練習会にて、一緒に投げているK君は最近柔軟に他人の意見を受け入れるようになりものすごく成長しました。スコアに反映されているので本人も満足気です。以前は一人のプロにしか習っていなくて(それが悪いわけではないですよ)そのプロには彼の良さ・悪さを上手に引き出しまた修正してあげられるだけの技量がないと思っていました。彼自身もこれではいけないと思ったのでしょう。本を読んだりPBAの放送やJPBA大会の模様なども積極的に見て勉強しているようです。
で、今日の練習では一球ごとに「今のは?」と聞いてみました。失投なのか納得の行く投げ方が出来たのか、ボールの回転と自分のフィンガーの具合は合っていたのか、リリースは?レーンのオイルは?と様々な方向から質問をし続けました。「どうしたんですか?」と逆に聞かれたので、「どこまで分析が出来ているのかと思って」と言いました。つまりは自分が今どういう状態にあるのかを把握出来ていないと、修正も出来ないからです。
これはある程度投げ込んだ人にしかあたらない壁です。「自分の限界」という壁。体力的な問題もあるでしょう。すぐに指を故障する人もいます。私自身は右足首に故障を抱えているので思うように投げられませんでした。原因は三歩目のパワーステップの際に体を支えきれていないからです。バックスイングを待っている三歩目とリリースに入る四歩目、ここで右足・左足と来るそのタイミングがボールのスイングの高さが一定していないので、それに合ったタイミングに出来ないでいるのです。右足に過加重になりすぎたり、左足が速く出過ぎてスライドが長くなり上手に手前からレーンを長く使えているときはまだ良いのですが、ボールを落とし気味だと駄目です。
そうやって一球ごとに自己分析を続けていくうちに、欠点やその克服方も見えて来ます。
問題は「何故そうなるのか」が分かるか分からないかです。起こった事実は分かっていてもその原因と真実が分からなければ、直せないのです。一つの欠点を直すためには全然違う方向に答えが有ることも多いのです。
例えば、すぐ手投げになる長男は何故腕を煽って腕でボールを運ぶのか。理由は腰の開きと逃げです。腰が真っ直ぐ過ぎてスイングをしたとき身体が右側に傾くのです。支える左手が旨く開かず腰も開かないので、リリースの時にスパットミスになり。それをごまかすというかそのまま投げると手投げの状態になるのです。一つの事象から原因を究明し、どうすれば直せるのかは、やはり筋力や柔軟性や個人の技量も影響します。別な方向からアプローチしなければならない場合も多いです。男子の割に身体が柔らかすぎ関節も柔らかい長男は手首を固定するプロテクターは有効なのですが、完全に自分の手の平の感覚を身に付ける為に敢えて外す様にアドバイスされたので、実行中です。 自信が有りすぎるH君は途中までMにもAちゃんにも負けていました。つまり彼は自分が悪いと考えずにボールのチョイスが間違ったとか、レーンのオイルの読みが違っていたと考えがちなのです。それももちろん大切な自己分析につながるでしょう。しかし、リリースの親指の方向だったり、スパットそのもののミスもあり得ます。自分に言い訳をしないで批判的に冷静に自己分析をして、100回同じ事を繰り返し、100回違うことをしないければパーフェクトなゲームは無理です。
> だからボウリングは楽しいですね。全部自己責任ですもの。誰のせいでもなく、自分との戦いです。我が敵は我にありです。最近この言葉大好きです。