筑波大学名誉教授 村上和雄さんの著書「生命の暗号」より抜粋です。
体は“思い”に反応します。
科学の世界は、人が何かを考える時、体内に「化学物質」が生成されることを証明してきました。
例えば、すっぱい「梅干やレモン」を思い浮かべると、口の中が酸っぱくなります。
実際に梅干を食べてないのに、口の中が酸っぱくなってしまいます。
どうして、このような事が起きるのでしょうか?
梅干という”言葉”は、「単なる言葉」です。
しかし、思ったり、考えただけで、言葉やイメージが ”実物”であるかのように機能して、体は自然に反応してしまうのです。 実際の食べ物より、脳から送られる「命令」(メッセージ)の方が重要な働きをする。これが「体の自然の営み」なのです。
「思考」のあるところには、必ず化学物質がある。
人が”静けさ”を感じているとき、体は「精神安定剤」と似た物質を作る。
”不安”に感じているとき、「不安分子」を作り出す。
”喜び”を感じているとき、抗癌剤としても働く「免疫調整剤」を作り出すのです。
「あたが好き、愛している」、これは驚くべき変化が起きます。
「愛している」という言葉を聞くと、心臓の鼓動が高まり、その言葉は脳に伝わり、「アドレナリン」を多量に分泌させる。その結果、血液の供給が上がったり、瞳孔が大きくなるなど感覚器官の感度を上げるのです。
さらに重要なのは、「誰かに愛されている」ことが分かると、心は喜びに溢れ、世の中が”バラ色”に見えてきます。
失恋や失業で落胆している人の体は、どの部位を取っても、悲しみが刻印されている。
神経伝達物質は枯渇し、ホルモンの分泌が衰え、睡眠のサイクルが中断される。
涙の成分まで、喜びの涙とは異なる。悲しみの涙、「失恋」のときもそうである。
しかし、その人が新しい職につけば、劇的に変化する。
その仕事が前よりも”やりがい”のある仕事であれば、神経伝達物質やホルモン、DNAにいたるまで、生化的状態が全てプラスの方向に変化し始める。
このように、人間の感情と体は密接に結びついているのです。
愛、喜び、怒り、悲しみ、憎しみ・・・それが何であれ、
その感情・思いは、脳から科学物質を生成し、体に大きな影響を与えるのです。
以下は私見です。
世間では、恋をしている人は美しくなると、よく言われますが、これは、この生体反応の効果ではないでしょうか。
そうであるならば、これらの効果を上手く使って、生き生きとした人生を送りたいものですね。
---owari---
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