83
V.至聖所:印される経験
至聖所の中には、律法と贖い〔恵み〕の座、そして神のシカイナの栄光があった。神はここで、罪人と会われるのである。
ケルビムは翼を高く伸べ、その翼をもって贖罪所〔恵みの座〕をおおい、顔は互いに向かい合い、ケルビムの顔は贖罪所に向かわなければならない。あなたは贖罪所を箱の上に置き、箱の中にはわたしが授けるあかしの板を納めなければならない。その箱の上にある二つのケルビムの間から、イスラエルの人々のために、わたしが命じようとするもろもろの事を、あなたに語るであろう(出エジプト記25:20-22)。
そもそも聖所の儀式の目的は、罪人の最終目的地である至聖所に入ることである。罪人は、至聖所における経験に備えるために、順を追って聖所の経験を積んでいく。外庭における回心の経験と、聖所〔第一の部屋〕における義認と聖化の経験は、光り輝くシカイナの栄光の前での、栄化の経験に罪人を備えさせる。罪人が神の御前で立ち得るようになるとき、贖いの計画は成し遂げられるのである。
新生への道
神 の 愛 ①
自然と聖書は、神が愛であることを告げています。天の父なる神は、命と知恵と喜びの源です。自然のたとえようもない美しさを見てごらんなさい。また自然が、人間ばかりでなく、あらゆる生物の必要と幸福を驚くほど満たしていることを考えてごらんなさい。輝く太陽、地をうるおす雨、また山、丘、海、平原、それらはみな神の愛を物語っています。このようにすべての造られたものの必要をお満たしになるのは神です。詩篇の記者は、美しいことばをもって次のように歌っています。
「よろずのものの目はあなたを待ち望んでいます。
あなたは時にしたがってかれらに食物を与えられます。
あなたはみ手を開いて、
すべての生けるものの願いを飽かせられます」。
(詩篇145:15,16)