ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2023.2.4立春 ワールドキャンサーデー・18年生存率100%!パワーアップ・オンライン瞑想ヨーガクラス第11回無事終了、その後は・・・

2023-02-04 22:04:08 | ASHARE (アシェア)
 今日2月4日、立春は今を遡る18年前の2005年、初発の温存手術を受けた日。私が乳がん患者となった日だ。そして世界対がんデー、いわゆるワールドキャンサーデーでもある。
 その後、もうすぐ術後3年という2008年1月、胸骨、鎖骨の多発骨転移(今は肋骨にも転移がある。)、両肺多発転移、縦郭リンパ節転移、局所再発という診断を受け、息子の中学受験と見事にバッティングした2月からエンドレスかつ本格的な治療が始まった。

 休むことない15年に渡る化学療法とともにある日々はフルタイムの仕事を続けるために、出来るだけQOLを落とさないために、いつも余裕なく必死だった。
だから瞬く間に過ぎたと言えばそうかとも思うが、やはり並大抵ではなかったし、決して短くはなかった。

 外聞も気にせず続けて(しがみついて)きた仕事も卒業を迎えて早10か月。再発判明当初は、おそらく現職のまま死亡退職を迎えるのだろうと思っていた。それがこうして生き永らえ、さらに終末期で入院しているわけでもなく、普通の生活を続けながら、仕事も自分なりにきちんと引き継ぎを済ませて幕引きを迎え、今はすっかり家のことと自分のことに特化した毎日を送れていることに改めて感謝である。

 今日は立春らしい穏やかなお天気で、気温も10度まで上がるという予報だ。
 昨夜はブログアップした後、夫とお茶をしながらドラマの録画を視、またしても日付が変わるまでベッドに入れなかった。日中のウトウトが効いたらしい。
 今朝はいつも通りに目覚ましが鳴り、そのまますんなり目が覚めた。夫も起きて、クラスの準備をしてくれている。洗濯機を廻し、朝食の支度を済ませ、ベランダ一杯に洗濯物を干す。

 今日は今年2回目、ASHAREさん主催「乳がん患者さんのためのオンライン瞑想ヨーガクラス」の日だ。
 昨年4月から70分クラスにパワーアップして、今日で11回目。
 着替えを済ませ、リビングをクラス仕様に整えたら、準備完了だ。
 今日は、夫が息子のマンションに引っ越し前の下検分に向かう予定で、クラスが終わって無事お喋り会に入ったタイミングで出発することになっている。

 早めにZoomに入室すると、事務局Tさんが常連のKさんとお話中。無事クリアに声が聞こえることが確認出来、代表のHさんと、先月はお仕事のため欠席だったもう一人の代表Uさんも入室される。
 今日は初めましての方がおられるので、自己紹介が必要だ。このところの寒さで凝り固まっているであろう肩周り、股関節周りや大きなお尻の筋肉を解しながら、自律神経を整えられる呼吸法をお伝えするクラスを組み立てた。
 
 代表のUさんから開始のご挨拶があった後、バトンが渡された。 
 ご挨拶の後、自己紹介、クラス受講中の注意やこのクラスの目標、瞑想の3つのステップをお話してからスタートする。
 初めのマントラを唱え、ヨーガの智慧の中で特にお伝えしたいことを今日もお伝えする。途中で宅配便の呼び鈴が聞こえる。別室にいた夫には聞こえなかったようで、中座をせざるを得ない事が2回あり、なんとも申し訳なかった。

 オームを唱えた後、ウォーミングアップ。手首を解し、大きく両手を廻し、胸を開いて脇腹を伸ばす。カラスのポーズ、左右のローランジからローランジツイスト。足首を廻した後は弓矢のポーズを取りながら股関節を廻し、両手で足を抱えてお尻の筋肉を解す。どんどん身体が温かくなってくる。

 今日は五体投地の動きを復習。画面共有でサンスクリット語のマントラをご紹介した後、動きを簡単に復習しながら、皆でマントラを唱えて左右、両足と繰り返す。
 その後は、皆さんがすっかり朝のルーティンにしてくださっていると聞く恒例の朝ヨガを。前後、左右、回旋の動きをおさらいした後は、片鼻呼吸へ繋ぐ。そのまま瞑想かシャヴァーサナを選んで頂く。ガーヤトリーマントラとリンの音で覚醒させた後、伸びをして脱力してからゆっくり起き上がって頂き、楽な姿勢に戻る。
 キールタンは、シヴァを聴いて繰り返して頂く。3分ほど前に終わり、質問があればこの場で、なければ、このままお喋り会でと事務局へバトンタッチ。

 若干のお手洗い休憩を挟み、お喋り会へ。タブレットから退出して書斎に移り、ノートPCからお喋り会に参加した。今日もブレイクアウトルームなしで全員一緒に。
 事務局Tさんから今年の目標、今日の感想、自己紹介を兼ねた病歴等を含め、1人6分ほどで、と前振りがあった。ちなみにTさんは電子書籍でなく紙の本を1月1冊読むのが目標とのこと。

 代表Hさんが司会をされる。
 トップバッターは常連のKさん。プライベートでもヨガを習っているが、今年は「人にも自分にも~ねばならない」を努力して減らしたいとのこと。初発から7年経ち、病院が変わった。あと3年ホルモン剤を飲めば卒業だそう。今日のキールタンがとても心地よくほんわりした感じがして癒されたとのこと。

 Iさんは、私より一つ年長でおられるが、来年度も仕事を続けることに決め、3月まで無事に生きて仕事をすることが目標とのこと。抗がん剤治療中でも旅行に行きたいが、2月の連休は既に予約が取れない。皆さんはどのタイミングで予約を取っているかとの質問があり、意見交換。
私は4月まで旅の予定が入っているが、治療スケジュールを見ながら早めに予約を入れ、その予定に合わせて体調を整えていく。それが叶わなければキャンセルという姿勢でいる、とお話した。
クラスでは昨年秋に行った胸を開くポーズが好きでリクエストしたいと思っていたところ、今日やってもらえたので嬉しかったとのこと。

 3か月ぶりに参加されたUさんは今月半ばから沖縄にいらっしゃるそう。目標は色々な所に行き、気分良く過ごすこと。コロナにも罹り、3か月ぶりの出席だが、呼吸が浅いのに気づいていながら忙殺されている。毎回初心者のように呼吸の大切さを実感し、キールタンの(私の)声やお話で胸が熱くなったとのこと。
今は再発治療で分子標的薬とホルモン剤治療中。1年前に参加した時にはとても暗い気持ちだったが、1年経ってこうして話が出来るようになったと仰る。

 2回目の参加のSさんは小学生、中学生のお子さんのお母様。受験生がいるせいで家の中がピリピリした雰囲気だが、3月には北海道旅行を予定しているそう。子育てだけでなく自分のことも、とお習字を始めたとのこと。
初発でステージⅣで、前回は抗がん剤の選択について尋ねたが、自分でゼローダを選び、今は副作用も出ず普通の生活が続けられている。
プライベートでもヨガ教室に通っているが、ゆっくり息を吸って、というタイミングが合わず、苦しくなってしまう。どうしたらよいか、という質問をされ、無理にガイドに合わせず、自分のペースで気持ち良いタイミングで呼吸をするように、だんだん長く息が続くようになります、とお答えする。

 初参加のIさんは、現在分子標的薬治療中。治療中でも元気に気分よく過ごしたい。フルタイムで仕事をしており、週末身体を動かす時間が欲しいと探し、このクラスに辿り着いた。アットホームな雰囲気で楽しそう。声を出してやるヨガは初めて。来月も参加したい、とのこと。

 前回体調不良で参加が叶わなかったSさんは、沖縄旅行が目標。痛みが出て、精神的に不安定になり、なかなか実現しないが、ご主人が4月までは休暇中なので、暑くならないうちに沖縄に行きたい。
 32歳で発症し、闘病は26年になる。骨転移があり、脊柱狭窄症もあるようだが、足指を使って立つと痺れに良さそうなので、これからしゃがむ姿勢をやってみたいと思う、とのこと。

 ということで、今回は南の島方面の旅行話に花が咲いた。代表のUさんは、以前ご主人が沖縄赴任中、年に14回も沖縄を訪れたという強者だ。
 その後、補助療法としての温熱療法、ハイパーサーミア等の意見交換もあり、実際に体験したSさんからもお話があった。あっという間に時間が過ぎて予定時間を15分ほどオーバーして一旦お開き。参加者の退出をお見送りした後は、事務局の方たちと今後について15分ほど意見交換をしてから退出した。

 夫は無事出かけ、新幹線に乗ってすぐにLINEで好物焼肉弁当の写真が送られてきた。それにしても牛肉が好きである(夜はまた息子と2人で焼肉パーティの写真が送られてきた。)。丑年の私としては何となく嫌~な感じ。
 こちらは冷凍麺を頂いて、洗濯物を取り込み、畳みながら次なるオンラインイベントに参加。

 昨年は仕事で参加出来なかった「ネクストリボン2023オンラインーがんとの共生社会を目指してー」である。
セクション1はパネル討論 「自分らしさを大切にするヒント」~アピアランス(外見)ケアや運動から探る~で、国立がん研究センター中央病院 アピアランス支援センター長、公認心理師・臨床心理士である藤間 勝子さんとキャンサーフィットネス 代表理事の広瀬 真奈美さんがパネリスト。コーディネーターは朝日新聞編集委員の 辻 外記子さん。

 アピアランスケアはキレイになることではない、という藤間さんの言葉が印象的だった。外見が変わると何故辛いか等について分かりやすくお話頂いた。広瀬さんは私より2歳下。2008年41歳で乳がんを発症し、術後、治療の後遺症に悩み、がん患者の体と心の回復を目的にした運動療法を米国にて勉強、指導資格を取得されたという。実際にどんな運動をすればよいか、についてその場で実践して頂いた。一緒に楽しく身体を動かすことが出来た。

 次はClub CaNoWのイベントにワープ。これもオンラインならではの為せる技である。今月は “がんを体験された方のヨガ NYOGA (にょが)”主宰・インストラクター 小山紀枝氏による「初めてでも大丈夫!座ってできる笑顔ヨガ」だ。
 「身体は動かしたほうがいいけれど、何から始めて良いか分からない、やる気がでない…。そんな方も多いと思います。今回のイベントは、がんを体験された方のヨガ NYOGA (にょが)主宰・インストラクターの小山紀枝さんをお迎えして、座ったままできるヨガを開催いたします。身体が硬くても、ポーズがとれなくても大丈夫です!自分のお姿をカメラに映す必要はございませんので、どなたもお気軽にご参加ください。」との触れ込み。

 講師からの直前メッセージは「ヨガのイメージってどんなものでしょうか?体が柔らかい人がやるもの?難しいポーズをするもの?私はそう思っていました。実はヨガの目的は「心の波を穏やかにすること」。誰でも、どこでもできるものなんです。まずは、頑張っている体をほぐして、呼吸を感じて、体とこころの風通しを少~し良くしていきましょう。「今日の自分にちょうど良いところまで」ゆるゆるとやってみませんか?」とのこと。
 まさにヨガの目的は私が午前中にお話しした通りだった。

 小山さんご自身は2009年41歳で乳がんを発症され、3大治療の後、ホルモン治療中に脳梗塞を起こしたため、治療は中止。現在再発なく経過観察中。2010年にヨガを始め、2012年にリハビリヨガ指導者養成講座を終えて現在に至る。
 足首をよ~く解してから肩周り、鼠径部周りにアプローチ、椅子に座ったままの太陽礼拝を経て、最後は片鼻呼吸をして(これも今日の私のクラスと共通だった。)ゆっくりクールダウン。汗をかくほどではなかったけれど、じんわり筋トレも出来た1時間は良い学びになった。
 他人(ひと)様のクラスを受けるのは本当に色々な気づきがある。アンケートを終えて、再びネクストリボンの視聴に戻る。

 セクション2の対談 「『がん、』といわれた時のために」は終わっており、セクション3 歌手の麻倉 未稀 さんと朝日新聞社会部 記者の上野 創さんの対談 「歌ってきた『ヒーロー』に励まされた私」が始まっていた。それにしても乳がんに罹患する女性は多いと痛感する。
 最後のセクション4トーク&ミニライブ 「がんとともに生きる、寄り添う」~ネクストリボンキャンペーンソング「幸せはここに」歌唱~は例年通り歌手の木山 裕策さん。
 オープニングから3時間の長丁場、途中で抜けたけれど、後日アーカイブが配信されるというので、そちらをまた視聴したい。

 午前中に受け取りそびれた宅配便を再配達で受け取ったこともあり、いつも参加するT先生のビギナーヨガのクラスには間に合わず、★2つのベーシックヨガのクラスに向かった。
 参加者は18名で快適な環境。けれど、さすがに★2つ。太陽礼拝でチャトランガの練習等が沢山あり、苦手な私は結構青息吐息。それでもたっぷり汗をかいてスッキリ。シャワーを浴びてさっぱりして帰宅した。
 相変わらずなかなか出ずにイライラさせられたが、母にMeet通話をして明日の墓参の確認を済ませる。

この後は、高校のオンライン交流会もある。なんだか1日中オンライン、オンラインであるサバイバー仲間入り記念日。18年生存率100%、春の暖かな日差しが待ち遠しい立春の夜である。

(追記)ASHAREさんの活動レポートに取り上げて頂きました。
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