2013年 7月14日(日) 久住 雨ガ池まで
久住は花盛り!
山の花はみんな愛らしい!!
昨日黒岳に登り、今日は長者原から雨ガ池までゆっくりハイキング
駐車場にはタンポポのような黄色の花が一面に
山のガイド犬「平治号」
久住のガイド犬として有名な平治号はその名を「平治岳」からとったものだという。
1973年、長者原に現れた白い仔犬は、重い皮膚病を患い身体の約半分の体毛を失った状態だったという。
長者原バス停に勤務していたえのくまさんに保護されたその白い犬は、牧ノ戸登山口から入山した50代ほどの夫婦が山中で道を失い迷ったところを、長者原登山口まで導いた。
夫婦はその白い犬に心から感謝し、「せめてもの礼にその犬の皮膚病を治してやって欲しい」と金銭を置いて帰った。えのくまさんは皮膚病に効くとされる法華院温泉の湯の花を取り寄せ、犬の患部に繰り返し塗布したところ徐々に快癒すると同時に体躯も大きく成長し、冬になる頃には立派な体格の犬になっていた。成長した姿は頭から背中にかけて薄茶色、腹から前後脚は白い毛に覆われ太い脚と大きなたくましい身体を持つ犬だった。
登山客がバスから登山口に降り立つと目前に犬(平治)が座っている。登山客が平治に行き先を告げて歩き出すと、平治はまるで言葉が分かるかのように登山客の先頭に立ち、人間に合わせた歩調でゆっくり歩く。分岐点に差し掛かると停まり登山者が追いつくのを待つ。登山者が山小屋などへ入ると呼ばれない限り中へは立ち入らない。食事も登山者自身が与えたもの以外は欲しがらず、腹が空くと人知れず自力で狩りをしたらしい。人に対して吼えたり噛んだりも決してしなかった。
山中で道に迷ったり負傷するなどして助けを求める登山者が居ると、どこからともなく平治が現われて彼らを先導し、時には身体を支えるなどして登山口や山小屋へ案内した。山中で「すがもり小屋」なる山小屋を営む男性は「平治がしばしば危うい状況の登山者を連れて来た」と証言した。
平治と出合った人が平治のガイドぶりと感謝の言葉を書き込んだ「平治ノート」には5冊にもなり約2,000人の登山者が生き生きとその様子を綴っていた。
平治が「ガイド犬」として活動していた14年間は九重連山での遭難事故は一度も無かったと伝えられる。
(坂井ひろ子著「ありがとう山のガイド犬「平治」より)
長者原から雨ガ池に向かう道には、たくさんの夏の花が咲いていた
ハナショウブ
オカトラノオ
キラキラ光る川面に新緑が映る
イブキトラノオ
雨ガ池の木道
シモツケ
花菖蒲の群生
長者原に戻って、トンボと一緒にティータイム