達人の域に達しなければ、
楽々と仕事を
やってのけているようには、
見えないだろう。
しかし、
最初から達人というものが
この世に
存在するのではない。
白鳥が水面下で
激しく水を掻(か)いていても、
遠くから見る人には、
スイスイと池を泳いでいる
ようにしか観えないのだ。
同じように、
コツコツと毎日畑を
耕(たがや)している人にとっては、
いつかしら一区画が、
青々とした野菜畑に
変じているのを
見る日が来るだろう。
けれども、
大切なことは、
そこで仕事の目標を
達したと思わないことだ。
人生は長い。
思っているより
ずっと長いのだ。
五年に一回、
十年に一回は、
自分の人生を振り返れ。
そして新しい畑と、
その次の畑のために、
何の種を撒(ま)き、
いかなる作物を
育てるかを考えよ。
そしてまた、
新しき光を浴びながら、
汗を流して
畑を耕してゆくのだ。
---owari---
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