防止策は早ければ早いほどいい。アァ~でもないコォ~でもない・・と議論している間に手遅れとなるケースが多いことは皆さん、先刻ご承知だろう。伝染病、感染症なんかがそうで、今の新型ウイルスなど、その顕著(けんちょ)な一例だ。しかし、その防止策が完璧(かんぺき)なものでなければ何の意味も持たない。例えば、家畜の伝染病が発生したからといって、一帯の殺処分をして済ます・・という方法は完璧な防止策ではない訳だ。その伝染病、感染症を根絶する防止策とは根治させる終息方法なのである。これは現在、人感染している新型ウイルスにも言えることだが、話が難しくなったので、どうも疲れてきた。今日は、これくらいにして眠らせてもらう。…いやいやっ! そんな訳にもいかない。^^ もうひと踏ん張りして、九十話の四方山話(よもやまばなし)をお話することにしたい。^^
とあるウイルス対策に余念がない厚労省から移管された医学研究所である。
「諮問の答申があり、寄せてもらいました。どうですかっ!?」
「ええ、まあ…」
はっ!? なにが…? とも言えず、所長は中央省庁から派遣(はけん)された係官に、お茶を濁(にご)した。
「来年はオリンピックですから早急に頼みますよっ!」
「はいっ、分かっておりますっ!」
そんなこと言われても…と思った所長だったが、そうとも言えず、素直に従った。そのあと、オリンピック開催は人類が終息宣言を出してからの方が…とも思った。心中に、我が国の歴史に禍根(かこん)を残す危険性…という憂(うれ)いが、ふと浮かんだからだ。
「それでは…」
係官は、役目を終えたら早く帰庁しよう…と内心で思っていた。何事もなく済ますことが次期異動のポストへの布石・・と考えていたからである。これでは防止策は無策となる。現実がこうならないことを望むばかりである。^^
物事が進捗(しんちょく)しない防止策は、早急さにある・・という提言をし、九十話の四方山話と致します。ご清聴、有難うございました。^^
完