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ジョイントボルト破断について

2009-07-29 14:58:07 | windsurfin'



セイルサイズ5.7㎡オーバー
ボード85L

沖でのジャイブ時にボルトが破断、リグとボードが離れる。
運良くストレートオンショア強風のため1時間後無事にビーチに漂着。
セイルが水没するため、アップホールを足首に巻きつけ固定するが、
セイルがアンカー的働きをするため帰着に困難を極める。

・ボルトとはウレタンラバーと留めるビスではなく、
ジョイントベースとボードをつなくM10のボルトのこと


●ボルト強度について

オ-ステナト系SUSボルトの場合(JISB1054-1985より)
強度区分50
引張強さ51kg/mm2(500N/mm2)
耐力21.4kg/mm2(210N/mm2)

M10の有効断面積は58.0mm2となるので
21.4x58.0=1241.2kg---引張荷重 となる。

これに安全率を掛ける。
鋼の場合、静荷荷重で3、繰り返し荷重がかかるところでは、5(片振り)、
8(両振り)、12(衝撃荷重)となるので
状況によって
1241.2/3=413.73kg(静荷重)、
1241.2/5=248.24kg(片振り)、
1241.2/8=155.15kg(両振り)が許容引張荷重となる。

(さらにせん断の場合はx0.8で許容せん断荷重としているが、
設定するのにいろいろ方法論があるので小生が通常用いている考え方で記述しました。)


さて、ここでウエーブライディングを想定した場合、
通常のプレーニングはセイル固定のボード衝撃で片振りである。
しかし、波に巻かれた場合、セイル、ボード両者が共鳴する両振りとなる。

頭サイズの波に巻かれたとしよう。
許容量となる155キロは遥かに超えると思われる。
(波に巻かれた衝撃は、大の男二人に体当たりされた以上はあるだろう)

破断は1240キロであるが、製品の安全上155キロを超えてはならないのだ。

メーカー責任として、
『本製品はシングルリリースのため波に乗ってはいけません。
また万一波に乗ったとしても、155キロ以上の波のブレークの衝撃を与えてはいけません。』

↑海という不確定要素がたくさんあるところで適用される表現ではない。

ではどうしよう。
ボルトサイズを変更すべき。
昔、ミストラルのオールラウンドにあったようにリグとボードをリーシュで繋ぐこと。


実際、私の破断したボルトの破断面を観察すると錆が発生していた。
SUSも錆びるものである。
これはメーカーでジョイントを組み立てるときに
外部から購入したボルトにもともと欠陥があったとも推測される。

とにかく折れたという事実があるので、
ジョイントのボルトは折れる可能性があるということだ。

メーカーにクレームを入れたので、どういう見解が出るか興味がある。
出次第、公開しましょう。
我々の命をつなぐ重要部品なので。

これが冬の御前崎だったら。。。。
考えたくもないトラブルだな。