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昔は、大変だったと想像される。身支度を整え、旅費を何とか工面し、旅先で病気にならない様にと、健康管理に気を付け、旅先では、極力摂生をしたと想像される。
自分の足を頼りに、ひたすら歩くだけのことも多かったと思われる。途中のトラブルは、自分で解決しなければいけない。人生の無常に涙を流し、人情の暖かさに触れて疲れを癒す。こうした旅は、人間を一回りも二回りも大きく強く育てると思う。
「可愛い子には旅をさせよ」の旅とは、現在の様な観光旅行のことではもうとうなく、人生の旅のことであり、親族を離れて一人で生きて行く試練の体験のことを言っていると思われる。
旅のことをトラベルと言うが、その語源は、トラブルから来ているのかも知れない。
病気で伏しても、「試練の旅」の途上と思えば、健康の有難さや看護する人の温かさや医療の素晴らしさが少なからず、実感できると思う。
人生は、試練の旅である。