久々に浅田次郎の小説「天子蒙塵」を読破しました。
中国の清朝末期を舞台にした小説「蒼穹の昴」は衝撃的な未知の世界でした。
蒼穹の昴(上下)で始まり→珍妃の井戸→中原の虹(1-4)→マンチュリアン・リポートで完結したと思っていたシリーズ。
つい最近、図書館でシリーズ続きの小説を見つけました。
天子蒙塵(1-4)
清朝最後の第12代皇帝・宣統帝(溥儀)を日本の傀儡国家・満州国の執政から初代皇帝として祭り上げていく。
日本軍による満州侵略という大きなテーマに沿って、ラストエンペラー溥儀と張学良(張作霖の息子)を中心にした話でした。
日本の軍人の中でも良心を持っている人達の苦悩も描かれています。
蒼穹の昴から登場してくる人物が歳をとっても活躍する場面がシリーズものとして面白く読み応えありました。
第4巻の表紙は清朝の皇帝だけに許された黄色の刺繍を施した宮廷服です。
これで一応完結編になっています。
ここから増々日中戦は激しくなり世界大戦へと激化していくので、きっとこの先も小説の舞台になるのではないでしょうか。
今日は74年前に長崎にも原子爆弾が投下された日。
そしてもうすぐ終戦記念日。
74年前のこととして風化されないように記憶して、決して戦争はしない平和な日本が続くことを祈ります。