「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

西武七里ガ浜住宅地のマンホールのふた

2008-09-30 20:42:20 | あちこち見て歩く


このマークがなんであるかを私は知っている。



これも知っている。
どちらも明らかに鎌倉市のものである。
しかし次のは、何だ。と言うか、なぜここにあるのか。



我が国にはその使命を終えてもなくならず、名前を変え、器をほんの少し変えて生き延びるゾンビのような特殊法人が無数にある。そこに直接、間接に税金が投入されていたりする。これは、そんなモノのひとつの前身の前身の前身(?)の日本住宅公団のマークだ。しかしなぜこの「住」マークを、民間ディベロッパー開発の我が住宅街内のマンホールのふたに、見ることが出来るのか。1つならず、複数見かけるのだ。

自治会員のどなたか、理由をご存知でしたら教えて下さい。
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建築をめぐる3つの職業(3)

2008-09-28 07:37:30 | 建築外観・構造


最後に大工。阿保昭則著『大工が教えるほんとうの家づくり』(文藝春秋)である。最近では住宅について、素人にもわかりやすいように書かれた本が次々と出版されているが、この本は「久々に良い本を読んだなぁ」と思えるものだった。高い技術を持った大工が、その技術についていろいろ教えてくれる本である。そこに書かれている内容が、経験に裏打ちされていることを実感出来るのだ。

阿保氏はハウス・メーカーや設計士を批判する。大工として建築現場から見れば、メーカーや設計士など「いろいろとおかしなことを言いやがって」と思えてしまうのだろう。

経験を積んだ大工(あるいは小さな工務店)がいれば良い家を建てることは可能で、設計士など不要であると阿保氏は考えているようだ。実は私も同感だ。構造計算は建築士の資格がないと出来ない仕事だが、普通の家の間取りなら、施主や大工が常識で考えればかなりの程度完成出来る。一方、設計士が良い間取りを考えてくれるとは限らない。良い間取りは経験と考察の総合力で出来上るものだ。設計士には身勝手な主張をする人も多く、彼らが考えた間取りが良いとは限らない。

私が設計士に身勝手な人が多いと感じるのは、間取り以上に住宅の外観に関してである。設計士は住宅が「普通」ではつまらないと思うらしい。個々の住宅のどこかに、彼あるいは彼女の独特なデザイン性を発揮ないと、設計士自身がつまらないのである。しかしそれははた迷惑というものである。住宅街の1住人としては、自分の家も含め、自分が住む通りの家並みの連続性というものを大事にせねばならないと思う。自分の家の外観も周囲の景観の一部であるからだ。

デザインに凝ることはかなり危険である。細部に凝るほど、複雑なデザインにするほど、あれこれ色を使うほど、一歩下がって住宅を全体的に見た時に、統一感とバランス感のあるデザインになる確率は下がってしまう。デザインはシンプルなほど、失敗した!と後で後悔する羽目に陥る確率は下がるのである。さらに周囲の家々とのバランスの問題もある。設計士が施主に説明する時によく使う、自分の家の小さな紙の模型を見せてもらっても、周囲の家とのバランスなどわかりはしない。

今や私の住む住宅街にも、山荘のある別荘地にも、日本の伝統的なデザインを踏襲する家など存在しない。しかし阿保氏は、様式がばらばらな家であっても、よく考えられてしっかり建てられた家々が並ぶ通りは美しく見えると言う。きちんと普通に建てることが重要なのであろう。
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建築をめぐる3つの職業(2)

2008-09-27 18:27:01 | 建築外観・構造


次は設計士が書いた本である。横山彰人著『危ない間取り』(新潮社)。たかが間取りと馬鹿にしてはならない。間取りは家族を崩壊させるぞ。と、警告する本で、なかなか読みごたえがある。私など知らなかったことも多数掲載されている。

内容は題名のとおり間取りについてのものが多いのだが、ハウス・メーカーの建築への姿勢に対する批判も多い。私は今まで7軒の家を建て来たが、一度も大手ハウス・メーカーに建ててもらったことなどないので知らないことも多く、読んでいてなかなか楽しかった。

建築家として、多くの工務店やハウス・メーカーが次々と生産する住宅に、いろいろ言いたいことがあるのだろう。立場が違えば考えもまったく異なるという良い例だ。
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建築をめぐる3つの職業(1)

2008-09-27 07:18:40 | 建築外観・構造
ハウス・メーカーの社員、設計士、大工と、建築をめぐる3つの職業がある(他にもいろいろあるが)。それぞれに立場が異なり、1軒の家を建てるプロセスの中で時に対立する関係にあるようだ。最近それぞれの職業に就く方が書いた面白い本を続けて読んだので紹介する。まずはハウス・メーカーにお勤めの方から。



川井俊弘著『イギリス式「楽しく住める家」の作り方』(講談社)である。川井氏が自宅を建てた時の記録とも言える本だ。川井氏はへーベルハウスで有名な旭化成系の大ハウス・メーカーで、住宅の設計を担当している。さすが大メーカーのサラリーマンで書き方は上品だ。誰も傷つけたりはしない。自分の思うところを淡々と書いている。『イギリスの住まいとガーデン 暮らしを楽しむエッセンス』(TOTO出版)という著書もあるので、お読みになった方も多いだろう。建築の研究のため英国に留学しておられ、英国のファンでもあるようだ。

不思議だったのは、へーベルハウスと英国の家という組み合わせであった。「英国の家」とひとことで言っても千差万別である。しかし数ある日本のハウス・メーカーが建てる家の中でも、へーベルハウスは「普通の」英国の家からは最も遠いもののひとつであると思われたのだ。

読んでみてわかったが、川井氏は自分が設計した自邸(もちろんへーベルハウス)の構造や建築部材や建築様式に英国的なものを求めているのではなく、家の間取り、配置および使い方の発想に、自身の英国での経験を生かそうとしているようであり、それをこの著書に書き表そうとしたのである。私はへーベルハウスに関心はないけれど、川井氏の著書には関心があり好意的に読んでいる。

川井氏にも立場があろう。もし川井氏の勤務先がこのハウス・メーカーでなければ、彼の地で経験を積んだ彼がその経験を織り込み建てた自邸は、へーベルハウスでなかったかもしれないなあ、などと私は勝手に想像している。
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マネー・マーケットの非常事態

2008-09-26 22:33:22 | あちこち見て歩く


なんと疲れた一週間だったことか。
米国のインベストメント・バンクのもろさ。市場のもろさ。米国を代表し不滅と思われた保険会社の救済劇。今週は仕事でもみくちゃにされた。個人的にも生命保険や損害保険で、その保険会社の日本法人にお世話になっている。一時はもうダメかと思った。ポールソンが発表して以来の市場救済プランは、まだまだ調整が続きそうだ。

上の画像はその巨大保険会社が所有する丸の内のビルの今日の姿。皇居のお堀端にあり、昔からきれいなデザインで目を引くが、今日はなんだかくすんで見えた。


source: FINAM Russia

次の画像はロシア株。代表的インデックス(RTS)のチャートだ。実は私はロシア株に投資している。3銘柄保有しているのだ。他の新興諸国同様、今年に入ってロシアも株式相場は冴えなかったものの、それでもまだよく耐えていた方だった。ところがだ!ロシア経済の変調、そして決定的なダメージが夏のグルジア侵攻。それ以来暴落している。今年の私は本当についていない。
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ティンバー・フレーム構法の山荘(4)

2008-09-23 17:39:20 | 八ヶ岳西麓の楽しい暮らし


ティンバー・フレーム構法(1)に掲げたテッド・ベンソン氏の著書を見ていると、個人住宅とは言えかなり大きなものが出て来る。さすがはアメリカだ。ティンバー・フレーム構法の美しさを、大空間の中で思う存分実現させることが出来る。そこへ行くと我が山荘は小さい。丸山先生の持つ技術を発揮出来る空間が小さいのである。



小さな山荘を建てる貧しい施主とつきあう羽目に陥ったブレイスの丸山さんは、それでもがんばってくれた。施主の希望を可能な限り満たしてくれて、吹き抜けの多い空間に梁をめぐらせブレイスをつけて、さらにのぼり梁もつけてくれた。という訳で、私はこの山荘を大変気に入っているのである。
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ティンバー・フレーム構法の山荘(3)

2008-09-23 07:17:49 | 八ヶ岳西麓の楽しい暮らし


柱も梁も桁もないツーバイフォー構法の家の内部に、建築構造の視覚的面白さを求めても無理である。せいぜい付け柱や飾りの梁を貼り付けるくらいしか出来ないだろう。構造の視覚的効果を狙うなら、軸組構法にするしかないのである。

この山荘を建てた当時、私の自宅はツーバイフォーだった。私は「よく出来てるんだけど、なんだか面白味がないなぁ」と思っていた。一方私が初めて所有した山荘(長野県東筑摩郡麻績)は丸太の荒っぽいログ・ハウスだったので、出来れば次の山荘は日本の古民家みたいに、柱や梁の構造が内部から見て楽しめるものが良いと思っていた。そんな時ティンバー・フレーム構法の建築を知り、それを建ててくれる丸山さんという人がいることを知った。



仮に奥行と幅が4m×4mの床面積が25平米(芯-芯)のログハウスを大口径の直径40cmの丸太で作ったとしたら、ログの面白さがデフォルメされたような効果は得られるが、生活の場としての建物の端正なバランスは崩れるだろう。同様に私の山荘も、いくら古民家風に内部から見える構造を強調するにしても、使う材の太さに限度がある。なぜなら私の山荘は小さいからだ。1階部分の奥行と幅はそれぞれ6m、8.2mに過ぎない。

それでもビルダー集団ブレイスの丸山さんには、山荘の内部に構造をしっかり見せて下さい。とお願いした。その結果、柱の幅は18cmでその上に載る梁や桁の幅は30cmとなった。

1枚目の画像にある壁面の水平距離が6mだ。この長さなら真ん中に太い柱を1本立てれば構造的には十分であるが、視覚的な面白さを狙って、ご覧のとおり2本立ててある。一番高い所にブレイスが3つ並んで、デザイン的にはとても楽しいと思っている。
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ティンバー・フレーム構法の山荘(2)

2008-09-21 08:40:54 | 八ヶ岳西麓の楽しい暮らし


構法3種。ティンバー・フレーム構法、木造軸組構法(在来構法)、ポスト・アンド・ビーム構法。

ティンバー・フレーム構法というと、何か特別な構造をした建物かと思う人もいるかもしれないが、そんなことはない。柱を立て、その上に桁や梁を載せるという基本的な構造は在来の木造軸組構法となんら変わらず、法律的にも同じと見做されるのである。意外な感じもするが、ログ・ハウス雑誌でよく紹介されているポスト・アンド・ビーム(P&B)も、実は構造的に同じである。

ざっくり言って同じ構造ながら、ティンバー・フレーム構法では、使用される柱や梁や桁が現在の多くの在来構法のそれに比較して太い。また表面の仕上げが洋風になることが多い。さらにティンバー・フレーム構法らしさは、ブレイスにも現れる。ブレイスとはここにある画像のように、柱、桁、梁をつなぐ部材で、筋交いのような役割を果たすものである。



本当のログ・ハウス、つまりハンドカットあるいはマシンカットで、木を横倒しにして積み上げる構法は、構造的にかなり特殊であり、それを除くと、世界中の木造建築の基本構造は似通っていて、上記の柱、梁、桁を組み合わせるものとなっている。

ただしアメリカでは19世紀に柱を用いない壁組の構造(ツー・バイ・フォー、あるいはバルーン構法とも呼ばれる)が考案され、現在のアメリカのほとんどの木造住宅がそれである。なんとも合理的な国らしい現象であると思う。今やその構法は日本にもかなり普及している。私の前の自宅もそれだった。
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ティンバー・フレーム構法の山荘(1)

2008-09-20 08:59:12 | 八ヶ岳西麓の楽しい暮らし
八ヶ岳西麓に建てた山荘はティンバー・フレーム構法によるものだ。南麓小淵沢のビルダー集団ブレイスを率いる丸山さんが建ててくれた。丸山さんに初めてお会いしたのはもう10年以上前のことで、それ以来、私はいろいろとお世話になっている。私はこの小さな山荘及びそれが建つ環境を大変気に入り、今も山荘に通っている。

画像はテッド・ベンソン氏の著書「ティンバー・フレーム」。ベンソン氏はアメリカを代表するティンバー・フレームのビルダーである。今も月刊誌として存続する「丸太小屋に暮らす」にも、ティンバー・フレームの建物が登場することがあるが、構法やそれ独特の感覚をきちんと調べるには、建物自体に触れる機会を持つか、本格的な本を読むしか手段はないだろう。これ以外にもベンソン氏の著書はたくさんある。参考になることは多いので興味がある人はどうぞ。
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真澄は事故米とは無関係

2008-09-19 22:20:04 | 八ヶ岳西麓の楽しい暮らし


真澄は信州諏訪地方を代表するお酒である。諏訪地方であれば、たいていの酒屋さんで一番多く置いてあるのがこの真澄だ。

私はあまり吟醸酒なるものを飲まない。おいしいけれど味がかなり繊細で、ごはんを食べながら飲むには不適だからだ。刺身や酢の物くらいならよいが、肉じゃがを食べながら吟醸酒を飲んでも味などわからなくなってしまう。本醸造か純米酒くらいまでで十分だ。

上の画像は本醸造真澄特選。八ヶ岳山麓の山荘ではたいていこれを飲んでいる。普通のお酒である。



最近の事故米騒ぎは、米を使う会社にとっては命取りである。三笠フーズ等の不正転売をした会社も確かに悪いが、農水省の役人のいい加減さには驚く。そんなことを知らずに事故米を使った酒造メーカーや、お菓子店は、相当な被害を蒙った。

今売られている真澄のボトルには「米が違う。」のラベルがついている。裏には、
●長野県産で身元確かな米を利用していること
●自社工場で玄米から米を磨いていること
が明記されている。「ウチの酒は大丈夫!」というわけだ。不届き者と無責任な役人に翻弄されるメーカーの自己防衛策である。
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