早稲田大学の卯月先生が主催する夏季集中ゼミが酒田でひらかれました。このゼミには様々な学部から30人あまりの学生が参加しています。まちなかの再生というテーマのもとで、東京での予備スタディに続き酒田で1週間近く合宿し提案をまとめました。
昨日9日は中町交流広場でその発表会がありました。私も中間で2度ほどエスキスをみましたが、正直なところ間に合うのか心配でした。然し私の心配はまったくの杞憂で、皆さん本当にわかりやすくまた熱意を持って自分たちの提案を市民のみなさんに説明していました。会場にこられた皆さんも、模型やスケッチ、あるいは提案した食材の試食までを織り交ぜた熱い説明に感心してしているように思いました(若干ひいき目になっているかもしれません)。
私は学生の成果品を採点するときにはコンセプト(発想の基本的な部分)、プログラム、空間構成、プレゼンテーション等の側面から評価しますが、今回のような短期課題でしかも市民の前で発表するというタイトな条件の下では、コンセプトにぶれがないかあるいはプレゼンテーションがしっかりしているかというあたりに重きを置いて評価すべきでしょう。そういった意味では、皆さんに高得点をあげたいと思います。きっと卯月先生もよい点をつけてくれるのではないでしょうか。
まちの再生には社会的、文化的、経済的そして環境・デザイン的にと多様な側面からの取り組みが必要です。そういった意味でも教育、政経、人間環境、理工学部の人たちと都市デザイン専攻の学生が共同で提案をまとめるというゼミのスキームはすばらしいと思いました。それぞれが専門家(の卵)としてのバックグランドをもって問題解決のための協働を行い市民が判断できるようなオールタナティヴ提案を作り出していくことがこれからの市民社会にもとめられているのだと思います。
高谷時彦記 Tokihiko Takatani