東京天文台はモダニズム初期建築の宝庫です。
18日の土曜日に近所の東京天文台を散歩しました。こんなに近いのに今まで来ていなかったことが不思議なほどです。
見学できるのは望遠鏡で天体を観測をするための建築です。天体観測といういわば単一機能のための建築です。それがどうしてこれほど豊かな内部空間と何かを語りかけてくる知的な饒舌さといったものを備えているのか、考えさせられます。観測のためのメカニズムと天空の形状に対応したドームの形式も、決してメカニカルな道具あるいは「ビルディング」ではなく人の活動する容器としての「建築」となっています。
森の小径の行き止まりにあるアインシュタイン塔など、一日中でも見ていたい建築です。また今は半分朽ち果てている旧図書館の外部階段など、この建築にかけた設計者の情熱が伝わってきます。
高谷時彦記 Tokihiko Takatani
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