何を見ても何かを思い出す

He who laughs last laughs best

あなたと一緒なら 愛

2019-04-08 12:58:51 | 
「紺碧の果てをつくる私たち」の末尾で、「紺碧の果てを造ろう」などと大上段に書いたが、新年度が始まり、新人君が配置され、疲れ果ててしまい、今年は近所の桜並木を歩くことすらないままに、桜の時期が終わろうとしている。

こんな状態でも、
読書する私のお腹で眠るのを楽しんでいたワンコが、本を読む楽しさ大切さを思い出させてくれたので、
ぼちぼち読んではいるんだよ ワンコ

ただ口内炎と腱鞘炎と眼精疲労のせいで報告書(感想文)が書きづらかったのだけど、
庭に咲く花にワンコを感じたから、
およそワンコらしくないタイトルの、ワンコお告げの本について記しておくよ (「lovelessはあるけれど」

「ラブレス」(桜木紫乃)

図書館で本書をお告げされた時には、タイトルを見て、あり得ないと思い書架に戻したんだよ
すると、本書が突然書架から飛び出て、私の足元に落ちたんだよ
たぶん、背中合わせに設置されてる書架の、背面の本を強く押し戻した人がいて、
それで、こちら側の本が押し出されたんだと思うのだけど、
ワンコが私めがけて飛ばした本は、これはもう読まないわけにはいかないね ワンコ

本の裏表紙の後書きより
「謎の位牌を握りしめて、百合江は死の床についていた──。彼女の生涯はまさに波乱万丈だった。道東の開拓村で極貧の家に育ち、中学卒業と同時に奉公に出されるが、やがては旅芸人一座に飛び込んだ。一方、妹の里実は地元に残り、理容師の道を歩み始める……。流転する百合江と堅実な妹の60年に及ぶ絆を軸にして、姉妹の母や娘たちを含む女三世代の凄絶な人生を描いた圧倒的長編小説。」

心震わせるような名言や人生訓が散りばめられている本ではないけれど、
ただ’’生きている’’、 それでも’’生きていく’’
そのことの重みは十分に感じさせてくれる本だったよ 
そして、
それが幸せだったのか不幸せだったのか、
それは当人にしか決められない、
しかも、最期の最期にしか当人にも決められない、ということはよく分かったよ

そういうこともワンコはお告げしたかったのかもしれないけれど、
それだけじゃぁないよね ワンコ

本書の最後の二行にくりかえされる、言葉

『だいすきよー。
 だいすきよー。』(「ラブレス」より)

この言葉を伝えるために、驚くような手法で本書をお告げしてくれたんだよね ワンコ

そんなふうに思いながら眺めていた庭に、
今年も年越しのペチュニアの花を見つけたんだよ
多年草だと知ってからは、温度管理など気を付けていたのだけれど、
これほど早い時期から咲いたことはないから驚いたよ


ねぇワンコ 
ペチュニアの花言葉は、「あなたと一緒なら心がやわらぐ」なんだよ
ワンコに、そう思ってもらえる人間だったかな?私は
そう思ってもらえる人にならないといけないね ワンコ

今月もお告げの本で色々教えておくれよ ワンコ