ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
毎日更新しています。

朝まで生テレビの遥洋子さん

2005-08-07 21:41:44 | つれづれ日記
8月5日の深夜に放送された朝まで生テレビは、元陸海軍の軍人さんばかり
出演しての体験談特集。
1度目は7月で二度目の特集らしい。

元陸軍参謀・731部隊・武蔵・大和の生き残り・
人間魚雷回天・人間爆弾の生き残り
等など
そうそうたるメンバーだったし、彼らの語る戦争体験は貴重で
当時のメンタリティを知る上でも非常に役に立った。

、コメンテーターとしてご出演の遥洋子氏の
あまりにも見当外れというか勉強不足もいいような質問には参ってしまった

「現場ではこれは間違っているぞとかいう意見は出なかったんですか?」
これはインパールで武器も食料もない状態の中での作戦遂行に、疑問を呈した上官が
陸軍によって首を切られたという話をしている時の質問。
どこの世界に現場にいる兵隊が「これって違うんじゃないですか?帰りましょう」
などと言えるかって・・・軍隊を知らないのはわかるけど・・・

「今お話を聞いていると惨めなお話ばかりで」
これは、最初に「日本は負けたばかり言ってるからだめだ」と発言した人に対して
「負けたばかり言ってっていうけど・・」と前置きして言ったセリフ。
「負けたからと言って卑屈にならず半世紀後には日本はアメリカにまけないくらいになって
やるという気概が必要だった」という意味の取り違え
作家なのに日本語の主旨がおわかりにならないらしい

「戦犯の罪ってどこにあると思いますか」
これは靖国問題を語っていたときの質問。
すでにみんな「東京裁判は間違っていた事は世界的に知られている事だし、
戦勝国が勝手に決めた戦犯の定義は違う」と言っているのにも関わらずの発言。
みなさん「へっ?」というような表情をしていた。
土門氏いわく「インドのパール判事の意見が全てじゃないかな」という事でみんな黙ったけど。

「声高な愛国心とプライドと自信が、よし海外に進出してやろうという
戦争へ呼び込んでいったんじゃないですか」

この質問には本当に「へ?」としか言いようがない。
多分こういう事を言う人は「愛国心=右翼」的な考え方しかできないんだろうなあ。
それを国のために戦っていた人に向けて言うんだから、大した無知ぶり

そして「愛国心とは何か」という質問をされた人が、
「愛国心とは自分を大切にすること。そして家族を大切にすること」と答えたのに対し、
自分を大切にする人が人間魚雷に乗りますか」と・・・
おいおい・・何も乗りたくて乗ったわけじゃないのよ・・・「嫌だ」といって止められる
ものなら止めてるし、それで国が救えるならやってるって
田原氏が「それは家族や国を守る為に戦ったこと」とフォローすれば、
「だって守れないじゃない」
とまあ・・・ここまで来ると、さすがに彼らもプチンと来ていたみたいです

結果だけ見れば確かにそういう部分もあったかもしれないけど、
戦争中にそんな理性的に
「勝つ見込みがあるかどうか」
「勝てないなら今ここで戦いを止める」判断は一軍人には出来ないと思う。
よしんば勝てなくても
「せめて自分が死ぬことで家族が一日でも長く生き長らえるなら」
という感覚が・・・遥氏には理解出来ないんだろうなあ

「侵略戦争に加担したくせに」っていう気持も多々あるのだろう。
どんなに彼らが「侵略しているなんて意識で戦っていない。本土を守る為の戦争」と
言っても絶対に理解出来ない
でも、戦争ってそういうものじゃないのかな。
世界中が「自衛のための戦争」という意識で戦っていたから、あんなに長く戦争をしたんだし
遥氏のような人に元軍人さんたちを批判する権利はないよ
むしろ「無知な私に教えて下さい」というのが筋

いわゆる「パラサイト・ワイフ」組の私でさえ知っているような事を知らない
なんて・・・お勉強と社会的経験は必要よ。
(この方、少子化の話でもへんてこな事ばかり言ってたよね・・)

昭和51年制作の「連合艦隊」とか平成7年の「きけわだつみのこえ」などを
レンタル屋さんで借りなさい
それも難しいというならせめて「さらば宇宙戦艦ヤマト」とかねー
コメント (4)
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心は内に・・日本人

2005-08-07 11:32:12 | つれづれ日記
いうまでもなく、8月6日は広島の原爆投下の日。
広島は昨日も暑かった・・・と、思う。
祈りを捧げる人たちの心の中はいかばかりか・・
戦後60年を経てもなお、心の傷は癒えない・・・
本当に原爆というのは罪な爆弾だ。
こんなにも多くの人を、何世代にも渡って苦しめつづけるのだから。
60年前の原爆でさえそうなら、今、もし「核」を使ったら、一つの民族を全て滅ぼしてしまうだろう。
たとえどんな正当性があったとしても、核保有国にそこまでする権利があるか?

60年前の原爆投下を戦争を早く終結させ、多くの人間を救ったと主張するアメリカよ。
もし、どこかの国に核を落としても、またもそういう主張を繰り返すのか。

ここ数日の原爆に関する報道をみて思うのは、
本当に日本人は内向きな民族なんだなあということ。
アメリカは原爆を落とした国が日本であった事に感謝すべきだ。
もし、これが他の東アジアの国だったら、60年経っても「謝罪しろ。金を出せ」
「大統領に死を」と言われて、もしかしたら戦争が再発していたかもしれない。
原爆を落とされても恨み言一つ言わない日本という国家だったから・・
ある意味、アメリカは今も強大な国家でいられるのだ・・・と、思う。

ドキュメンタリーなどで原爆投下に関わる報道を見ていると、悔しい程に中立の
立場で描いている。
冷静に冷静にただ事実のみを伝える。
原爆を投下した人たちをことさら悪く描く事はない。
それは日本が弱いからではなくて、「公平」だからではないのだろうか。
そして被爆者達の心に残る「傷」の多くは、落とした国家への恨みではなく
「どうして今、自分は生きているのだろう。家族や友人を失ってしまったのに」
「どうして我が子を救えなかったろう」
「どうして、やけどを負った人に水を与えてしまったのか」
「どうして苦しむ友人を助けられなかったのか」
そんな激しい「罪悪感」と「自己批判」だったりする。

被爆者は何も悪くない。
あの時、家族を助けられなくても、他人に優しく出来なくても責められない。
悪いのは・・・あのような爆弾を落とす事を選択した国家。
対空砲火もない青い空の上に突如現れて、空襲警報が解除されたばかりで
ひと息ついた民間人の真上に原爆を落としたのだから。

どこかの国みたいに、国旗を燃やしたり大使館を襲撃したり、生卵をぶつけたり
被害の総額を事実より何倍も多く公表したりして、相手に対して外向きの
めちゃくちゃな怒りをぶつけることが出来たら楽だろうと思う。

でもそういう事、日本人はしないで来たのだ。
自分が原爆を落としたわけでもないし、あれが神様からの天罰であったわけでも
ないのに「あの時の自分の行動は正しかったかどうか」と自分を責めつづけ、
さらには「子孫にまで影響を与えているのではないか」と恐怖を持つ。
私はそんなメンタリティを持つ戦前派の方々を尊敬する。

そういう意味では、甲子園で黙祷を呼びかけた広島の高校の生徒達は
正しかったのだ。
だけど、それを止めた高野連の参事は多分、他人の痛みを感じることの
出来ない人なのだろうと思う。
「黙祷するなら自分達だけで」とどこまでも内向きを要求する人もいる。
なんともはや・・な国民性になったものだ。
コメント (5)
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