる。美しく優秀な人は苦労が多いのだと思う。

 中待合に入ってから30分ほど経って先生がお顔を出される。「おはようございます。」と挨拶して、ドアを閉め、荷物を籠に入れ、自分の体調管理ノートやエンハーツダイアリー等を出して席に着く。
 「さて、どうでしたかね、副作用の様子は相変わらずでしたか?」と問われ、「今回は復活がいつもより早かったです。頑張って外に出て歩いたので、全くの籠城蟄居は1日で済み、割と楽に感じました。エルカルチンの仕様が変わって飲みやすくなったのも大きいです。」ご報告。

 「採血のデータは、まあ、変わらずですが。マーカーはまた上がっていて、2年前位と同じ値になっていますが、(とPC上のグラフを見せてくださる。)まぁ正常範囲なので、次回引き続き様子見ですかね。」と仰る。「心臓超音波は(前回7月だったので)年明けにやりましょう。」とのこと。
 ということで、エンハーツ35クール治療続行となった。

 朗報は、今年度末に定年予定の先生が、少なくとも1年はまだ外来をやってくださるとの情報を得たこと。「当然ついていくのですが、あまり遠くなると・・・」と付け加える。ほっとした。叶うならば最期まで先生に診て頂きたいと強く思っている。
 「今日は患者さんが少ないようですね。」と言うと、「そもそも自分は木曜日の外来は閉じたのですが、今回のように水曜日が祝日等いかんともし難い時にだけ開けているのです。」とのこと。そうでした。失礼しました。
 処方箋は前回同様ヒルドイドローションをいつもの一式に加えて、お願いする。

 診察室での体温は6度4分。「今年も来月あと1回で終わりですね。早いですね~」と先生。「はい。定年になったらあれもこれも出来るつもりでいましたが、なかなか思うに任せずで・・・」と応ずると、「治療で体調不良の時間もあるから、それはそうでしょう」と仰る。お礼を言って診察室を出て、化学療法室に入る。
 5人の方が待っている。受付番号を取り、ファイル一式を提出して門前薬局にLINEで処方箋の写真を送る。

 20分ほど待ってSさんから薬が届く。何の気なしに開けて飲もうとして、イメンド125㎎ではないことに気づく。包装が違う。見ればアプレピタント125㎎だ。イメンドのジェネリックであることはわかったのだけれど、念のため確認してから飲んだ。夫やお友達にLINE報告。
 ほどなくして薬局から早くも「お薬の準備が出来ています。」とLINE連絡が入った。薬局での待ち時間が殆どないので、昼食も随分早く頂けるようになった。

 10分ほど待って内側の一番奥の席に通される。初めてのリクライニング椅子だ。まだ新しい。お手洗いを済ませ、椅子周辺の環境整備をして態勢を整える。
 それから20分ほどして、随分前にアンギオのオペ室で手を握ってくれたYさん(今日はヘルプでいらしていたか)が針刺しに見える。私のポートを見て「随分小さいんですね~」と仰る。既に10年以上前のものなのだが、今のポートはおにぎり型でもっと大きいのだそうだ。
 私にとっては現役バリバリなのだが、既に年代物なのか、と思う。3代目の入れ替えは出来れば御免被りたいのだけれど。残念ながらグイグイと入る時、ちょっと痛かった。

 それから10分ほどして主任薬剤師のTさんが見えた。「お久しぶりです」とご挨拶して状況報告。エルカルチン、タリージェやコデインについてコメントし、薬局に提出する情報提供書を頂く。

 吐き気止めアプレピタントを飲んでから厳格に50分経過したところで、Oさんが見えて吐き気止めのアロキシ・デキサートミックスからスタート。
 少し前に新顔の方(お名前は不明)が「お話しているうちに5分位すぐに経つので始めましょうか。」といらしたが、ベテランのOさんが出直すように指示して戻って行かれたのだった。

 本は2冊目へ。土屋賢二さんの「長生きは老化のもと」(文春文庫)。
 帯には「人生100年時代の必読書!??? 世界が存在する限り賢人(賢二)は笑う。もしくは笑われる。祝・連載1234回達成「週刊文春」名物コラム」とある。解説は川上弘美さんが書いておられるが、「本書を読んで、愕然とした。なぜなら、土屋先生の描く「妻」像が、あまりに自分と似ているからである。」とのこと。
 いやはや、あまりに面白くて、笑い声を押し殺すのに苦労した。眠気も吹っ飛ぶほど。それにしても“定年になったらありあまる時間をどう使うかが課題になると思っていたが、予想は外れた。実際に定年になってみると、仕事は激減したのに、時間を持て余すことも、退屈することもない。それどころか、時間が足りない”のくだりには大きく頷いてしまった。”時間が経つのが早すぎる・・・朝起きて、気が付くと夜だ”、先生もそうなんだ!となんだかほっとしてにんまりした。

 ブドウ糖を全開で落とし、エンハーツを30分、再びブドウ糖、生食シリンジと開始から1時間15分ほど。
 終了時の血圧測定は103-63、脈は68。Oさんから「今日は新しい翼状針でしたが、どうでしたか?」と訊かれる。「そうだったのですね、言われなかったのでわかりませんでした。見えないので・・・でも針刺しはちょっと痛かったです。」と言うと、「抜くときの衝撃が小さいようなので・・・」とのことだった。
 抜針はHさん。期待したものの、なるほど今までの針のようにズンッという大きな衝撃はなかったが、それなりに衝撃はあった。その時によるのだなぁと思う。

 ということで今日は針はまあまあだったが、割と順調に進んだ。
 お手洗いを済ませ、ご挨拶をして化学療法室を出る。受付表を戻し、会計待合いに移動。待合い椅子はそこそこの込み具合だ。10分ほど待ってから自動支払機で11万円弱をカード払い。

 外に出ると、予報通り日差したっぷりで温かい。コートの前を開けていても全然問題ない、どころか荷物になるけれど、脱ぎたいくらいだ。
 薬局へ移動すると、待ち人はゼロ。お薬手帳と処方箋を提出し、「LINEで写真を送っています。」と言うと、ほどなくして久しぶりのIさんに呼ばれる。今日から新しい7冊目のパンダのお薬手帳だ。

 1つ1つ薬を確認しながら、小分けの袋を折っていく。電子マネーで27日分、10,000円弱の支払いを済ませる。今日の病院と薬局での滞在時間は5時間半弱。早めに終わって有難かった。

 ホテルに戻り、預けた手提げをピックアップしてロビーで荷物整理。
 お昼は昨日頂いたクーポンを使わないと!で、駅ビルで使える飲食店を物色。お寿司か和食にしたかったのだけれど、どちらもボリュームがあり過ぎでイマイチぴんと来ない。昨夜もイタリアンだったのに、結局行き慣れたイタリアンに入る。テラス席に案内される。店内はすっかりクリスマス仕様。ブルーとシルバーを基調としたオーナメントやテーブルの赤いナフキンが美しい。
 
 前菜3種とメインは地元の名所の名前がついたピッツァ、デザートとあまりに暑かったので氷少な目でアイスコーヒーのランチセットをお願いした。ピッツァは申し訳なくも完食出来なかったが、デザートの蜂蜜レモンのパウンドケーキは別腹で完食。
 夫にお土産の和洋中の3種類のお菓子を駅ビル内で購入。こちらも頂いた電子クーポンが使えるものは使い、ほぼ全額使い切ったが、欲張りすぎて大荷物になってしまった。

 最終の快速に乗ろうと思えば乗れたが、大荷物の身、座れないと大変だ。各駅停車に乗って読みかけの本を読み続けることに。
 一方、夫は昼から旧友の皆様と長老の上京に合わせての久しぶりの大宴会である。私も同席が叶えば、とお誘い頂いたがあいにくの通院日。大荷物になってしまったので、「もし帰り時間が近ければ荷物をピックアップしてもらって一緒に帰りたい、無理ならタクシーで帰るけど」と夫とLINEでやり取りすると、駅傍のカフェでお茶して待っていてくれるとのこと。有難い。

 最寄り駅に到着し、大荷物を夫の自転車の籠に全て入れさせてもらって自宅まで歩いた。今日は6,000歩ちょっと。
 帰宅後はのろのろと薬等を片付け、夫が一人で夕食を摂っている間、私は空腹は感じず、こうしてブログを書いている。

 明日からは体調不良織り込み済みの1週間だが、前回は割と軽く済んだので、今回もそうあってほしい。夫は明日は出勤日。私はせめて溜まった洗濯くらいは片付けなくては。

 こうして霜月も残すところあと6日。喪中欠礼のはがきが毎日舞い込むようになった。瞬く間に師走がやってくる。
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