おやじとクソおやじの間(はざま)で

おやじになった自分から見た、クソおやじ像を考える

良くない傾向

2014-10-09 23:24:48 | 出版業界/本屋さん関連
最近、読みたいと思う書籍・雑誌があると、まず電子書籍になっているかを調べる。電子版があれば、そちらを買ってしまう。

これには理由がある。1.即購入(DL)できること、2.カード決済ができること、3.電子書籍は再販対象外だから、割引で買えること、である。

出版社にとっては良い傾向だろう。電子書籍は物理的な在庫を持たないし、流通も普通の書籍に比べ段階が少ない(利潤を多くとれる)。そしてなによりも返品がないというところがよい。

逆に、書籍販売会社、及び書店にとってはあまり良くないことである。

電子書籍は、良し悪しである。出版社の利益は上がるが、文化を育てるにはその妨げとなっている。

紙の本の場合、見えるところに本が置いてあれば、持ち主以外がそれを認知し、情報を共有することができる。また、それを複数の人が読む可能性がでてくる。私物の場合、それを古本屋に売れば、古本屋でそれを購入する人もいるだろうし、それが繰り返されることにより、より多くの人がその一冊の本に接することができる。

しかし、電子書籍となると、そのコンテンツをシェアすることはできなくはないが(電子書籍でも1回の購入で同じ名義人の複数の端末にDLすることが認められている)、物理的に見えるのは電子端末であり、紙の本に比べるとやはり”偶然”なる情報の共有というのはなかなか難しいし、そのコンテンツは自分のところで留まったままだ。

そうはわかっていても、やはり便利だから電子書籍を買ってしまう。一応、国内販売者からだが。よくない傾向だ。
コメント
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