以下、市立病院のホームページからの引用です。
人間ドックは、病気になってから治す「治療医学」に対し、「予防医学」と言われています。
いわゆる生活習慣病は、進行しないと自覚症状が出ない場合が多く、がんについても、自覚症状が現れてからの治療は困難であると言われています。
そのため、病気を早期に発見すること、病気を未然に予防し、健康づくりを行うことが大切であり、定期的に人間ドックを受診することが重要です。
また人間ドックは会社等での定期健診に比べ、多くの項目の検査を行います。そのため、より総合的な診断を行うことができ、定期健診で異常なしと診断された人が、人間ドックで異常が見つかることも少なくありません。
当院では、胃の検査方法について胃透視(バリウム)検査もしくは胃カメラ検査を差額なしで選んでいただけます。
また、受付から検査終了までスタッフがマンツーマンで各検査場所にご案内しておりますので、当院のご利用が初めての方にも安心してご利用いただいております。
2021年3月の市立病院整備特別委員会で、人間ドックについて質問した。
「・・・国民健康保険で人間ドックへの助成は多分続けていかれるんだろうと思うんですけれど、そういう市としての政策をとりながら、市内の病院で、人間ドックなり、そういう総合的な健診を受けられる病院がなくなるということになる。それでよろしいんですか」と尋ねたのに対し、病院事務局長から次の答弁。「当院、残る小児・周産期においては、当然それ(人間ドック)がないだろうという前提の下でのご発言ではございましたが、・・・全くなくなる前提というだけの話ではないということで・・・」という私にとっては想定外の答弁だった。
それから何度か、機会あるごとに市立病院での人間ドックの継続についての判断を尋ね、その度に「検討中」の答弁。
そして私にとっては最後の議員としての質問の機会となった、今年1月の病院特別委員会で「人間ドックは、市立周産期小児医療センターでしていただけるのか」と尋ねた。
「今、この時点での断言は控えさせていただく」という答弁だった。現病院を産科・小児科に特化した医療施設として活用するための改装の実施設計の時期にあたって、まだ「断言は控える」というグレーな答弁は信じられなかったものの、「人間ドックはやらない」という断言もなかった。
そして先日、13日、本会議での松本議員の「現病院で実施されている人間ドックは継続されるのか」という質問に対して「継続は難しい」という答弁だった。
冒頭に引用した「病気を早期に発見すること、病気を未然に予防し、健康づくりを行うことが大切であり、定期的に人間ドックを受診することが重要」という立場にたつなら、公立病院としてその重要な役割を果たすためにどんな努力をしてきたのか?
そのことを問いたいと思う。
人間ドックで救われた命があるはずだ。
「救える命を救う」と言って巨額を投じ、新病院の建設に走る一方で、病気を未然に予防するための支えの一つを投げ出そうとしている。