Now+here Man's Blog

Surf, Run and Trails / Endurance For Fun

多摩蘭坂

2008-02-29 00:19:49 | インポート


僕は行ったことがないのだが、
その坂道は東京の国立市にある。
一橋大学に通う学生たちは、
その坂道を自転車で登るとき、
『たまらん、たまらん』と言ったからだという。

忌野清志郎は不遇時代、その坂道の途中に住んでいた。

もともとフォークシンガーだった彼は、
やがて何にインスパイアされたのか、
ロックンロールショーでビンビンなバッテリーの事を歌うようになった。
そして多摩蘭坂で、音楽性、作詞性ともに世に認められたわけである。

坂の名前は『たまらん坂』が正解で、
多摩蘭坂は清志郎が作った当て字である。
しかしながら、バス停の名前、ガソリンスタンドの名前、店の名前、
目につくところすべてに『多摩蘭坂』が命名されている。

近くの不動産屋には、『坂の途中に借家はありませんか?』
と尋ねてくる人がいるというし、
いまだにこの坂道を遠くから訪れるファンがいるらしい。

(CHANGIN')

オレの出身高校は小高い丘の上にあった。
その坂道はやはり急で雪がつくと滑ってたまらなかった。
その坂道は、学校の敷地内にあり、坂道の途中に、
単身赴任教師用の古い家があった。

オレは大学の時、現在心療科の医者をしているケンイチ君と、
母校のそこの『多摩蘭坂』に行って、
途中の家の玄関に腰掛けてビールを飲んだ。
お月さまのきれいな夜で、街の景色が一望できる。
小さなラジカセを持っていって、『多摩蘭坂』を聴きながらビールを飲んだ。

今では当時の友達なんかもふさわしく暮らしてるんだろうなあ、
と今あらためて思った。

ふさわしい土地でふさわしい仕事をしてふさわしい生活をする。


ふさわしい、って何回も言うと妙な感じになる。
ふさわしい、が本来持つ意味がわからなくなる。
心がふさふさした感じになれることがふさわしいのかな。


なんでこの記事を書いたかというと、
左の貼り付けyoutubeにある、
kouさんとこないだ『RCはいいよね』
って話になったからだ。

ミュージシャンの友達は人生で初めてなんだけど、
プロのミュージシャンと同じ趣味があるのもいい話と思って書いてみた。



夜に腰掛けてた
中途半端な夢は 電話のベルで醒まされた
無口になったぼくは ふさわしく暮らしてる
言い忘れたこと あるけれど

多摩蘭坂を登り切る手前の坂の
途中の家を借りて住んでる

だけどもう苦手さ こんな夜は

お月さまのぞいてる 君の口に似てる
キスしておくれよ 窓から