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『とんび』

2022年04月17日 | 映画(た行)
『とんび』
監督:瀬々敬久
出演:阿部寛,北村匠海,杏,安田顕,大島優子,濱田岳,宇梶剛士,尾美としのり,吉岡睦雄,宇野祥平,
   木竜麻生,井之脇海,田中哲司,豊原功補,嶋田久作,村上淳,麿赤兒,麻生久美子,薬師丸ひろ子他
 
109シネマズ箕面にて。
 
原作は重松清の同名ベストセラー小説。
2003年から2004年にかけて中日新聞をはじめとする各地方紙で連載され、2008年に書籍化。
2012年には堤真一主演でNHKがTVドラマ化、2013年には内野聖陽主演でTBSがドラマ化。
息子の旭(あきら)役はそれぞれ池松壮亮佐藤健でした。
旭をかばって亡くなった妻の役はそれぞれ西田尚美常盤貴子
寺の息子・照雲役は古田新太野村宏伸で、MBS版の和尚・海雲役の柄本明は特に思い出深い。
また、小料理屋“夕なぎ”の女将役は小泉今日子麻生祐未でしたねぇ。
さて、あなたはどのキャストがいちばん好きですか。本作と見比べるのも楽しいです。
 
昭和30年代後半、瀬戸内海に面する備後市に暮らすヤスこと市川安男(阿部寛)は町の名物男。
運送会社に勤める彼は武骨だが、妻・美佐子(麻生久美子)のことを愛してやまない。
やがて息子・旭が生まれて幸せいっぱいの日々を送っていたが、
旭が3歳になったある日、休日出勤のヤスの仕事場を美佐子と旭が見に来る。
そのとき、積み荷の下敷きになりかけた旭をかばい、美佐子は死んでしまう。
 
以来、シングルファーザーとして旭を育てるヤス。
母親がどんな事故で亡くなったのか知りたがる旭に、「お父さんをかばって死んだ」と嘘をつくヤス。
そのせいで、成長した旭(北村匠海)は親子喧嘩のさいにヤスを責めたりすることも。
 
それでも、市川家の墓がある寺の住職・海雲(麿赤兒)、その息子・照雲(安田顕)と妻・幸恵(大島優子)、
ヤスの幼なじみで行きつけの小料理屋の女将・たえ子(薬師丸ひろ子)、
職場の同僚や店の常連客たちに助けられ、優しくまっすぐに育っていく旭だったが……。
 
どう転ぼうが感動的な物語になるでしょう。
良い話に持って行こうとしすぎて私はちょっと苦手意識のある瀬々敬久監督ですが、
最近の瀬々監督作品の中ではいちばん良かったと思います。
ただ、苦手だという先入観があるからなのか、TVドラマ版のほうがより泣いた印象はある。
 
あと、原作とTVドラマ版の最後がどうだったのか覚えていませんけれども、
どれも本作と同じラストでしたかね?
まさか最後に私のもっとも不得意な老けメイクが出てくるとは。
ヤスが亡くなり、今から見送るという設定で、北村匠海との老けメイク。
ふたりの間の子どもを演じるのが井之脇海で、この設定に違和感バリバリ。
 
こういうシーンを最後に持ってくるところがやっぱり苦手だわと思った次第。
でも、いいシーンはいっぱいあります。泣けます。万人にオススメできるのは間違いない。
 
本作を観るまで“ダイナマイトが百五十屯”って甲斐バンドの曲だと思っていました。
もとは小林旭の曲で、甲斐バンドがカバーしていたとは。失礼しました〜。
いま小林旭のオリジナルバージョンを聴いてみたけれど、私はやっぱり甲斐バンドバージョンが好き♪

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