磯のすーさん あれこれ

江戸から16里ほど離れた海辺の田舎に棲む地味で怠惰なオイチャンのあれこれ。 中身は勝手気まま=自然体で~す。

千曲川旅情之歌

2006-01-25 12:43:25 | コレクションや備忘画像
島崎藤村さんは大磯に住んでおり、当地で生涯を閉じました。
有名な千曲川旅情之歌(自筆)です。友人がやっている老舗旅館にあります。

小諸なる古城のほとり  雲白く遊子(ゆうし)悲しむ
緑なすハコベは萌えず  若草の籍くによしなし
しろがねの衾(ふすま)の岡辺  日に溶けて淡雪流る

あたたかき光はあれど  野に満つる香りも知らず
浅くのみ春は霞みて   麦の色はつかに青し
旅人の群はいつか  畠中の道を急ぎぬ

暮れ行けば浅間も見えず  歌哀し佐久の草笛
千曲川いざよふ波の  岸近き宿にのぼりつ
濁り酒濁れる飲みて  草枕しばし慰む

藤村さんの居宅も残っております。
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島崎藤村さんの墓地

2006-01-25 12:42:00 | 風景 風物など
近くの地福寺さんにあります。
小諸なる古城とは、今の「懐古園」のこと。城の水の手展望台に立つと、城下を流れる千曲川が見渡せる。この城趾にこの歌の歌碑が建っている。

千曲川旅情の歌 作詞者 島崎藤村 作曲者 弘田龍太郎

昨日(きのう)またかくてありけり 今日もまたかくてありなむ
この命なにを齷齪(あくせく) 明日をのみ思ひわづらふ

いくたびか栄枯の夢の 消え残る谷に下りて
阿波(かわなみ)のいざよふ見れば 砂まじり水巻き帰る

嗚呼(ああ)古城なにをか語り 岸の波なにをか答(こと)ふ
過(いに)し世を静かに思へ 百年(ももとせ)もきのふのごとし
(百年もきのふのごとし)

千曲川柳霞みて 春浅く水流れたり
ただひとり岩をめぐりて この岸に愁(うれひ)を繋(つな)ぐ
(この岸に愁を繋ぐ)

http://www.interq.or.jp/japan/k3j/kakyoku/chikumagawa%20ryojyou%20no%20uta.htm に曲も載っております。
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