年を重ね、中高年の域に入ると、どういう訳か小忙(こぜわ)しい…と感じるのは私だけだろうか?^^ よぉ~~く考えれば、それほど忙しい訳でもないのである。若い頃だと、かなりの内容を熟(こな)していたにもかかわらず、いくらでも時間があったのである。かなりの行動が大して負担[疲れること]にもならず、日々を過ごせたのだ。それが、どうだっ! 大したことも出来ず、小忙しく日々が終わっていくのである。これは辛(つら)いっ!^^ まあ、そんなことで、でもないが、今日の四方山話(よもやまばなし)は小忙しいをテーマに描くことにしたい。^^
とある地方の市役所である。
「豚野(とんの)君、決算審査意見書は出来てるんだろうねっ!?」
「…決算審査意見書!? 課長、決算議会は先月、終わりましたが…」
豚野は訝(いぶか)しげに課長、舌牛(したうし)の顔を窺(うかが)った。
「ははは…そうだったか? 何かあったような気がするんだが…」
「議事録書ですかっ!?」
「そう、それっ! 今週は、小忙しいなっ!」
「ははは…、いやだな、課長っ! 昨日、製本されて印刷所から届いたじゃないですかっ!」
「んっ? そうだったか…。なぜか気分が小忙しいんだが…」
「お疲れなんじゃないですかっ?」
「そうなのかな…。一度、医者に診てもらわんとっ!」
「そうして下さい。今の時期が一番、小忙しくないんですから…」
「そうさせてもらおう…」
舌牛は、自(みずか)らに小忙しくない、小忙しくない…と言い聞かせた。
中高年が小忙しいのは、どうも年のせいで、小忙しくない、小忙しくない…と思わないといけないようだ。^^
完