【西暦2011年1月25日.マクロスシティ.新統合軍総司令部】
袁菊蘭は陸軍女性兵士である。
地球統合軍アラスカ総司令部に勤務しており、砲撃の際は補給基地の警備かつ地下にいたため難を逃れ。
第1次星間大戦を生き抜く事になる。
その後も新統合軍に所属し司令部付きの兵になるなど出世し。
少尉に昇進幸せ絶頂と言う感じであった・・・・
袁菊蘭「やっぱ軍人続けていて良かった、安定収入だし幸せだわ。」
このように菊蘭が述べる程の様子であった。
このままいけばどんどん出世するしいい人と見つかって結婚できるかもしれない。
そう含ませる中華乙女の菊蘭・・・・・・・・・・
ただ・・・・
袁菊蘭「司令部前で歩哨だなんて、寒くてしょうがないわ。」
寒い寒いアラスカの司令部前でコートを着ながら基地ゲート付近で歩哨をしなくてはならない。
いくらコートを着ていてもこれは寒い。
アラスカは北海道よりも北にあり、このままでは凍死する。
いくら建物内にいるとは言え、この寒さは堪える・・・・
幸せと言ってもこれは流石にないブラック過ぎる歩哨。
それに夜間勤務だし、本当に軍の上の連中は困ったもんだ。
アラン「寒いですね袁少尉。」
新統合陸軍.アラン・ゴール少尉
袁菊蘭「寒いわよ、早く交代時間来ないかな・・・・」
アラン「そうですね・・・・って雪が降っている!!」
袁菊蘭「もう勘弁して~」
菊蘭はアランと言うフランス系の男性兵士と仲良くなった。
基本歩哨時間は同じであるから。
最初は普通に勤務していたが、次第に気になり始め次第にお互い話しかけ今では友達のようになっていた。
早瀬未沙「司令部管制長早瀬です。」
袁菊蘭「早瀬少佐ですね・・・・認証出ましたどうぞ。」
朝に大勢の司令部勤務者がやってくる。
駅の改札のように一般勤務者はICパスで通るが、数の少ない佐官は態々菊蘭などの歩哨が応対し認証する。
しばらくして基地勤務者は来なくなり暇になる。
そして・・・・
矢吹一郎「ご苦労だったな袁少尉.ゴール少尉。」
袁菊蘭「もう交代ですか。」
矢吹一郎「そうだ、夜間疲れたであろう。官舎に戻りこの時間から3日後の朝に出れるように休んでくれ。」
『ハッ』
矢吹がやってきて袁少尉らに交代し休暇を取れと言ってくる。
菊蘭とアランはそれに喜び、交代する兵士と代わり更衣室の方に向かい私服に着替えに行ってくる。
着替え終えると基地から出ていき自分の官舎の自宅へ向かっていく。
それと同様に司令部周辺を警戒警備をしていた将兵らも続々と帰宅していった。
袁菊蘭「ゴール少尉、お腹すきません?」
アラン「腹か?・・・・まぁ確かに腹が減ったな。」
帰宅途中、長い間ゲートを守っていたので食事をする暇がなかったから二人の腹が減る。
二人は何処かコンビニを探すが、目先にコンビニ・エリア9があった。
何か暖かい食べ物を探す・・・・・
「すいません、暖かい食べ物は中華まんしかありません。」
袁菊蘭「肉まんか・・・・」
コンビニに残されていた暖かい食べ物は中華まんしかない。
中華まんは菊蘭の故郷の料理である。
どんな中華まんがあるのか探すと、豚まんとあんまん.ピザまんがある。
アラン「ピザまんもいいな。」
アランはピザまんの方にしようと考えていた。
だけど・・・・
袁菊蘭「正直迷うんだよね。」
豚まんかあんまんのどちらかにするのか悩んでいた。
どちらも菊蘭の好きな味である。
それが故にどちらを選べばいいのか分からない・・・・・・・
アラン「袁少尉?」
袁菊蘭「もう少し待って・・・・・」
アランは悩んでいる菊蘭を見て声をかけると、菊蘭の焦りはヒートアップする。
どちらも捨てがたい味・・・・どちらを斬り捨てる事になる・・・・・
だけど・・・・・・
どちらも斬り捨てたくない・・・・・・
そう考えた菊蘭は・・・・
袁菊蘭「すいません、豚まんとあんまんを一つずつ。」
アラン「俺はピザまんで!!」
「はい分かりました。」
結局二つ買う事に決めた。
体重とかも考えていたけど、どうしてもこの寒さで1つだけだと物足りない。
まぁ腹が減ってはなんとやらであるが・・・・
アラン「本当にそんなに食べて大丈夫なの?」
袁菊蘭「大丈夫、私は太りにくい体質だから平気平気。」
アランの前で見栄を張ってしまう。
内心、太るかどうかで心配でしょうがない。
だけど、そうでもしないと中国人としてのプライドが立たない。
でも・・・・・
袁菊蘭「豚まんが美味しいやはり寒い日にはこれが限るね。」
豚まんは美味しいとてつもなく美味しい。
その事実さえあればもうどうでもいいくらいに・・・・
菊蘭はそう思えてきた。
袁菊蘭「でも暖かいスープとか飲みたくなるけど。」
あんまんも食べるけど、スープも飲みたくなる。
菊蘭はそうぼやくとアランが・・・・・
アラン「スープか・・・・ちょっと待ってください。」
袁菊蘭「えっ・・・・・」
アラン「少し待ってください。」
袁菊蘭「ちょっと・・・・」
何処かへ行ってしまう。
一体私を置いて何処へ行ってしまったのだろうか・・・・
そう思っているとしばらくして何かを持って戻ってくる。
アラン「お待たせどれがいい。」
袁菊蘭「これはスープ・・・・」
持ってきたのはスープであった・・・・・
アランが自腹で奢ってくれたスープ・・・
最初は戸惑ったが・・・・・
袁菊蘭「ふふふ・・・」
アラン「どうした少尉?」
袁菊蘭「謝謝(ありがとう)」
気の利いた親切は嬉しい・・・・
菊蘭はいつかアランにいいお返しなければなと心の中で思った。