日本の心・さいき

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為になるかも知れない本(その67)

2007-04-16 07:39:41 | Weblog
○専門3年、1月6日(月)曇。
 初めてのポリクリ(臨床修練)、患者さんはパ一キンソンみたいだった。先生方がすごく偉く見えた。こんな風に臨床修練をして、1年間が過ぎるのだなあ。一歩一歩確実に経験を積んで覚えて行くしかない。自分の本当の実力は、自分が一番よく知っているはずだ。
○専門3年、1月9日(木)曇。
 一内科の回診があった。原発性肺高血圧症の患者さんの聴診をした。ベ一チェット病、大動脈炎症候群、下垂体機能低下症、末端肥大症など、教科書的な病気が沢山あってびっくりした。そう言えば、霧島に行った時にも、アミトロ(筋萎縮性側索硬化症)やスモンなどの珍しい病気があったなあ。こんな風に、一つ一つ実際に診て覚えて実力がついて行くのだなあ。
○専門3年、1月10日(金)曇。
 一内教授のポリクリだった。フレ一リッヒ症候群らしき人だった。肥満の男性で、性器が小さかった。何か、我々は、非人道的なことをしている感じにもなった。既に医師になっていればいいのだろうが、まだ医師でないのに、いくら教育の場とは言え、何となく患者さんに悪い気がした。
○専門3年、1月18日(土)雨。
 パ一キンソンの患者さんだった。半側パ一キンソンだった。○○病院で分からず、大学病院に来たら、パッと分かるなんて、やはりオ一ルラウンドの能力が要求される感じだ。医師の実力不足で悩んでいる患者さんがいることは、確か。医師は、自分の実力を充分に把握しておくことが、最も大切なことの様な気がした。よく分からないで副作用の強いステロイドを使うのは、怖いなあ。

 2週間の内科でのポリクリが終わった。毎日、とても疲れていた。自分だけかと思っていたら、他の人もそうだった。患者さんが実際に目の前にいるのといないのでは、疲れ方が全く違っていた。内科は量が多いし、難しいし、特に、神経が難しく感じた。

○専門3年、1月20日(月)晴。
 麻酔科第一日目。A先生は、手術場ではいつものおだやかな顔はなく、殺気だった顔になって、実に厳しかった。研修しても意欲がなければ進歩はない、出来なくてソワソワしている時が一番進歩している時だと言われた。ラジオで若い医師等が医療ミスに付いて語っていた。この先、全ての医師は、自分の医療に対して保険を掛けざるを得なくなるだろうと。未熟な医師であればある程、高額な保険に入っておかないといけないとのこと。今からの医者の世界は、甘くないなあ。


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