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静岡マラソン2018 完走レポート

2018-03-05 18:44:56 | ランニング

 

2018/3/4 静岡マラソン走ってきました。

ランニング始めて3年半。

とりあえずのその3年半のランの集大成。

レポートいたします。

 

オレは今55歳。初老ビギナーである。

体力が衰えるのは悲しいかな事実。

皮膚も筋肉も毛髪も全てが衰退している。

でも体力だけは強い気持ちで何とか補えるはず。

気持ちは歳を取らない。

ランニングは気持ちで走るものだ。

それは完走だけではなくサブ3.5を持って証明するのだ。

 

1月、2月しっかり走り込んで、体調を整えてきたつもり。

運良くなのか、ここしばらくどこかしら痛い、というのは無かった。

無理はしなくちゃいけないけど、無謀はしなかったな。

山を駆け、森を進み、沢を抜けた。

峠を走り、いくつもの橋を渡り、数え切れない信号待ちをした(#・∀・)。

 

目標はキロペース4’55”

スタート直後の渋滞や、エイドで立ち止まったり、トイレの可能性もある。

3時間30分でフィニッシュするにはキロペース5’00”なんだけど

毎キロ5秒の貯金ができれば、3分の余裕ができるっていうこと。

 

問題があるとすれば、30キロ過ぎからどんどんペースが落ちることだ。

ペース落とさず4’55”キープで3時間30分が達成できる。

普段走っていても10キロ5分前後だ。 これを42キロの間維持するって。。。

考えると不可能と思ってしまう。

でも、オレにとってとても幸せなのは、チャレンジできる場がそこにあるということだ。

できるできないではない。やるかやらないか。だからやる。

チャレンジできる場があり、やらない理由はない。

やる理由はあるのだ。 ランナーは別名チャレンジャーだからな。

 

でもどうするよ? レースプランは? どうやって42キロを組み立てる??

 

最初は抑えて走るべきなのか、最初から飛ばすべきなのか。。。

しかも初めてのコースだし、どこがきつくてどこが走りづらいのか。

当日は最高気温が20度超えそうだし、そうなれば海からオンショアがコースに強く吹き付ける。

決してコンディションは良くない。

でも、静岡は高速コースとして有名。

条件的にはプラマイ0か。。

 

スタートはBブロック。 S→A→B→と続く。

「On your marks!」

最近はかっこいいな。位置について!とは言わないんだ。

レース開始! スタートまで2分かかる。

スタートゲートを通過して計測開始。

そこでレースプランが決まった。

「全ての距離を全力で走る」

辛い、ウェルカム! 苦しい、結構! 

もうそれしかない。全力を尽くす。それがレースプランだ。

 

スタート直後、混雑して前に出れない。

ビル街の折れ曲がった細い道路が渋滞を生む。

 

1キロ通過。ペース4’38” 渋滞してるのこのタイム。

自分には速すぎる。

こりゃいくら全力でも20キロ持たないな、、、と、ペースダウン、、、が出来ない。

 

いや、違う。オレは絶好調なんで遅く感じるんだ。

もっと飛ばせるぜい!

 

いつも一人で海沿いを走ってるのと違って、ダムが決壊したみたいに1万3千人が走り出す。

マラソンは圧巻だ。それを身に感じる。街が、路面が揺動してるのがわかる。

だからだ。心が踊り出している。

だいじょうぶ、もっと飛ばせる。そこから徐々にペースは上がっていく。

20キロ地点まで4’30”を前後しながら走った。

途中4’20”もあったけど、それはさすがに抑えた。

全力を尽くすことは考えることも必要だ。

体の隅々と常に会話して情報を得てフィードバックさせる。

 

 

このタイムだと周りには仮装ランナーいない。

みんなガチ走り。

不思議にも息は全く上がらず、とにかく身体が軽い。

喉も渇かない。

加速したり、減速したりの微調整ができた。

 

やはり何がいいかというとレースに出ることだ。

いつもと違う自分が発見できる。

アドレナリンで潜在力が出る。

とにかくレースに出ることだ。

それこそファンランに最短の方法かもしれない。

 

ここまでずいぶん貯金ができた。予想外だった。

20キロの時点では、もしかして3時間15分!?!?とササヤカな希望を持つ。

 

でもこのままうまくはいかないはず。

時間は10時。徐々に気温が上がるのだ。

そしてコースの日向は初夏のように暑くなってきた。

給水エイドで紙コップの水を頭から被る。

スポンジも配られていて、首、腕を冷やす。

それだけ暑くなってきた。

 

コースは安倍川河川敷に入る。

真南に伸びるコースに南風がストレートに入る。

ウインドサーフィンのセイルサイズで5.0㎡。

これをまともに身体に受けて走るのは危険。

相当体力が奪われる。

 

そこで作戦AOKに出た。

「あなたは、オレの、風よけだ」作戦である。

同じペースのランナーの50センチ背後に付く。風よけだ。

風よけになったランナーは次第にペースが落ちる。

風よけをチェンジする。

風よけに協力してくれたランナーは4名。

背後にピッタリ付かれて嫌だったろうなあ。お詫びいたします。

でもこれも作戦なのだ! レースは非情なのだ!

 

とはいってもここで相当体力を消耗した。風よけしたのに。

まともに走ってたらギブアップしたかも。

 

ここでの消耗は、その後の150号線、通称いちごロードで苦戦を強いられる。

延々と続く海沿い10キロの直線。

先が見えない。何キロあるのか予習していない・ω・。

直射日光が照りつけ、気温がグングン上がっている。

スタート直後のシャキッとした感覚はすでにない。

おそらく体温も相当上がっている。

ボーっとし始めた。

エイドでとても大きなイチゴを片手に1個づつ持つ。

片手で1個しか持てないくらい大きい。

それをカジリながら歩を進める。あんまーい!!!

耐えろ耐えろ!4’50”から落とさない。

スピードが落ちそうになったら、背中を鞭で打たれたように海老反りにした。

海老反りにして骨盤を前傾させる。

足は前に出さない。それが加速のコツだ。

先月、On創設者のオリヴィエが教えてくれたことは、究極の過酷な状況で功を奏した。

ありがとうオリヴィエ! ありがとう#OnFriends!

 

で、直線10キロ耐え抜いたところに登り坂がありました、とさ。

 

気持ちを入れ替え、目をつむり、山だと思って走る。

楽勝だ。こんな楽な登りはオレにはフラットさ!

たくさん抜く。登りで負けたらトレイルランナーの名に恥じる。

そしてまた市街地へ入っていく。

 

フィニッシュまで10キロある。まだまだまだまだだよ。

予定では30キロでスイッチを入れる予定。

いやいや、とても無理! じゃあ、スイッチ入れるのを32キロ地点にしよう。

やっぱり無理。 次こそ、35キロ地点で!!

 

トップランナーが30過ぎて飛び出るのっておかしい。

足は鉛のようだし、これってやっぱり意志力なんだろうなあ。

スイッチを入れよう入れようと思っていたら、40、41、42の看板。

結局スイッチ入れられず(^o^)

設楽悠太すごいよね。バケモンだな。と思いながら最後のコーナーを抜ける。

 

そこからフィニッシュが見えた。

 

この時点ででのペースは5’11”  もう精一杯。

最後2.195キロは足が上がってなかったと思う。

足を引き摺ったり、右の爪先で左のクルブシを蹴ったり、もう自分の足って感じがない。

とにかく肩甲骨を動かした。もう動くのは肩甲骨しかなかったな。

忘れなかったのは全力で走ること。

 

フィニッシュ 3時間20分10秒。 ネットタイム。

10秒いらねえなあ(*´ω`*)

貯金作戦大成功!!

PB更新。

 

フィニッシュ切った瞬間、両足つりました。

全力を尽くした証拠だよ。

 

両足のフクラハキがピキーンとなってよろめく始末。

危ない危ない、これフィニッシュ前だったら。。。

まあ、匍匐前進しただろうけど。

 

しかし暑かったなあ。

沿道応援は途切れるところがなかった。

静岡の人々は温かい。

とてもローカルなんだけど、あっけらかーんとしてる。

応援のほのぼの感は、東京マラソンにも湘南国際にもない。

ゆっくり頑張れ〜、みたいなのもこれまた魔だ( ´∀`)

空が広くて青くて、海は湘南より青い。

静岡駅~清水駅 42.195キロの良い旅ができた。

スピードコースなれど、その分ランナーを苦しめるハードコース。

 

安倍川餅やモツ煮カレーとか喉に詰まって呼吸困難に陥る魔のエイドあり。

 

ここはきっとまた走ると思うよ。

とてもいいレース、いい街、いい人だったよ。

 

あとがき

時間を入れると自分のフィニッシュシーンが見れる。

フィニッシュ直後倒れ込み、救護が駆けつける場面が多々有り。

やっぱり過酷コンディションだったのね。

オレもフィニッシュ間際バタバタで足が動いていない。

体幹もすでに役目終わりました、な感じ。

足の裏が痛そうな走り。 そう、すげー痛かったの思い出した。