もう20年以上も前だが、今は閉館してしまった文芸坐ル・ピリエで、浅川マキさんのステージを観た。狭く傾斜の急な階段状の客席、薄暗い雰囲気のある地下劇場だ。後藤次利さん、セシル・モンローさんの鉄壁のリズム隊と、確かギターは土方さんだった。タバコを燻らせ登場するや、浅川さんの世界へ入り込む。目の前で歌う姿は重く迫力があった。譜割りを超越した浅川さんのタメ・間合いに、リズム隊二人が乱れることなく支える演奏は、スリルがあり、鳥肌ものだった。自分の数少ないアンダーグラウンド体験だ。R.I.P.
オフィシャル・サイトに今年のツアー・メンバーが出ていた。ドラムはナラダ・マイケルだ。“ワイアード”再現なるか?“ソフィー”や“プレイ・ウィズ・ミー”なんて聴いてみたい。スタンリー・クラークとの来日時は、トリオで来日なんて新聞記事が出たりして、もしかしたらレニー・ホワイトか?なんて期待した。今回は情報源が確かだから、ナラダが来ることは間違いない。期待してよさそうだ。今から楽しみ。
ようやく正月休みに、007“慰めの報酬”を観た。大いなるマンネリも22作目だ。諜報部員らしく寡黙な役作りの、ダニエル・クレイグがカッコいい。女性となったMも違和感がなくなった。007だけは、いつまでも続編を作り続けてほしい。