Sera の本棚

感動した本のことや映画を見たり、コンサートへ行ったりした感想、高槻の写真など記録できたらいいなあと思います。

恋文の技術

2010-01-27 20:24:00 | 

去年の6月に図書館で予約した「恋文の技術」の本がやっとまわってきました。森見登美彦さんのファンなので今回はどんな内容かとワクワクして読み始めました。主人公守田一郎さんは大学院生で京都の研究所から能登半島の実験所へ行くことになります。寂しさを紛らわすために文通武者修行と称していろんな方に手紙を出し、「恋文の技術」を習得し恋文代筆のベンチャー企業を起こそうとたくらみます。書簡小説で守田一郎さんが書く手紙だけで構成されています。最初はチョッとガッカリしました。手紙を出した相手からの返事が書かれていないからです。読んでいくうちに守田一郎さんの一方的な手紙で返事の内容も想像できてかえって面白いと思いました。本当に面白いこともたくさん書かれています。その笑いはゲラゲラでもなく、わはは!でもなくクスクスなのですが、ボクシングでジャブをいくつも受けると後になって大打撃となるように、最後には面白くて大声で笑いたくなりました。アホらしくてなんとも言えません。でも愛すべきアホらしさです。アホに憧れるぐらいです。守田一郎さんは作者の森見登美彦さんにも手紙を出していて、その文面から森見さんの人柄を垣間見たように思います。さすが愛すべきアホだけあります。京都の三嶋亭のすき焼きが出てきたり、大文字山が出てきたり、能登の実験所のまわりの景色など詳しく描写してありとても身近に感じます。恋文の技術は濃い文の技術に変わったり、へんてこな事がいろいろあります。それでもこのすがすがしい読後感は何なんでしょう!何かとても手紙を書きたくなります。恋文の技術を身につけようと必死になる守田一郎さんが最後に悟ります。手紙とは勢い込んで書くものではなく、何でもない普段のことを淡々と書くこと、まるでその人の前で何気ない日常を話しているように書くこと、それが一番相手に気持ちが通じるということ。アホな登場人物ですが優しさだけは一杯持っていました。人は自分に話しかけてくれる人を好ましく思うものだなと思いました。手紙だけではなく何気ない日常のことを楽しくお話することが大切だなと思いました。

お気に入り度:★★★★★  図書館資料 請求番号:913/モリ

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二科会展覧会

2010-01-24 21:24:40 | 展覧会

幼友達の小林みどりちゃんから二科会展覧会の招待状が届きました。いつもいろいろな招待状を送ってくれます。京都府立文化芸術会館へ見に行きました。作品名は「木陰」です。いつもは女性のハツラツとした彫刻作品ですが今回はご覧のようなホッとする作品でした。何歳ぐらいの男性かなと考えながらこちらも肩の力を抜いて鑑賞しました。他にも油絵や立体作品がたくさん展示されていました。

お気に入り度:★★★★★  日時:2010年1月18日(月)~24日(日)まで 場所:京都府立文化芸術会館

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緊急告知「特大がっちりマンデー 電子マネー&ポイント知らなきゃ大損SP」

2010-01-20 19:59:53 | テレビ

突然ですが明日はお暇ですか?19:55からテレビでお得な情報があるようなのです。毎週日曜日7:30~8:00まで放送されている「がっちりマンデー」の特番があります。以前この放送でカードを使うとどのように得をするのか、ポイントがどれほど貯まるのかなど詳しく放送されていました。私は経済にも弱いので上手にカードを使えないとはじめからあきらめていました。しかしカードの使い方によってかなりの差が出てくるらしいのです。現代は勉強するものは得をする時代だと息子に言われてちょっと勉強してみようかなと思っていた矢先、その特番があると聞いてぜひ見なくてはと思いました。みなさんもご覧になってちょっとでも賢い主婦・賢い旦那・賢いおじいちゃんおばあちゃん・賢い若者になって、得した分でほしいものを買って景気回復の一助になりませんか?!まだ番組を見ていないので本当に得するのかどうかわかりませんが・・・捕らぬ狸の皮算用にはお気をつけ下さいね≧(´▽`)≦アハハハ

お気に入り度:★★★★★  TBSテレビ:2010-1-21 19:55~21:18

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木山祐策さん、「快傑えみちゃんえる」に出演!

2010-01-17 08:48:01 | テレビ

2010年1月15日(金)19:00から関西テレビ放映の「快傑えみちゃんねる」に歌手の木山祐策さんが出演されました。松尾貴史さんの隣で、ソフトな声とお人柄でホッとする雰囲気をかもし出されていました。

木山祐策さんのオフィシャルサイトはこちらです。

お気に入り度:★★★★★  関西テレビ 2010ー1ー15(金)19:00~20:00放映

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庭の桜、隣の犬

2010-01-12 17:34:19 | 

お正月に読もうと思って図書館で借りてきました。お話の内容はどこにでもありそうな夫婦・家族関係です。特別面白いとか変化があるとか迫力があるというものではありませんが、「肝心なそこが聞きたい」と思わせる内容で引き込まれました。「庭の桜」は主人公房子の実家に植えられた記念樹。記念樹とともに家族の生い立ちが刻まれていきます。両親が大切に育てた桜の木で、家族のシンボルです。「隣の犬」は気が向いたときだけ声をかけたり口笛吹いたりして、世話はしないで見るだけの、責任のない楽しみ。そんな二つの象徴を自然に上手く使ってあります。房子の夫の宗二が会社のそばに四畳半一間のアパートを借ります。その気持ちが何故か私にもすごくわかりました。私は怖がりだし、掃除も2軒分あり面倒だし不経済だし、そんなことは絶対しないし出来ないのですが憧れとしてわかります。自分だけの世界、自分だけの領域、誰にも邪魔されないホッとする場所・・・それは家の1室とはまた違った場所なのです。何気ない日常、そこで房子は何を考えてるの?宗二は?両親は?弟は?弟の嫁は?姑は?と引き込まれてあっという間に読み終わりました。角田光代さんは上手だなと感心しました。

お気に入り度:★★★★★  図書館資料 請求番号:913/カク

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