夜な夜なシネマ

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『モービウス』

2022年04月08日 | 映画(ま行)
『モービウス』(原題:Morbius)
監督:ダニエル・エスピノーサ
出演:ジャレッド・レトー,マット・スミス,アドリア・アルホナ,
   ジャレッド・ハリス,アル・マドリガル,タイリース・ギブソン他
 
109シネマズ箕面にて、先週の公開初日に観ました。
IMAX版も似たような時間の上映回があったので、通常版と迷いましたが、
原作のマーベルコミックを読んだことはないし、
主演のジャレッド・レトーが私の中ではすっかりキワモノ化しています。
直近の出演作である『ハウス・オブ・グッチ』のハゲヅラにもゲンナリしていたから、
わざわざより大きな画面で観ることもないかと通常版を選択。
 
スパイダーマンの宿敵として描かれているのがモービウスだということ自体、知らんかったよ。
そうなんですね!?
 
マイケル・モービウスは幼い頃から血液の難病に冒されて苦しんでいた。
しかし療養施設で起きた医療機器の故障をいとも簡単に直してみせたことから、
彼の良き助言者エミール・ニコラスは彼に施設を出て学校に行くことを勧める。
マイケルならば医者になって自身を含む多くの人を救えるだろうと。
同病患者で親友のマイロのためにも治療法を見つけると誓うマイケル。
 
年月が経ち、人工血液の開発に成功したマイケルは時の人となり、
女性研究者マルティーヌ・バンクロフトと共にさらなる研究を進めていた。
ノーベル賞まで授与されることになったのに、受賞を拒否して話題になる。
彼の研究に出資しているのはあのマイロ。
 
もっと完璧な治療法を見つけたいとマイケルが挑んだのは、
地球上で唯一、血液のみを摂取して生きる生物、コウモリの血清から薬をつくること。
マウスを用いた実験に成功し、あとは人体実験の結果を確かめるのみ。
マルティーヌの協力を得て自らの身体にコウモリの血清を投与するのだが……。
 
あまり気乗りしないまま観に行ったけれど、とても面白かった。
ジャレッド・レトーのことがあまり好きでないと思っていたのは、
結局彼の演技が上手いからなのですね。
 
悪のスーパーヒーローだと思っていたモービウスの生い立ちは気の毒としか言いようがありません。
施設で過ごすしかなく、そこから出れば悪ガキどもからいじめられる。
マイロにも施設からは出ないように教えていたのに、
マイケルの最後の手紙が窓から飛んで行ってしまって、それを追いかけたマイロは袋叩きに遭います。
そんなマイロのために治療薬を開発しようとするマイケル、泣かせるじゃあないですか。
 
コウモリの血清を投与すると、病気が治るばかりか、
コウモリ同様に飛行能力が身について、音を関知する能力まで手に入ります。
そりゃもう万々歳なわけですが、血に飢えるとそれを抑制するのが大変。
偏屈でも根は善良なマイケルは、なんとか制御する方法を覚えて人を傷つけないようにしたいけど、
マイロは超人となった自分が嬉しくて仕方なく、人殺しも厭わない奴に変貌してしまいます。
 
マイケルじゃなくてマイロの仕業だということぐらい、調べりゃすぐわかるだろうに、
しばらくそれに気づかないFBI捜査官はアホだと思いました(笑)。
うちひとりはタイリース・ギブソン。カッコイイですけどね。
最後にマイケル・キートンが映りますが、エイドリアン・トゥームスって誰だっけ?と思う私。

モービウスには善人のままでいてほしいです。

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