地球が滅びるとする。
人類は、文化をどこかの知的生命体に伝えるために、
小さなカプセルを宇宙空間に向けて発射させる。
そのカプセルには、
ビートルズの『サージェントペパー』とビーチボーイズの『ペットサウンズ』。
この2枚だけで、人類の文化がわかる。
と、アメリカの有名な科学誌か文芸誌に書かれていたことはとても有名である。
もちろん2枚とも持っている。
好き嫌い別にして彼女や子供に伝えなくてはいけない重要ファクターなのである。
さてさて。
昨日、3枚目の人類の宝となるべくCDを買った。
イーグルス『ロング・ロード・アウト・オブ・エデン』である。
途中、ヘル・フリーゼス・オーバーを出しているが、
その内容は再結成ライブに近いので、
実に28年振りのスタジオレコーディング。『ロング・ラン』から28年。
その源流にいる自分はとてもツイテル、と思うのである。
イーグルスの歴史に自分の歴史もフィットしているのだ。
『Take It Easy』を少年期に初めて聞き、まさにカリフォルニアが夢になった。
それからロングビーチには行けなかったものの、
ロス市内やでかくHOLLYWOODの看板がある丘。
カリフォルニアを訪ねて青い空の下に実際立った時、
少年の頭の中で再生された『Take It Easy』は、
どれほどのトキメキを与えたか用意に想像つくだろう。
定番の『HOTEL CALIFORNIA』は高校生の時、
友達の兄貴の車でほぼ拷問のようにリピートで聴かされた。
2004年10月26日の横浜でのライブで、ドン・ヘンリーが歌う『DESPERAODO』は
魂が脳天から蒸気で噴出するくらいオイラをノックアウトした。
こうやって、聴くべきときに聴けて、
そしてオイラに本当に必要な時にちゃんと再結成してくれる。
カリフォルニアの夢、湘南の夢、イーグルスである。
そういえば3年前のそのライブにはプラムと行ったのだ。
そして、昨日CDを買った帰りに彼と偶然会った。
彼とはウインドサーフ繋がりだけでなく、案外イーグルス繋がりなのだ。
もちろん一緒に飲んだ。
結局、キクリンという最近茅ケ崎に越してきた若者とその奥さん。
それとR子さんと5人になり、2時まで飲んでしまった。
朝、軽い頭痛で目覚め、CDのビニールを破り、DISK1をコンポのトレイに入れた。
そうそう、DISK2もある。2枚組21曲入りなのである。
28年振り録音が2枚組って凄い。
ビートルズ解散後にジョージがあの名盤『ALL THINGS MUST PASS』を出した。あれも2枚組だ。
1曲目はいきなりアカペラだった。
いやー、そう来ましたか!
あのハーモニーは健在でさらに洗練され、パーフェクト。
『NEW KID IN TOWN』で泣いた人、どうぞどうぞ泣いてください!
てなわけで朝起きがけのオイラはスピーカーの前で凍り付いてしまった。
はっ!会社遅刻してしまう!シャワー急がねば!
シャワーから戻ってくると、ティモシー・B・シュミットが『あの声』で歌っている。
あちゃー!じっくりキキテー!!
まだそれしか聴いていないんだ。
とにかくしばらくはこのアルバムを聴き続けることになるだろう。
秋の夜長のイーグルス。