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日本人はなぜお風呂が好きなのか?

2016年02月18日 | 日本

日本人は世界一お風呂好きと言われている。温泉人気は言うまでも無いが、家庭での入浴頻度も高い。例えば、「毎日浴槽に浸かっている」人の割合は、アメリカでは10人に1人だが、日本では夏でも3人に1人以上、冬なら2人に1人である。(東京ガス都市生活研究所「お湯と風呂文化」より)

 

日本人がお風呂を好きになった理由は、夏の暑さ、冬の寒さ、高温多湿、住宅環境、体質と食習慣、勤勉ゆえのストレスの高さなどが影響していると言われている。

 

私は多くの理由のなかで、もっとも大きな要素は「気候風土と温泉」の存在が大きいのではないかと考えます。

 

日本には古くから、多くの温泉地や湯治場があり、日本人は温泉に入れば体がさっぱりして、体が温まり、疲れが取れて、リフレッシュできるなどの効能を昔からよく知っていたのです。

 

しかし、昔は誰にでも風呂に入れるわけではなかったので、お風呂に入ることは贅沢だったのです。だから、今でも日本人はお風呂に入って、幸せを感じ、「極楽、極楽」と言うのです。

 

それでは、なぜ外国人はシャワー派で、お風呂につからないのか?

欧米ではバスルームにバスタブはあっても、お湯をためて入るのは月に1回程度という人が多いようです。また、日本ではコミュニケーションのひとつとされている、親子でお風呂に入る習慣もないとか……。

 

欧米では衛生面から体を洗うことはあっても、お風呂に癒し効果を求めることは少ないようです。日本人より体臭がキツイとされる欧米人は、シャワーをこまめに浴びることで汚れやニオイを洗い流す傾向にあります。

 

はじめて日本を訪れた外国人は、日本人の風呂好きにさぞかし驚いたことでしょう。日本では当たり前でも、外国人にとって不思議に見えることがたくさんあるようです。

 

例えば「夏でもお風呂につかるなんて信じられない」「家族でお風呂のお湯を替えずに、同じお湯を使うなんて!」「朝ではなく、夜お風呂に入ることに驚いた」「熱い湯船に長くつかっていられる日本人に驚き」などなど。

 

日本人にとってお風呂は、親子のコミュニケーションの場でもある大切な場所。小学校低学年くらいまでは、お父さんやお母さんとお風呂に入っていたという方も多いのではないでしょうか。湯船に入る習慣がない欧米では、お風呂の認識がかなり異なることもあり、親子で入ることはほとんどないようです。

 

アメリカでも大ヒットとなった人気のジブリアニメ「となりのトトロ」に、お父さんと姉妹が入浴するシーンがあります。日本ではほほえましい親子のコミュニケーションに見えますが、海外では日本の文化に理解を示しつつも戸惑いや議論があったそうです。

 

とはいえ、日本の浴室や温泉文化に感動する外国人は少なくありません。特に温泉は一度入ったらやみつきになってしまったという人も。日本のお風呂は世界に誇れる文化のひとつ。これからも大切に受け継いでいきたいものです。

 

在日外国人計100人(アジア、南米、北米・オーストラリア、欧州各25人)の男性を対象に、日本のお風呂事情についてどう思うかを調査したデータがあります(ユニリーバ・ジャパンより)。

 

在日外国人が驚いた日本人のお風呂習慣は以下の通りです。

1位・・・夏でもお風呂に浸かるなんて・・・!(海外ではシャワーで済ます人が多い)

2位・・・家族でお風呂のお湯を替えずに、同じお湯を使うこと。(体を洗ってから湯船に浸かる文化がない外国人にとっては驚き!)

3位・・・朝ではなく、夜お風呂に入ることに驚いた!(外国人は朝シャワーを浴びている)

4位・・・熱い湯船に長く浸かっていられる日本人に驚いた!!

 

日本のお風呂文化について、在日外国人に聞いたところ、「日本のお風呂文化は進んでいる!」という答えが70%近くありました。シャワーで済ませることが多い外国人にとって、湯船につかることが当たり前の日本のお風呂文化はリラックスできる良い場だと思っているようです。また、日本の自然の恵みである温泉や露天風呂など、世界が絶賛する日本のお風呂文化を母国に紹介したいと思っていることも分かったのです。

 

在日外国人に、日本人男性に対して当てはまるイメージを聞いたところ、「きれい好き」と「真面目」が最も多く、最近、美容男子が増えているといわれていますが、外国人の目からみると日本人男性は「おしゃれ」というより「きれい好き」というイメージが強いようでした。

 

テレビ番組で、日本に住んでいる外国人3人(アメリカ人、フランス人、イタリア人)に、実験のため、日本の銭湯に入ってもらった。外国人はこのような熱いお湯に入るのかと、引き気味であったが、41℃のお湯で、汗が出てきた5分後にあがってもらい、各自の家で睡眠してもらった。

 

翌朝に今朝の体調について3人に聞いたところ、3人ともにあれから直ぐに眠ることができて、朝起きたときには頭がすっきりしていて、体も軽くなったように爽快であると言っていた。これが、入浴の力なのです。外国からの旅行客も入浴はとても素晴らしい、これからも温泉(風呂)に入りたいと言っていた。

 

番組では伝えていなかったが、温泉の効能には、毛穴に入った温泉の成分が毛穴に蓋をして、熱を逃がさず、長く体がぽかぽかしていることや露天風呂に入り、付近の景色や紅葉、川のせせらぎ音などに癒される効能についてもリポートして欲しかった。

 

さて、世界で一番睡眠時間が短いのは、なんと日本人です。その時間は7時間 41分(男性)、7時間36分(女性)です。このデータはOECD(経済協力開発機構)が2011年に行った国際比較調査のうち、各国の15歳~64歳までの男女の睡眠時間を比較したものです。

 

ちなみに、各国の睡眠時間は以下の通りです(すべて女性の方が長いですね)。

イギリス7時間55分(男性) 8時間 11分(女性)

ドイツ 8時間8分(男性) 8時間16分(女性)

フランス8時間25分(男性)8時間32分(女性)

アメリカ8時間29分(男性)8時間42分(女性)

中国 9時間0分(男性) 9時間4分(女性)

 

日本人はお風呂に入る習慣により、疲れを取っているために、世界で一番短い睡眠時間で効率よくリフレッシュしていると言えないでしょうか。

 

最近、お風呂に入る効能で、免疫細胞が活性化されて、免疫能力が上がると、テレビで伝えていました。そのためには、体の深部体温が1℃程度上昇させる必要があると言われています。これは、お風呂の温度を41℃にして、約15分程度入り、額から汗がにじみ出るぐらいだという説明がありました。シャワーでは絶対に深部体温を1℃上げることは不可能です。

 

深部体温を1℃上げることによって、免疫細胞の活性化だけではなく、体内で作られている2000種以上のホルモン、酵素が十分に生成されて、体自身の活性化や美容、アンチエージングにも大いに効果を上げているのではないかと私は推測しています。

 

---owari---

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