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サーカディアンリズム

2006-11-09 07:56:57 | Weblog
1993年、アメリカ国立科学財団が「生体リズム研究センター」を設立してから、生体リズムの研究が急速に進んでいる。
それによると、予想外のことが見られている。運動能力を見ると、夕方の8時に、握力・背筋力が最大になっている。記憶力は、午前11時に最高に良くなっている。
これ等は、松果体から分泌されるメラトニンが深く関係しているらしい。このホルモンが分泌されると眠気が促進される。夜では、メラトニンの分泌量が昼間より多くなる。メラトニンの分泌量を決めるのに大きく貢献しているのは、目から入る光の量で、その量により、人体は、活動期の昼と休息期の夜をうまくコントロールしているらしい。
無理なく、能率的に、快適に過ごす為には、このサーカディアン・リズムに逆らわない様な生活すればいい。
具体的に例をあげてみよう。例えば、40歳代の父と、30歳代の専業主婦と、二人の小学生の娘がいるとしよう。
明るくなってきたら、母親、必ず起床すること。これにより、メラトニンの分泌が徐々に減少してきて、体が活動期へと転換できる。
父親、起きてシャワーを浴びると、下がっていた体温の上昇が促進され、眠気から脳を解放し、体を活動期に早く向かわせることができる。 早朝の運動は、まだ、体が活動期にない為に、激しくすることは、体の為には、良くない。
ダイエットを考える娘にとっては、7時30分に朝食を摂った場合、インスリンの分泌が盛んな時なので、糖分を沢山摂っても、直ぐに分解されて肥満になりにくいので、糖分を中心に食事が摂れる。 父親、午前中に次第に体温が上昇して来て、脳がどんどん活動期に入って行くので、難度の高い仕事は、9時~12時までに行なうと能率的である。
会議は、午前11時がベストである。何故なら、適度に空腹感があって、集中力が増し、アグレッシブになり、討論が極めて適した状態になっているから。
娘も、12時になるにつれ、脳の活動が高まり、学習能力が次第にアップして行くので、この時に、集中して授業を受けると、一気に覚えられる。
母親も、午前中、家事が終わってから、テレビを見たり横になったりせずに、カルチャースクールなどに通って、教養を高める為に時間を過ごすのがいいと思われる。
午後1時、脳の活動レベルは、依然と高い状態にあるので、比較的頭を使う仕事が出来る。
人体には、午前3時と午後3時に、眠気が強くなる体のエアーポットがあり、午後3時からの仕事は、頭脳労働には不向きで、整理などの難度の低い仕事をするべきである。
もしも、父親が、付き合いなどで、睡眠不足であれば、午後2時~4時の間に、15分程度の仮眠が取れれば、脳の活動が再びアップし、夕方までの時間を更に有効に過ごせることになる。
午後4時に、娘が学校の授業を終えてすぐに塾に行っても、効果が期待できない。何故なら、脳の活動レベルは、まだ、午後3時の落ち込みから回復してなく、この時間に勉強しても、身に入らないのである。下校時は、体を動かして友達と思い切り遊んで、気分転換をした方がいい。
午後7時に夕食を摂った場合、この時間帯では、インスリンの分泌が少ないので、ダイエットを気にするならば、オーバーカロリーにならない様に、白身魚や豆類や野菜を積極的に摂る様に、心掛けるべきであろう。
この時間帯から、次第に脳の活動が午後9時まで再びアップするので、娘の勉強は、この時間までに終えるのが理想的である。
子どもは、体も脳も、発達段階にあるので、朝7時に起きるなら、夜の9時を過ぎれば、できるだけ早く寝る様にした方がいい。明かりを両親も早く消す様に心がけるべきで、そうしないと、メラトニンが分泌されないので、眠気が来なくなる。 午前3時に体温は最も低下するが、皮膚細胞は、この時に最も活発に分裂しており、肌の衰えを気にする主婦であれば、この時、深い眠りに陥っていることが望まれる。
人間とは、各人が、その人なりの理想的なサーカディアンリズムのなろうと体自身が動いている訳で、自分なりに、規則的なリズムを作る様に努力することが最も大切なことと思われる。

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