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大気中の酸素濃度はなぜ21%なのか

2016年01月07日 | 科学

この現代においても、大気中の酸素濃度がなぜ21%を保ち続けることができるのか、まだ十分に解明できていないのです。
もちろん、大筋のことは分かっていますし、大気中の酸素濃度の正確な測定も行われています。

では、なぜ究明が難しいのか?
① 酸素濃度に対する基本的な考え方は次の通り。
・酸素を消費するものは「化石燃料の燃焼」です。
(人間や動物の酸素消費量は化石燃料に比べると微々たるものです)
・酸素の発生源は主に森林です。

② 酸素の発生源や消費源は分かっているが、発生量や消費量がどこでどの程度の量になっているのか、測定が難しい。

③ 大気中の酸素濃度21% (210,000ppm)に対し、酸素の減少量は、たかだか年間3~4ppmなのです。つまり,20万分の1の変化を検出する非常に高精度の分析が要求されるのです。

④ 従来、海水は酸素を吸収も放出もしないと考えられていた。ところが、最近の温暖化により海水温度が上昇し、海水の気体の溶解度が減少し、現在は海水から酸素を放出していると考えられている。

地球大気中の酸素は、生命による光合成活動によって生み出されており、宇宙から眺めた時に、青い地球が他の惑星と異なる生命の星であることを示す最大の特徴となっている。

酸素濃度は化石燃料を燃やすことで酸素が消費され、森林から酸素の供給を受けています。
しかしながら、森林からの供給は消費される量を十分に補うことはできなく、大気中の酸素濃度は減少しているのです。

それでは、このような状況で、酸素が減っても大丈夫なのかという問いに対し、現在の割合で大気中の酸素が減少し続けると約5万年後に濃度がゼロになるということです。

しかし、実際にはこんなに急速に酸素が枯渇することはないのです。
というのは、化石燃料の埋蔵量は多く見積もっても大気中酸素の0.5%を消費する分しか存在しないからです。

だから、地球が温暖化するより前に酸素が減って息苦しくなることはなさそうです。
まずは一安心?ということでしょうか。

草花・樹木は、炭酸ガスを吸って、葉の光合成により酸素を放出している。
人間は、酸素を吸って、炭酸ガスを放出している。

お互いが、補完する存在ですが、草花・樹木は、それ以外に、花を咲かせ、実を付けて、人間により豊かな環境や恩恵を与えている。

自然にある草花・樹木に、人間は肥料を与えたり、水を与えたりするわけではなく、それらは自然がその役を担っているのです。

草花・樹木と人間は、対等な補完関係にあるのではなく、草花・樹木が人間に大きく貢献しているのです。
その貢献に対して、私たち人間は草花・樹木に感謝したいと思います。

---owari---

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