ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
毎日更新しています。

結局全部「東京裁判」「サンフランシスコ講和条約」

2005-08-16 11:33:24 | つれづれ日記

昨日のNHK「日本のこれから」という討論会を興味深く見ていました

その前のNHKスペシャル「靖国問題」も興味深く拝見・・・・

上坂冬子さんVS姜尚中氏の意見の対立、

そして櫻井よしこさんVS京都産業大学の朱先生の意見の対立は

永遠に交われない世界」の象徴だなあと思いました

「靖国神社問題」「歴史認識」問題において、上坂さんや櫻井さんの主張する「歴史の間違い」や「事実の列挙」が全てにおいて

だって東京裁判を受け入れたのは日本じゃないか

サンフランシスコ講和条約を受け入れたのは日本ではないか

という対立意見に吸収されてしまうわけね

全ての原点が「東京裁判」「サンフランシスコ講和条約」

これに異を唱えようものなら

「不公平でも何でも受け入れたのだから」という話になるわけ

櫻井さん達は

「この60年間、日本は加害者意識というものを持ち、申し訳なかったと思ってきたからこそ、そちらのおっしゃるようにひたすら平身低頭、何を言われても黙って耐え続けて来た。たとえその言い分が理不尽であろうとも文句を言わずに来ていた。でも、これからはそういう偏った歴史認識ではなく、事実は事実として受け止めお互いの責任を明確にし、今後の友好を深めるべきではないか」

と言っています。

ゆえに、中国の教科書に載っている731部隊の写真の間違いや、「南京大虐殺」の事実関係の有無、靖国神社設立の意義や参拝の意義を淡々と述べるのだけど、

朱先生は

「事実を列挙すればそれで被害者である中国人民の感情が癒されるとでも思っているのか」

と全く筋違いの反論をなさるのです。

中国や韓国の言う日本は正しい歴史認識を持つべきという意味は

「未来永劫加害者意識を持って謝罪するべき。中国や韓国が列挙する数字や被害現状に関しては文句を言うべきではない」という事ね。

これでは議論にならないのではないですか?

さらに立教大学のリー先生は

「教科書問題にしても歴史問題にしてもよりよく働きかけたのは韓国の方で日本はそっぽ向いた」の一点張り。

最終的に「日本はアジアの中で西洋にばかり目を向けていたからアジア人という自覚が足りない。これではアジア諸国からはじき出されてしまう」

という論法にまで至りました。

私は町村外相のおっしゃる「世界の中の日本」という考え方に賛同致します。

世界の中のアジア。世界の中の日本なんですよ。

アジアといえば「中国」「韓国」としか思っていない二つの国に比べたら

「世界的に見てあの戦争は何だったのか。

どうして起こり、なぜ敗戦に至ったのか(世界の中の日本の立場)」

と客観的に見る事の出来る人がいるという事は素晴らしいのではないでしょうか。

「なぜ日本は韓国を併合し、中国に進出せざるを得なかったのか」

それはまさに「アジアの中の日本」を見つめたからこそ、「欧米列強に植民地されてはいけない」意識が働いたからでしょう?

中国だって韓国だって日本の立場だったら同じ事をするでしょう

 

「日本は韓国に様々なインフラを投資して発展させたというけど、それは韓国のためではなく日本が中国への道を開きたかったからじゃないか」

という意見がありました。

そうでしょうね。

だけど、理由はどうあれ自分達の階級利益しか考えなかった李王朝やその側近達に比べたら「庶民階級」に目を向けた日本の政策の全てが間違っていたとは言えないと思うんですよ

(そういう事実がよけいにプライドを傷つけるのはわかってますが)

中国にしても清王朝が滅んだ後、共産党と国民党の争いなんかなかったら、もっと磐石な国つくりが行われていたかもしれないし、自国民を死に追いやる数だってもっと減ったかもしれない。

つまり「他国を責める前に自国の政治はどうであったか」反省すべきなのでは?

「被害者である私(国)を理解して欲しい」という感情と「世界的に見て私(国)はどうであったか」というのは全く違う論理であるという事を理解して欲しいです

 

でも・・櫻井さんや私のような意見は、日本の中で(とりわけ若い世代においては)まだまだ少数派であるという事も非常によくわかりました

それこそきちんと歴史を勉強していないにも関わらず

「とにかく日本は加害者である」という意識において、何をどう言っても「自己弁護」「言い訳」にしか聞こえない日本人が沢山いるという事です。

これこそまさに「戦後教育」の賜物ではありませんか

きちんと近現代史を教わることなく、若い人たちはステレオタイプにどどっと入って来る中国や韓国の「叫び」をそのまま受け入れてしまっているのです。

聞く気がなくても入って来る・・・これこそ「教育」ですよねーー

それにしても・・・日本という国は・・・

戦後60年を経て、いろいろ事実検証がなされているというのに、それでも自国を批判的に見る人が多いわけです。「言い訳は通用しない」とね。

これはこれで正しい見方の一つだと思います。

このようにある意味「外側から見る」事の出来る視点を持っている人が沢山いるという事は「日本人の美徳」の一つでしょう

(原爆を落とされても相手国を責めるのではなく「過ちは繰り返しませぬ」と自戒をこめる民族意識は素晴らしいのではないでしょうか?)

(個人的には泣きながら日本を責める20代の女の子や、非常に左翼的なご意見をぶつける女性教師には恐怖感を持ちましたが)

でも一方方向に偏らず、(どこかの国みたいに親日宣言をした途端に排撃されたりせず)双方から見る事が出来る国家だからこそ、60年の間に世界の中で発展していくことが出来たのではないかと思います。

私達日本人は、中国や韓国の言う「私の先祖は日本兵に殺された」というような個人レベルの被害者意識に付き合い、謝罪するのではなく、

今一度共通の「あの戦争は何だったか」を検証し、それを若い人たちに、そして、「被害者である」中国や韓国に伝えていくことが大事なのではないかと思います。

コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

月館の殺人(上)

2005-08-16 09:21:34 | つれづれ日記

最近、うちの可愛いヨンジュナちゃん、後追いがひどくて

ママは本を読む暇もない・・

どーして一人で遊べないのっ夜中に親を起こして遊ぶのもやめてっ

神様・・・私に読書の時間を・・・ください・・・・

 

「月館の殺人」(上)・・・佐々木倫子(小学館)

 

佐々木倫子って知ってます?マンガ家なんですけど。

デビューは「花とゆめ」だと思いますが

「おたんこナース」とか「HEAVEN?」などコメディなんだけど

シュールな作品を生み出す天才さんです。

彼女の代表作といえば「動物のお医者さん」ですね

本当にあの当時はシベリアンハスキーが流行して、みんな獣医さんになりたがった・・・という逸話が残ってます。

資料集めが得意らしく専門的な知識が豊富(特に理工系)

情に訴えるようなマンガというよりは、事実を淡々と述べてずるっとすべるような、「くすっ」というよりは「ははっ」みたいな作品が多いですね。

(元々「花とゆめ」系にはこういうオタクなマンガ家が一杯いまして、私などは随分知識を溜めさせて頂きましたわ)

で・・今回の「月館の殺人」ですが

月刊「IKKI」に掲載されているらしいです。

(どんな雑誌かわからないけど、こういう知的なマンガ家がどんどん少女雑誌から干されていく現状を見るのは辛いですね)

原作が綾辻行人さんというミステリ作家さん。

それをマンガ家したのが佐々木倫子という事になるでしょうか。

 

小さい頃に父を亡くし、またつい最近母親を亡くしたばかりの高3の空海(そらみ)の前に「祖父」の存在が浮上し、その祖父に会うために夜行列車「幻夜」に乗り込む。その列車には7人の乗客がいて、みんな「テツ」(鉄道マニア)だった・・・そして殺人事件は起きた・・

 

まさに「オリエント急行殺人事件」も真っ青の「列車ミステリ」なんですね

このお話が持つ、めちゃくちゃ「オタクでシュールで奇妙なムード」と佐々木倫子の持つムードが一致して、非常に読み応えのある漫画になってます。

(要するに変な人を描かせると絶品を生み出す作家とでもいいましょうか)

ぜひぜひご一読ください

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする