電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

しばらくぶりに「鶏もも肉のプルーン煮」を作る

2023年09月15日 06時00分10秒 | 料理住居衣服
シンクイムシ対策が功を奏し、せっかくプルーンが収穫できましたので、しばらくぶりに「鶏もも肉のプルーン煮」を作りました。妻のリクエストもありましたので、ちょうどよいタイミングでした。


材料やレシピ等は、過去記事のとおりです。鶏もも肉は一口大に切り、塩コショウをしておきます。


タマネギは薄切り、プルーンは均等に分けられるように縦に六つ割りにしましたが、四つ割り、あるいは2分割でも良いかもしれません。緑がほしいので、妻に何かない?と尋ねてみたら、万願寺とうがらしがあるそうな。


ニンニクを低温のサラダ油に香りを移し、


鶏もも肉を皮を下にして焼きます。


両面が焼けたらタマネギを散らし、しんなりするまで加熱、混合調味料を加えて煮ます。


5分位で万願寺とうがらしを投入、


さらに5分位煮ます。


出来上がりを皿に盛り付け。


今回は、カボチャの天ぷらの残りとナスの漬物、ゴーヤとコウナゴの佃煮、などで和洋折衷の献立となりました。


マグカップには、珍しく日本酒「六歌仙」をレンジでチンしたものが入っています。


満足感と共に、美味しくいただきました。プルーンは娘のところに送り、お母さんの介護をしているご近所同級生にも届け、喜ばれました。ちょっとしたことですが、誰かが理解してくれていると思うだけで、力づけられるような気がするんですよ。

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収穫の秋、プルーンの出荷も一段落。

2023年09月14日 06時00分21秒 | 週末農業・定年農業
9月も中旬になったのに、日中はまだまだ30度を超える暑さです。残暑というよりも晩夏真っ盛りという感じでしょうか。それでも収穫の秋とはよく言ったもので、桃の出荷が終わりホッとして一休みして、こんどはシュガープルーンの収穫と出荷です。こちらは、長女が生まれるときに20年位前に妻が職場に回ってきた注文書で記念にたまたま購入して植えた苗木(*1)がどんどん大きくなり、剪定も不得要領な年月の間にどんどん大きくなって、いつの間にかサクランボの樹を超える巨木になってしまったという代物です。昨年と一昨年は、非常勤の助っ人業務もあってサクランボと桃の管理で精一杯となり、シンクイムシ被害により収穫ゼロとなりました。完全リタイアの今年は意地でも収穫したいと、年2回ナシヒメコンを設置し、土中から羽化する時期には10日おきに重点的に防除するなどして対策した結果、今年は豊作、摘果の効果もあって例年にないほどかなり大粒の実がなっています。



農協の集荷が休みの日をはさみ、二日間で収穫と出荷にほぼ目処を付けました。あわせて、隣家の同級生とご近所の同級生におすそ分け。公民館にも持っていったら、たいそう喜ばれました。プルーンというのは、要するに西洋スモモです。男性は「ふーん」てなもんですが、なぜか女性に人気があり、生食に、プルーン煮(*2)など料理に、ジャムにするなど、いろいろ活用してくれているようです。当方も「鶏もも肉のプルーン煮」のリクエストがありますので、久々に作ってみようかと思案しております。

(*1): 妻に「曖昧な記憶で書いてんじゃないわよ」と叱られたので、訂正(^o^)/ ちゃんと読んでいることが判明、うかつなことは書けません(^o^)/
(*2): プルーンの季節なので、「鶏もも肉のプルーン煮」を作ってみる〜「電網郊外散歩道」2019年9月

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同型のダイアリーを2年間使ってみて〜高橋書店「フェルテ9」

2023年09月13日 06時00分57秒 | 手帳文具書斎
昨年と今年は、手帳のスケジュール機能とダイアリーの日付順記録を統合し、高橋書店の「フェルテ9」という綴じ手帳1冊で過ごしてきましたが、2年間使ってみての長所と不満点を列挙すると、次のようになります。

    【長所】
  • 月間カレンダー型のスケジュール欄は、B6判の判型もあり、複数の予定も記入できる。欄外のスペースにはチェックリストや予定の細部などを記入でき、リタイア後の生活には充分なスペースがある。

  • ダイアリーのページでは、1日の記録に7行を使うことができる。うち2行を矢印等の記号で行動概要を記し、残りの5行を文章で、およその記録が可能な分量である。

  • しおりが2本あり、1本はスケジュールに、もう1本はダイアリー(行動記録)にと使い分けることができる。
  • プラチナ古典BBインクを使えば万年筆でも裏抜けなく記入可能で、紙面がわりに整って見える。
  • 表紙カバーの裏見返し部にはポケットが2つあり、演奏会チケットやフレネルレンズ等を常備して置けるので、うっかり忘れることがまずない。


一方、不満に感じている点は、

    【不満な点】
  • ダイアリーのページの時刻表示が朝8時〜夜12時までになっており、朝仕事の多い農作業の記録には不向きで、別色のペンで時刻表示をいちいち直さなければいけない。

  • パイロットやパーカーの万年筆インクでは裏抜けする。

などでしょうか。

総じて、細かな不満点はあるものの、大きく見れば現在の状況によく適合していると判断でき、特により良い製品が発表されない限り、同型の継続使用も良いのではないかと考えております。

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秋の声とともに来年の手帳・ダイアリーの話題が出始める

2023年09月12日 06時00分47秒 | 手帳文具書斎
秋の声と共に、書店には2024年の手帳・ダイアリーのコーナーができ、ブログ等でもはやくも新しい手帳の話題が出てくるようになりました。私も、在職当時は新年度の年間計画などを作成するため(*1)に、早目に手帳やダイアリーを入手して大枠を作り始めていたものでしたが、退職した今はそういった仕事も義務もありません。むしろ、ほんとに自分の都合だけで気に入った手帳ダイアリーを選んで使って良いのですから、わざわざ早い時期に入手しておく必要はもうないのです。

そのはずなのですが、やっぱり新鮮さに惹かれるのか、新しい手帳やダイアリーの話題にはつい目がそちらに向きます。そういえば、昨年と今年と、2年間続けて使っている高橋書店の「フェルテ9」のターコイズブルーの表紙のダイアリー(*2)は、本当のところどうなのだろう。長所と欠点を整理してみると、どうなるのだろう?

写真中、右側の黒い袋の中には、先日購入した低倍率のオペラグラスが入っています。

(*1): 秋の時期に手帳やダイアリーが売れる理由〜「電網郊外散歩道」2014年11月
(*2): 来年は手帳とダイアリーを一本化することに〜「電網郊外散歩道」2014年10月

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山形交響楽団第311回定期演奏会で酒井健治、モーツァルトを聴く

2023年09月11日 06時00分18秒 | -オーケストラ
9月10日の土曜日は、早朝から河川清掃ボランティアで草刈り作業に従事。前日はやはり早朝から農事実行組合の農業用水路の草刈りでしたので、2日続けての早朝労働となりました。終了後も思い立って反対側の堤防の管理用道路が蔓性の草がはびこっていましたので、これも刈り払いをして軽トラックが通れるようにしましたので、やや疲労気味。朝食後に昼寝をしようと思っていたら、野暮用が次々に発生して寝そびれてしまい、昼食後に山響定期のマチネに直行です。

駐車場は何かイベントがあったらしく混み合っていましたが、会場の山形テルサになんとか駐車できました。ホールに入ると、ステージ上はなんだか祭りの会場のような楽器の混み具合で、思わずびっくりです。西濱事務局長と指揮の阪哲朗さんに加えて、今回のプログラム最初の曲目「ジュピターの幻影」の作曲者、酒井健治さんも登場し、ヨーロッパ時代の話や曲についての話などを聞きました。滑舌の良い早口で、西濱さんとの掛け合いを聞いていると、どうやら関西のノリみたい(^o^)/

本日のプログラムは、

  1. 酒井健治:ジュピターの幻影
  2. モーツァルト:ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 K.467 務川慧悟(Pf)
  3. モーツァルト:交響曲 第41番 ハ長調「ジュピター」K.551
      阪哲朗指揮、山形交響楽団

というものです。

最初の曲目、酒井健治さんの「ジュピターの幻影」の楽器編成と配置がスゴイ。ステージ左から第1ヴァイオリン(8)、チェロ(4)、ヴィオラ(4)、第2ヴァイオリン(7)の対向配置、コントラバス(2)は左後方です。中央奥にフルート(2,うち1はpicc持ち替え)、オーボエ(2,うち1はEngHrn持ち替え)、その奥にクラリネット(2,スライドホイッスル持ち替え)、ファゴット(2,蛇腹ホース持ち替え)、木管楽器の両サイドに左がホルン(2)、右がトランペット(2)とやや小ぶりの編成ですが、その奥に並ぶパーカッション、鳴り物がスゴイ! プログラムノートによれば、アンティーク・シンバル、ヴィヴラフォン、チャイム、スプリングコイル、サスペンド・シンバル、ポリブロック、ウッドブロック、ムチ、タムタム、ラチェット、オクトブロック、ワルトトイフェル、マリンバ、ティンパニ、トムトム、トライアングル、ギロ、バスドラム、スネアドラム、ウォーターホーン、ハーモニックパイプ だそうです。

演奏が始まると、変わった響きの中にもところどころにモーツァルトの「ジュピター」交響曲の旋律が顔を出します。不思議な響きは何の音なのか、おそらく単一の音ではないのかも。ダイナミックに高揚する音楽と言うよりはむしろ、静的な祈りの音楽に近いのかもしれません。

続いて、ステージ中央にグランドピアノが引き出され、第2曲め、モーツァルトのピアノ協奏曲第21番です。楽器編成と配置は、パーカッションはバロックティンパニだけになり、1st-Vn(8), Vc(5), Vla(5), 2nd-Vn(7), Cb(3) と通常編成に戻った弦楽5部に、Fl, Ob(2), Fg(2), Hrn(2), Tp(2), Timp というもので、弦楽5部の配置は同じで、Cl の位置に Hrn が座り、Tp の右にバロックTimp. という配置です。もちろん、ホルンとトランペットはモーツァルトが作曲当時の形のナチュラルタイプです。
演奏が始まるとなんとも気持ちが良い。ピアノの音は美しいし、溌溂とした音楽は耳に快いものです。早朝の作業の疲れもあってか、不覚にも第2楽章をうとうとしてしまいました。演奏者の皆さんには申し訳ないことながら、第3楽章の華々しい音楽に気持ちよく目覚めたという、なんとも締まらない状況です。でも、アンコールで演奏してくれたモーツァルトのピアノ・ソナタ イ短調 K.310 の第1楽章は、速いテンポで心に訴える力のある演奏でした。ぐっと来ました。

ここで15分の休憩です。
休憩の間に、山響の新しいCDの予約をしてきました。村川千秋指揮によるシベリウスの交響曲第3番ほか。ちょうど第3番のCDは持っていなかったので、願ったりかなったりです。9月22日頃に届く予定。これは楽しみです。

さて後半は、モーツァルトの交響曲第41番ハ長調「ジュピター」です。楽器編成と配置は、8-7-5-5-3 の弦楽5部は対向配置。これに Fl(1), Ob(2), Hrn(2), Fg(2), Tp(2), Timp. が加わります。ホルン、トランペットはナチュラルタイプ、バロックティンパニは1曲めの楽器配置の関係で右奥のトランペットの並びです。
この曲は手持ちのLPやCD等の録音も何種類かあり、実演でも飯森範親さん、鈴木秀美さんとの演奏等を聞いていますので、いわばふだんよく聴きなれた音楽の部類に入るでしょう。でも、阪哲朗さんとの「ジュピター」も良かった。オーケストラの響きが豪華でティンパニが効果的に作用し、抑制と開放が巧みに組み合わされた、実に聴き応えのある演奏でした。終楽章のフーガのところなど、ずっと聴いていたいと思わせる充実したもので、ほんとに良かった。聴衆の拍手の大きさと熱がよく物語っていたと思います。

終演後、気分良く帰宅しようと思っていたら、落とし穴がありました。駐車場から出ようとしたら、なんと、駐車券が見当たらない! いつものサンバイザーのカード入れにないのです。胸ポケットなどを焦って探しましたがどこに置いたのか記憶にない。後続の車は苛ついているだろうし、老害と言われても仕方がない事態です。スタッフの人に訳を話して誘導してもらい、車を駐車場に戻して隅から隅まで探しました。そうしたら、なんとショルダーバッグの背側ポケットにありました! おそらくは、いつものサンバイザーに入れようと思ったが一瞬やまぎん県民ホールと勘違いし、事前精算機で精算できるように胸ポケットに入れようとして、汗で湿ってしまうのを防ぐためにショルダーバッグの背ポケットに入れた、という流れだったのでしょう。

教訓:できるだけいつもと同じようにする。いつもと違うことをしたときは、意識してそれを覚えておく必要がある。


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「はじめてのドローン」講座を受講することに

2023年09月10日 06時00分56秒 | Weblog
天童市の市民プラザが主催する一日集中講座で「はじめてのドローン」というのを見つけ、申し込みました。果樹園のサクランボや桃を上空から見たらどんなふうに見えるのだろうとか、野鳥の群れに近づいて見たらどんなふうに見えるのだろうとか、あるいは防鳥ネットを張ったところを上空から見たら実際はどんな状況なのだろうとか、様々な点からドローンに興味を持ってはいましたがなかなか体験するには至らず、良い機会と考えた次第。9月16日の土曜日、午前中の90分の予定ですが、若い人が中心? どんな内容なのか興味深いところです。受講料は2,200円、教材費が200円。

(*1): 【一日集中講座】「はじめてのドローン」〜天童市民プラザ

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週末はオーケストラの演奏会〜独奏者の交代あり

2023年09月09日 06時00分11秒 | クラシック音楽
この週末は、川中島白桃の収穫も終わり、まずは一段落、ホッとしているところです。幸いに、地元のプロ・オーケストラ、山響こと山形交響楽団の第311回定期演奏会の予定。古希を過ぎても健康で農作業に汗を流し、趣味の音楽で身近に実演に接することができるというのは、実に幸せなことと痛感します。

今回のプログラムは、

  1. 酒井健治:ジュピターの幻影
  2. モーツァルト:ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 K.467 務川慧悟(Pf)
  3. モーツァルト:交響曲 第41番 ハ長調「ジュピター」K.551
      阪哲朗指揮、山形交響楽団

というものです。

なお、独奏者は都合により交代するとの報せがありました(*1)。当初、ピアノは小林愛美さんが予定されていましたが、出産に伴う体調不良とのことでお医者さんの診断に基づき出演を見合わせるとのこと。それは一大事! ぜひお大事になさってください! 務川慧悟さんは、2021年、世界三大コンクールの一つであるエリザベート王妃国際音楽コンクールで第3位に入賞、2019年のロン・ティボー・クレスパン国際コンクールでも第2位を受賞している注目のピアニストとのことで、私はもちろん初めてです。同じハ長調の「ジュピター」交響曲とともに、暑い夏によく働いたご褒美でしょう。楽しみ〜!

(*1): 【重要】第311回定期演奏会 出演者変更のお知らせ〜山形交響楽団ウェブサイトより

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小さな気づきで記事を構成することが

2023年09月08日 06時00分33秒 | ブログ運営
大きなテーマ性のある記事を何本か続けた後は、ちょっとした気づき、思いつきでブログ記事を構成するのに抵抗を覚えることがあります。自分の思い込みでハードルを上げてしまっているようにも感じられますので、ブログの日々更新にはそんなちょっとした気づきに基づく記事も大事にしていきたいところです。

桃の収穫も今日で最後。よく働いたなあ。週末は山響の定期演奏会の予定。

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デスク周りの紙類への対処法

2023年09月07日 06時00分48秒 | 手帳文具書斎
デスクの周りには多くの種類の紙類が集まってきます。多くはその場で破って捨ててしまうことですむのですが、中には一応綴って保管しておくものもあります。例えば、

  • 地域のお知らせ等、ネット上では探すことが難しいローカルな印刷物。
  • 定期的に配布されるもの。県民だより、市報、農協だより、年金等のたより、同窓会報等。
  • 農業技術改良普及所や農協、当地の果樹研究会等からタイムリーに出される農作業のポイント等を解説するチラシ類。
  • その他

一応、それぞれに区分して綴じ、保管しますが、紙だけにしだいに溜まってくるのが欠点です。したがって、綴じるときには廃棄しやすいようにしておく必要があります。例えば、

  • 定期的に発行され届けられるものは、昨年のものまでを保管し、それ以上古いものは廃棄する。そのため、ファイルや表紙は付けずに、そのままカラー綴じ紐(*1)で綴るだけにする。
  • 農作業のポイント等のチラシは、専用のフラットファイルに綴っておくが、理解し重要だと思った要点を「農作業メモ」に転記しておく。古いものは順次廃棄する。綴ったままでは情報や知識は活かされない。

おや、李白が何か言ってますね。

「そんなことを言っても、ご主人のデスクの上はいつもごちゃごちゃしているんだ。ボクが寝転ぶスペースがないんだよ。」

うっ、返す言葉がない(^o^;)>poripori

(*1): 便利な文具〜カラーの綴じ紐〜「電網郊外散歩道」2010年5月

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佐野利器と復興小学校、そして山形一小へ

2023年09月06日 06時00分37秒 | Weblog
この9月1日は防災記念日でした。これは、100年前の1923年に起こった関東大震災の災禍を後世に伝え防災意識を喚起する役目があったことから設けられたものでしょうが、新聞やテレビでも関東大震災やそれに関連する報道が行われました。例えば9月2日付けの山形新聞の土曜コラム「マルチアングル」では、「佐野利器(白鷹出身)と関東大震災」と題し、「復興小学校に込めた思い」という記事を掲載しています。これは、論説委員長の鈴木雅史氏のもので、関東大震災後に後藤新平のもとで街作りや復興建築を進めた東京帝国大学の佐野利器(としかた)教授が、若い時代に東京帝国大学で辰野金吾教授に学び、歐米の建築学では未開の分野であった耐震構造の研究を志したこと、廃墟と化した首都の復興に耐震耐火性の高い鉄筋コンクリート造の建築による街作りを推進したこと、白鷹町出身の山口少年が米沢中学に学んでいた時に、恩師が教え子を養子とし佐野姓として帝国大学に送り出したように、出自や財産ではなく才能と成績とを惜しんでくれた恩師たちのことなどを紹介するものです。



そして9月4日付けの「ふるさとの文化財」シリーズでは国登録有形文化財として「山形市立第一小学校旧校舎、門柱および柵」が取り上げられ、「県内の防災建築の先駆け」として東北初の鉄筋コンクリート造の小学校となった改築工事の設計を担当した秦・伊藤建築設計事務所(やはり東北初)の秦鷲雄と佐野利器が親戚であり、佐野は山形一小の改築にあたって耐震耐火構造を重視して鉄筋コンクリート造を助言したらしいことを伝えています。(堀川貴志記者)



長州ファイブの一人・山尾庸三が設立した工部大学校の卒業生・辰野金吾から教え子の佐野利器へというこの流れもまた、幕末のサムライの息子たちが歐米の科学技術を学び、明治期のお雇い外国人教師の後を受けて後進を育てる中で、大正期には日本独自の視点による世界レベルの業績が出始めた化学等の分野の大きな流れ(*1)と軌を一にするものです。そしてその流れは、大都市部から財政力のある地方都市部へと移行しつつあるのでした。残念ながら、貧しい農山村漁村部まで普及するには、戦後、高度成長期を過ぎて子供の数が急激に減っていったバブル期前後まで待たなければいけなかったようですが。

いずれにしろ、同じ新聞社の中で短い数日間の間に関連する記事が複数登場するのは興味深いことです。これが意図したものであれば編集部の慧眼を表すものでしょうし、偶然であっても地元の歴史を大切にする報道姿勢があってこそのものでしょう。興味深いことです。

(*1): 「電網郊外散歩道」〜歴史技術科学カテゴリーの一連の記事、特に前半部あたり

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雨に降られて撤退〜川中島白桃の収穫が大詰めなのに

2023年09月05日 06時00分22秒 | 週末農業・定年農業
川中島白桃の収穫がそろそろ大詰めなのに、台風の影響なのか、雨に降られて撤退しました。今日の収穫は樹の位置的に日当たりも良かったせいで、特秀クラスの色づきです。いずれも13玉〜15玉級の大玉で、時期がもっと早ければ出荷価格はかなりの値段がついたでしょう。残念ながら9月に入ると例年かなり単価が下がります。言い換えれば、消費者の皆さんにはお求めやすい値段になっているのではと思います。



桃は美味しい。鳥が突っついて傷物になった真っ赤な桃を剥いて食べると、樹上完熟の甘さは抜群です。敵もさるもの、野鳥は防鳥ネットの隙間をねらってクチバシを入れてきます。野郎どもは、人間だけに食べさせるのはもったいない、とかなんとか言いながら、一番美味しそうな実を選んでいるのでしょう。以前、母娘猫が元気だった頃は、裏の畑でハンティングをしてムクドリを捕まえたりしていましたので、ある程度は防鳥効果もあったのでしょうが、今はカイトや防鳥ネットに頼るのみ。



「ボク、お留守番をがんばってるよ。」
そうだね、おりこうさんだね(^o^;)>poripori

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川中島白桃の出荷が昨年実績を超えた

2023年09月04日 06時01分03秒 | 週末農業・定年農業
このところ注力している川中島白桃の出荷量が、昨年実績を超えました。まだ小玉がもう少し残っていますが、今日明日でおおよそ峠を超えるでしょう。亡父の後を受け継ぎ、せめてサクランボだけはと始めた週末農業が、ひょんなきっかけで(*1)桃の栽培にも取り組むようになって11年、昨年からは川中島白桃だけで500kg を大きく超える出荷量になりました。果樹農家としては珍しくもない規模ですが、古希を過ぎた爺さんの一人農業です。働ける健康に感謝しつつ、経営的には今年のサクランボの不作を少しはカバーしてくれることを期待しましょう。




そういえば、親戚友人知人に送った桃が喜ばれているのが嬉しく、張り合いになっています。「桃、美味しいです」「桃のヨーグルトが大好物」「固めでもギュッと甘みの詰まった桃を大事に味わっています」などなど、朝もぎ・昼出荷・翌日到着というスピードが市販のものにはない新鮮さを感じさせているのでしょう。孫たちも喜んでくれている模様。美味しさを送り、喜びの言葉を受け取ることが、生産者の満足なのかな、と亡父の気持ちも理解できるようになりました。ちなみに、固い桃が好物の娘には川中島白桃と見晴白桃を詰め合わせて送りましたが、「ガリガリ桃(注:美晴白桃のこと)が美味しかった」とのこと。わざわざ苗木を植え直したかいがあったというものです(^o^)/

(*1): 自家栽培の川中島白桃を食べる幸せ〜「電網郊外散歩道」2012年9月

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Qakbotの手口と私のLinux機の安全性

2023年09月03日 06時00分53秒 | コンピュータ
先日、共同通信社の配信記事で、米国の司法省とFBIが世界中の約70万台のPCがQakbotに感染していることを突き止め、これを削除し影響を取り除いたとの報道(*1)がありました。qakbot は2007〜8年頃から知られているマルウェアで、他の悪質なマルウェアがバックドアを利用して金融犯罪に使われたほか、個人情報の抜き取り等を通じて特定の政府要人の活動を監視することでスパイ活動にも応用されてきたということから、今回の大掛かりな作戦につながったもののようです。

ところで、この qakbot の感染の手口(*2)は例えばどのようなものがあるのか。基本的にメールに添付されたエクセル形式のファイルにマクロが含まれ、もっともらしい名前の添付ファイルを開いた時にマクロの実行を許可してしまうと感染する、という古典的スタイルが中心らしい。中には圧縮.zipファイルの場合や悪質サイトからのダウンロード等の手口もあるようですが、どれも Windows/Excell 等の存在と実行を前提としているようです。すでに定年退職し非常勤の仕事からも完全リタイアしている私の場合、メールでエクセル形式やzip形式の圧縮添付ファイルを受け取ることはあまりなく、年に1回、大学の同窓会事務局からの資料を受け取るくらいですが、こちらはマクロを含まない上に、Linux 上の LibreOffice Calc で開いているため、そもそも Excel のマクロは動作しません。

では、Linux で感染する可能性はないのか。どうも Linux 上で Windows を作動させるために仮想マシン VMware ESXi 等を導入している時、Linux用にビルドされた亜種に感染することがあるようです。ということは、私のような Linux のみを使っている場合は、まだまだ安全性が高いと判断して良さそうです。

こうしたマルウェア等によるバックドアを通じた侵入の問題は、自分のPCには大した情報はないから感染しても問題ない、というわけにはいかない。当事者にならないとなかなか実感しにくいものですが、今ではすっかり古典的ながら、天文学者がドイツ在住東側スパイの米国の国家機関への侵入を見つけたクリフォード・ストール著『カッコウはコンピュータに卵を産む』(草思社、*3,*4)などは、いまだにリアリティがあります。コンピュータの専門家でなくても、あの時代の空気を回想しながら読める本としておすすめです。

写真は、デスク上でPCの前に居座る我が家のやんちゃ猫、李白。「ボク、監視にがんばる。」だそうです。

(*1): 例えば「PC70万台にマルウェア、米司法省、作戦で影響除去」〜山形新聞2023/08/30付け
(*2): 休止と再開を繰り返す「QAKBOT」の新たな攻撃手法〜TrendMicro社の解説
(*3): クリフォード・ストール『カッコウはコンピュータに卵を産む(上)』を読む〜「電網郊外散歩道」2010年12月
(*4): クリフォード・ストール『カッコウはコンピュータに卵を産む(下)』を読む〜「電網郊外散歩道」2010年12月

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ParkerのQuink(ブルーブラック)でダイアリーが裏抜けした

2023年09月02日 06時00分55秒 | 手帳文具書斎
先日、復帰させた万年筆パイロットのカスタム・グランディをこのところしばしば愛用しています。備忘録ノートのツバメノートや、マルマンのメモ帳では全く問題はないのですが、ダイアリーで問題が生じました。



ご覧のとおり、裏のページにインクがバッチリ裏抜けしています。そうだった、忘れていました。パイロットのインクだけでなく、パーカーのこのインクも裏抜けしやすいんだった。1980〜90年代、最も万年筆から遠ざかった時期は、パイロットとこのパーカーのインクを使っていたために、裏抜けしないボールペンに移行していったのだった。

それが、たまたまプラチナ社の Preppy で同社の古典ブルーブラック・インクを知り、使ってみたところ、裏抜けしないという他にない特性を知って愛用するようになり、ボールペンから万年筆へと移行してきたのでした。これは、この髙橋書店のダイアリー:フェルテ・シリーズだけでなく、おそらくは他の製品でも類似の状況でしょう。備忘録ノートにもダイアリーにも幅広く万年筆を使いたいというならば、やっぱりプラチナ社の古典ブルーブラック・インクが最強、最適という結論は変わらないようです。

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gooブログ、なんとか復旧したみたい

2023年09月01日 06時00分44秒 | コンピュータ
昨日の夕方からログインできない現象に見舞われていた gooブログ、今朝はなんとか復旧した(*1)みたい。良かったよかった。これは早急にバックアップを取っておく必要があるようだ。今話題の Qakbot 関連かと想像してしまっていた。

(*1): goo blog、マルシェルにアクセスしづらい事象について〜goo blog スタッフブログ

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