夜な夜なシネマ

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『BAD LANDS バッド・ランズ』

2023年10月07日 | 映画(は行)
『BAD LANDS バッド・ランズ』
監督:原田眞人
出演:安藤サクラ,山田涼介,生瀬勝久,吉原光夫,大場泰正,淵上泰史,縄田カノン,前田航基,
   鴨鈴女,山村憲之介,田原靖子,山田蟲男,サリngROCK,天童よしみ,江口のりこ,宇崎竜童他
 
ファーストデーに109シネマズ箕面にて、前述の『沈黙の艦隊』の次に。
 
原作は直木賞作家黒川博行のベストセラー小説『勁草』。
監督はまだまだ若いと思っていたら、もう70歳をとっくに過ぎているじゃないですか、原田眞人
原田監督は主演に岡田准一を起用した作品が多く、その縁で岡田くんも友情出演。
 
『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』を半ばぐらいまで読んでいるときに観ました。
あまりに舞台が同じで、デジャヴですよデジャヴ
 
いわゆるオレオレ詐欺で高齢者から金を騙し取る特殊詐欺集団。
騙せる相手かどうかを下見して評価を下し、受け子の差配を仕事としている橋岡煉梨(ネリ)(安藤サクラ)。
彼女に指示を出すのは、表向きはNPO法人の理事長でその実は名簿屋の高城政司(生瀬勝久)。
大阪府警の刑事・佐竹(吉原光夫)とその後輩刑事2人(山村憲之介&田原靖子)は、
班長・日野(江口のりこ)のもと捜査を進めるが、なかなかしっぽを掴むことができない。
 
ある日、ネリの異父弟・矢代穣(ジョー)(山田涼介)が出所し、ネリのところへやってくる。
バカでも可愛い弟を見放せず、ジョーに仕事を回してやってほしいと高城に頼むネリ。
ところが高城が億単位の金を隠し持っているとにらむジョーは、
こんな仕事よりも高城から盗むほうが早いとネリをけしかける。呆れるネリ。
 
佐竹らが懸命に捜査を続けるなか、詐欺集団そのものではなくネリを狙う人物がいた。
それは、かつてネリが勤めていたゴヤ・コーポレーションの会長で、
総資産500億ドル以上といわれるグローバルマクロ投資家の胡屋賢人(淵上泰史)。
ネリに手玉にとられたことが許せない胡屋は、部下を使ってネリの居所を突き止める。
 
ネリには内緒で殺しを請け負ったジョーはそれに失敗。
賭けに負けて借金があるわ、殺しに失敗するわでにっちもさっちも行かなくなったジョーは、
ついに高城の事務所へ押し込み強盗に入る。
高城の返り討ちに遭って殺されそうになっているところへやってきたネリは、しばし迷うも高城を殺す。
 
こうして警察と胡屋に加え、高城と連絡が取れなくなった闇組織の人々がこぞって押し寄せてきて……。
 
腑に落ちないところはいろいろとあります。
モデル並みの美人ばかり社員に揃えている胡屋がネリを自分のもとで可愛がっていた理由とか。
安藤サクラに失礼かとは思いますが、そういう美人とはちょっと違うじゃないですか。
本作ではとても美しい人扱いなことにそうなのか!?と思う。(^^;
 
西成の本を読んでいるところだったせいか、釜ヶ崎がこんなふうに娯楽作品のロケ地になることにも違和感。
みんなが寄りやすい街になることがはたしていいのかどうかがわからないのです。
 
宇崎竜童演じる曼荼羅のように、このままの街に住んで生きてゆく。
冒頭に挙げた本のあとがきにあった、住人たちの言葉を思い出します。

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