夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『最後の晩餐』

2014年11月03日 | 映画(さ行)
『最後の晩餐』(原題:分手合約)
監督:オ・ギファン
出演:バイ・バイホー,エディ・ポン,ペース・ウー,ジアン・ジンフー他

9月半ばにDVDレンタルが開始された作品で、
今春の公開前、予告編をよく目にしました。
食器デザイナーと料理人のラブコメディだと思い込んでいて、
美味しそうな料理見たさにレンタルしたら、
とんでもない悲恋物語でボロ泣き。
だからって、めっちゃ良かったかと言われるとビミョーなのですが、
ものすごく泣いた記念にUPしておきます。

上海の高校時代、弁当箱を開けると連日冷凍餃子ばかりだったチャオチャオ。
校舎の片隅でそんな弁当を食べる彼女に想いを寄せていた料理好きのリー・シンは、
ひそかに自分と彼女の弁当箱を取り替える。
チャオチャオは毎日いろんなおかずが詰められた弁当を食べるように。
それでも寂しげな表情のチャオチャオにリー・シンは近寄り、声をかける。
「ずっと僕がそばにいるから。笑ってよ」。

ふたりはそのまま大学を卒業するまで交際。
プロポーズをしたリー・シンに、チャオチャオが言うには、
今のままではダイヤのついた指輪もウェディングドレスも買えない。
あなたは料理人、わたしは食器デザイナー、その夢を叶えてから。
一旦別れて、連絡は取り合わない。
もしも5年後、ふたりとも独身だったら結婚しましょうと。

そして5年後、チャオチャオは有名な食器デザイナー、
リー・シンは中国を代表する一流料理人に。
北京で開かれる料理コンテストに合わせて食器の展示会を企画したチャオチャオ。
待ちに待ったリー・シンからの電話に心をときめかせるが、
なんとリー・シンは勤務先オーナーの美人令嬢と結婚すると言う。
半月後の結婚式に出席ほしいと言われ……。

以下、ネタバレ全開です。
って、最初に「とんでもない悲恋物語」と書いている時点でネタバレですよね。
すみません。

100分ちょいの作品で、ちょうど60分が経過した辺りで、
リー・シンの結婚話はチャオチャオの気持ちを確かめるためのガセネタと判明。
美人令嬢は女優志望だという徹底した工作で、
唖然とするチャオチャオのリー・シンに対する罵声がカワイイ。
「アンタなんて、叩きキュウリにしてやる!」。
ここまでは悲恋だとは思ってもみなかったんです。あと40分、どうするつもりかと。

そうしたらチャオチャオが吐血、末期の癌だと知らされて。
5年前に別れを切り出したのも、実は発病したがゆえ。
5年間再発しなければ大丈夫との診察に、闘病生活に耐えてきたのでした。

お涙頂戴に走っとるなぁと思いつつ、
チャオチャオのアシスタントでゲイのマオマオや、
リー・シンとチャオチャオがかよった喫茶店のマスターなど、いい奴ぞろいなんだもの。
あんなメニューを見せられたら、そら泣くでしょ。

中国作品でこんなに泣かされるなんてと思っていたら、監督は韓国出身。
しかも彼のフィルモグラフィーを見たら、『ラスト・プレゼント』(2001)の人ではありませんか。
これって確か、新庄剛志が大好きだかめちゃ泣けるだか言っていた作品ですよね。
堂本剛と菅野美穂でリメイクされていたのは知りませんでしたけれども。

涙ぼろぼろ、鼻ずるずる状態の自分が可笑しかったので、
覚え書きということで。

君の笑顔こそ、世界一の甘味。

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