もう数年前からネット動画で話題になったため、皆さんもご存知だと思います。
フランス北東部、リースにほど近い場所にある街、ゴエルの教会で映画「千と千尋の神隠し」の主題歌「いつも何度でも」が、日本語歌詞のまま地元の聖歌隊によって歌われました。
歌い終わったあと、教会に来ていた人びとは万雷の拍手を送り、長く鳴りやまなかったのでした。
そのあまりにも美しい歌声と雰囲気に、地元フランス人から感動の声が上がっていました。
この動画を観た世界の人びとの声です。
・こんな素晴らしい合唱は聴いたことがない!
・この曲はあまりにも美しい。本当にいい曲だね。
・この美しさは泣ける……!しかもランダムに座って歌うっていうアイデアもいいね……。
・この空間だけ魔法がかかってるみたい! 豪華な光景だね!
・素敵過ぎる! あの子たち全員にブラボーって言ってあげたい!
・お見事!!! 感動で体に震えが走ったよ!
・いつも何度でも、聴くたびに心が震える……。
・綺麗すぎて涙が出てきた! この曲はホントに綺麗だよね。
・何だろ涙が出ました
・凄く苦しいときにこの動画見つけて、泣きました。頑張ろう。
なぜ、この曲はそのようにして人びとを感動させるのでしょうか?
作曲をされた歌い手の木村弓さんは当時、「今ずっと頭の中で鳴っていて消えない曲があるの。もしかしたらこれのための曲かもしれない」とおっしゃっていました。
一方、木村弓さんと8年来の仲である作詞家の覚 和歌子 さんは、次のように言っておられます。
「その作詞を木村さんから依頼されてテープを預かったものの、私は3ヶ月間、それに手をつけず曲を聞きませんでした。なぜだかすぐに詩をつけるのがもったいない感じがしたんです。さすがに催促を受けるようになったので、ようやく机に向かって書き始めたらそれこそ12分程度でできてしまったんですね。ちょっと普通じゃない感じでした」
また、「『いつも何度でも』は、死を強く思わせながらも、決して暗い気持ちにならない不思議な曲ですね」と聞かれたとき、「不思議といえば、『さよならのときの静かな胸 ゼロになるからだが耳をすませる 生きている不思議死んでいく不思議 花も風も街もみんなおなじ』
この4行を書いているとき、何故だか泣けて仕方なかったんです。自分でも変だなと思いました。
自分で書いているのに、自分が書いていない感じ。そういう状態で書いた詩はあとから何度読んでも、たった今初めて出会ったみたいに新鮮なんですよね」とおっしゃいました。
以前、谷村新司さんが名曲「昴〈すばる〉」を作られたとき、「突然、降りてきた言葉は『さらば昴よ』という一文で、頭の中で鳴り響いた」と、自著『谷村新司の不思議すぎる話』に書かれています。
名曲はある種、天界から縁ある人に授けられる「ひらめき」ではないのでしょうか。
---owari---
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